ブロードキャスト の商品レビュー
文化部の印象が変わった。 中学時代に長距離走に打ち込んだ主人公が、高校入学前に事故に遭い走れなくなった。 そして様々な葛藤があったが高校では放送部に入る。 この、放送部での話が面白い。 ラジオってこんなに可能性があるコンテンツなんだと思えた。 この小説の続きが「ドキュメント」と...
文化部の印象が変わった。 中学時代に長距離走に打ち込んだ主人公が、高校入学前に事故に遭い走れなくなった。 そして様々な葛藤があったが高校では放送部に入る。 この、放送部での話が面白い。 ラジオってこんなに可能性があるコンテンツなんだと思えた。 この小説の続きが「ドキュメント」というタイトルで発売されているらしい。読みたい
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「手段はたくさんあるのに、伝わっていない大切なことがありすぎるような気がするんだ。」 終章での、主人公、圭佑の言葉。 中学時代、陸上部で駅伝に打ち込んでいた圭佑は、あと一歩のところで全国大会出場をのがす。高校で全国大会出場を果たそう、と駅伝の強豪校であり、県内有数の進学校で...
「手段はたくさんあるのに、伝わっていない大切なことがありすぎるような気がするんだ。」 終章での、主人公、圭佑の言葉。 中学時代、陸上部で駅伝に打ち込んでいた圭佑は、あと一歩のところで全国大会出場をのがす。高校で全国大会出場を果たそう、と駅伝の強豪校であり、県内有数の進学校でもある青海高校を受験する。しかし合格発表の帰り、交通事故に遭い、陸上を諦めなければならなくなってしまう。そして、入部したのが放送部だった。 夢中になれるものがあるっていいなぁ。そこから得られるものは大きいなぁ。と、読み進めてきたものの、終章でのこの、圭佑の言葉から「伝えるということ」を考えていた。本当に伝えたいことや伝えなければいけないことを言葉にするのは難しい。 クラスの女の子への「人が一生懸命に取り組んでいるものを笑ったり、悪口を言ったり…。そんなくだらない会話に加わるくらいなら、嫌われるほうがマシだ。」という言葉は、相手を泣かせてしまう。 決勝に進めなかった正也へのメールはただのきれいごと。それに気づいて電話する。泣きながら大声で叫んだりして思いを吐き出した言葉がそこにはあった。 本当に伝えたい「大切なこと」を伝えるには覚悟がいる。伝えたいことを受け止めてもらえる間柄も必要になる。放送部、ということだけでない意味が『ブロードキャスト』にあるのかなと思った。
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湊かなえさんだから書ける青春小説◎ 胸がキュッとなったりざわつくのはクラスの人にも演劇部の人にもあの頃の自分がちょっと見えるから
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「放送部」という知らなかった世界を教えてくれました。自分以外の体験を追体験できるという意味で、読書冥利に尽きる。終盤はミステリー的な要素もあり、飽きずに最後まで読めました。湊かなえ、こういう青春小説も書けるとは、さすがという表現しかしようがない。
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小説でもドラマでもあまり描かれることのない放送部。私も実際どんなことをするのか知らなかったので、コンクールがあることもそれがどのようなものなのかも、この本で初めて知りました。 交通事故で陸上をあきらめた主人公が、放送部に入りどんどんのめり込んでいく。高校生特有の難しい人間関係や...
小説でもドラマでもあまり描かれることのない放送部。私も実際どんなことをするのか知らなかったので、コンクールがあることもそれがどのようなものなのかも、この本で初めて知りました。 交通事故で陸上をあきらめた主人公が、放送部に入りどんどんのめり込んでいく。高校生特有の難しい人間関係や、将来についての迷いが分かりやすく描かれていた。 忙しくて途切れ途切れに読んだので、もっと一気に読みたかった。
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湊かなえの青春小説。 いやミスの女王と呼ばれる湊かなえ。 こんな爽やかな小説も書けるとは知らなかった。 放送部にスポットを当てたお話。 この本を読むまできっと興味もなかったし、 こんな世界があると知らないまま生涯を終えてたのではと思う。 テレビドラマ部門、ラジオドラマ部門、ド...
湊かなえの青春小説。 いやミスの女王と呼ばれる湊かなえ。 こんな爽やかな小説も書けるとは知らなかった。 放送部にスポットを当てたお話。 この本を読むまできっと興味もなかったし、 こんな世界があると知らないまま生涯を終えてたのではと思う。 テレビドラマ部門、ラジオドラマ部門、ドキュメント部門、アナウンス部門…どれも楽しそうなものばかりだ。高校の頃、放送部があったら入ってみたかったと思ったのは、作品が魅力的だったからかもしれない。 部活動を通して成長する話はありきたりだが、陸上が出来なくなって自暴自棄を迎えてる時に出会うのが放送部というのが、新しくて面白かった。 人との関わりで、心が変化していく。 主人公だけでなく、登場人物全員が。 何かに一途に打ち込む。 その一生懸命な想いは周りを動かす。 是非学生に読んでもらいたい本だと思った。
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再読。部活青春群像劇。1回目に読んだとき物足りないと書いたが、何でそう思ったんだろう?と思うくらいよかった。たぶんイヤミス先入観ありきで読んだのと、部活高校生と知って読んだのとの違いだと思う。陸上部への未練を放送部への魅力に自然に置き換えるあたりは、積極的な前向きさが高校生らしくてよかった。爽やかな読み心地を素直に堪能できた。
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高校の放送部が舞台ですが、テレビドラマやラジオドラマを撮影するシーンがちょくちょくあり、自分の演劇部時代の経験と重なりました。 部活に思い入れが無い人にも読んでほしいです。
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文化部に所属したことがないため、全国大会に向け熱くなることを理解しきれなかったところはあるが、個性的な仲間達のやり取りはなかなか面白かった。 これまでに読んだ湊かなえ作品とは趣きが異なり、新鮮だった。
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放送部、という文科系の部活に焦点を当てて描かれた物語。ラジオドラマ制作の過程を、湊さんならではの世界観で描かれているのは面白い。 湊さん=イヤミスな方からすると、達成感に向かって紡がれていく心地よい感動は(人の根底にあるドロドロ感が欲しいという意味で)物足りなさを感じるかもしれない。でも、登場人物の、入部や制作、発表に至るまでの過程や成長は、キャラクター設定をきっちりしてくるところに湊さんらしさが感じられて面白いと思う。
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