ブロードキャスト の商品レビュー

湊かなえ(著者)

2021/09/25

うーーーーーん。。

湊かなえさんのイヤミスが全くない
爽やかな青春物語。

湊かなえさん要素を求めて読むと
かなりガッカリ…？

いつもの物語に入り込む感覚もなかったなぁ。

少し残念でした…

2021/09/23

イヤミスの女王が描く、青春小説。

湊かなえさんが書く青春ってどんな感じだろうか？
という、興味から手に取りました。

結論は、さすが湊かなえさん。安定の面白さ！でした。

湊かなえさんは人の"本性"を描くのがとても上手だと思っています。青春小説であっても、その持ち味は変わらず。しかし、ソコにはイヤミスのようなドロドロした感じではなく、終始 青春小説らしく、爽やかに物語は進んでいきます。

主人公の葛藤に共感し、3年生の楽観的な様子にうんざりし、2年生の厳しい一言にグサリと刺さり。
入り込める作品でした。

2021/09/23

ラジオドラマの話。
テレビドラマと違って、音しかないから宇宙が舞台の話など想像力次第でどんな話もできるのが面白そう。(ハナコのラジオコントを思い出した)
さすが湊さん、青春小説だけれど少し影がある感じや、ラストに種明かしがあるのが面白かった。

2021/09/22

イヤミスの女王が手がける、イヤミス要素のない学園青春物語。

舞台は青海学院放送部。
主人公の圭祐は高校に進級するも、気分は晴れないでいた。
そこで、ひょんなことから同じ中学の正也と再会し、「将来脚本家になる！」という彼の熱い想いに引きずられるままに放送部に入部することに。

放送部とは、どんなことをするのか。
ドキュメンタリーにドラマ、ラジオ、ナレーション･･･
圭祐にとってそこは未知の世界だった。
熱くて物怖じしない正也と、アニオタの同級生・久米さん。なんだか頼りない放送部の3年生たちに、やたら気の強い2年生･･･。
そんな個性的な彼らに揉まれるまま、部の高校のコンテストに応募すべく、テレビドラマ、ラジオドラマに役者としてかり出される。
だけれど、イマイチその気になれない。

というのも、圭祐は、中学時代、友人でありライバルの良太と共に陸上部で全国大会を目指していた。
だが、エースの良太は県大会のメンバーから外された。
（その謎は終盤に明らかになっていくんだけど、そこも見所！）
だけど、もう一度陸上で夢を果たすべく、スポーツ推薦で良太が目指した高校に、圭祐も一般受験をかけて猛勉強し、入学を決めた。
しかし、その矢先に交通事故にあってしまい、しばらく走れない体となってしまったのだ･･･。

面白い！
一気に引き込まれ、夢中で読んでしまった！

放送部の活動がなんと言っても面白い。
ドラマ作りって面白そうだな、と思った。脚本や演技に対して、それぞれ部員たちが意見を出し合うところも良かったし、テレビドラマとラジオドラマ、それぞれの良さや特徴についての議論も面白かった。

部員たちのバランスもまた面白い。
部長や3年生たちが何だか子供っぽくて頼りなく、下級生にいつも言い負かされて押し黙ってしまうとことか、なんだかこういう部活もありそうだよなぁ、と思える。
あと、圧倒的カリスマを持った先輩や、大人が出てこないところも面白いと思った。

終盤、中学時代の陸上部の顧問の村岡先生に、良太を県大会から外した理由についてインタビューをする。
「流される」タイプの圭祐が成長を遂げて、ここで度胸を見せる。

そして、圭祐のこの言葉がすごく良いなと思った。
「伝える、ということをもっと真剣に考えてみたいとおもう。話す、書く、スマホで伝える。手段は沢山あるのに、伝わっていない大切なことがありすぎるような気がするんだ。」

スマホ、SNSの普及によってコミュニケーションのあり方が良くも悪くも変わってきている、この今のこの時代にも合っていて、問題提起もしている作品のように感じた。

こちら、続編「ドキュメント」も楽しみ！早く読みたいな！

2021/09/21

文化部での青春小説
“ウンウン”と頷く人も多いのでは無いでしょうか
最後まで突き進めなかった挫折。
覚悟を決められず、熱くなれなかったあの日…

共感する方も多い気がします。

2021/09/09

あのイヤミスの女王が、
高校生部活動の、青春もの？！？って
この小説知った時かなりびっくりした。
……って思ったのも束の間で、やっぱり湊さん作品だ！！
放送部に入った男の子の青春小説には変わりないんだけど
ああこういうやな奴いるわ、、、とか
三年生ほんっと空気読めない苦手、、、とか
重くモヤモヤ〜とした気持ちもずっとある。
のに！でも面白い、もう止まらない…！！！
正也が書いた『ケンガイ』おもしろすぎた
泣かせるより笑わせるが難しい、て言葉も確かに。
ミステリーとは違うけど、最後に過去の種明かし。
あ〜やっぱり湊かなえさんが1番好きだ！！！
もっともっとこの3人の青春が読みたい！！！
#ドキュメント も読みたい！！

2021/08/27

イヤミスの女王が描く「青春」にすごく興味がわいたので購入。ストーリーとしては特別オリジナリティがあるとは思わなかった。大会で優勝目前まで進んだが敗退、というのは私の好きな漫画と同じ展開だった。ただ、主人公が放送部で起こる出来事を常に陸上部だった頃と比べながら進む物語は感情が捉えやすく、どんどん惹き込まれた。私はそもそも青春小説というジャンルに弱いので、序章でも終章でも泣いた。細かい部分の言葉選びが素敵で、読んでいて何度も鳥肌が立った。大会部分では、他校の作品も紹介されていて、沢山の作品を同じようなものにせずそれぞれ個性を出して創り出していることに感服した。正也の性格も、久米さんの性格も、完璧に設定されていて、放送部がどんどんまとまっていく様子もすごく良かった。湊かなえさんの作品にハズレはないと改めて思った。

2021/08/28

ブロードキャスト(角川文庫)
著作者：湊かなえ
発行者：KADOKAWA
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
デビュー十周年を迎えた意欲作。

2021/08/21

中学で陸上に打ち込んでいた彼…合格発表の日を境に、何の興味も関心もなかった文化部の放送部へ、イケボと言われ、はっきりと断ることもできず、ただ何となく、何となく…

彼の知る放送部とは、全くことなり、部員の打ち込む姿に、陸上では果たせなかった全国の夢を追いかけ始める。

2021/08/20

面白かった。作者の他の作品でのワクワク感が、形は違えど随所に散りばめられている。伏線をちゃんと回収するところとか。

はじめは良くある青春ストーリーだなと読み始めて、良い人も嫌な人もいる、という感じだった。が、後半になると、人は皆、主人公でなくても、何かしらの前向きになりたい考え、思惑をもって行動してるんだよ、と伝えられた気がした。生徒は、大人なんてと思うが、大人は大人で考えのもと生徒を導いている。

最後の短編は、ものを書く人への作者からのレッスンのようでした。