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旅する練習 の商品レビュー

3.5

127件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    4

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2022/04/30
  • ネタバレ

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旅っていいなぁ。サッカーの練習、描写の練習、生きる練習。ゴールにたどり着いたとき、またそこは新たなスタート地点でもあり。途中からなんとなく気がついていた悲しい行く末。生きていた証が文字に刻み付けられている。

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2022/03/31
  • ネタバレ

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コロナ禍の茨城県をサッカー少女と叔父が歩く。 前半は楽しげに進むが終わりが近づくにつれ叔父の語りに含みが出てくる。 この結末は見たくなかったな。。。

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2022/09/21

図書館で借りた本を返すために、サッカー少女の亜美と小説家の叔父が6日間の行程で鹿島を目指す旅日記的な小説。 サッカー好きにはたまらない(がおそらく、サッカー経験者にしか分からないw)亜美のサッカー練習の描写はもちろんのこと、神仏や野鳥、野草など目に映る風景や事物を丹念に描き出して...

図書館で借りた本を返すために、サッカー少女の亜美と小説家の叔父が6日間の行程で鹿島を目指す旅日記的な小説。 サッカー好きにはたまらない(がおそらく、サッカー経験者にしか分からないw)亜美のサッカー練習の描写はもちろんのこと、神仏や野鳥、野草など目に映る風景や事物を丹念に描き出していく手法が特徴的。特に目立った観光地がない(と言ったら失礼か笑)利根川流域の「日常」を、実に色彩豊かに捉えていく。 旅にはつきもののトラブルや道中での出会いと別れ、いろいろなものを経験しながら、それぞれが心に思い出を宿しつつ、成長を遂げていく過程がとても爽やかで、気持ちがいい。ジーコと鹿島の町に触発され、人生の重要な決断を下す一連のやり取りはグッときた。 "本当に大切なことを見つけて、それに自分を合わせて生きるのって、すっごく楽しい。" ラスト、油断していたらまさかの結末に、まんまと泣かされてしまったけど、ちょっとずるい気がするので、星4つにて。

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2022/03/15

芥川賞候補作。 色々と考えさせられるし力をもらえるお話。これといった山場もなく淡々と綴られている。 しかし芥川賞を受賞するには何か少し足りないかな。無理に付け加えればそれはそれでこの作品の良さがなくなる。うーん難しいところだ。 しかしこの作品が芥川賞をとるパラレルワールドもみ...

芥川賞候補作。 色々と考えさせられるし力をもらえるお話。これといった山場もなく淡々と綴られている。 しかし芥川賞を受賞するには何か少し足りないかな。無理に付け加えればそれはそれでこの作品の良さがなくなる。うーん難しいところだ。 しかしこの作品が芥川賞をとるパラレルワールドもみてみたい。きっと勇気づけられる人の数が増えるだろう。

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2022/03/06
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2021年の暮れ(10月末頃)に借りて半分くらい読んだものを、最後まで読まないのは気持ち悪かったので春休みに読了。 前半を読んでいた時期はいつもエンタメ小説を読む自分にはどうにもつまらない、強いて言えば表現のインプットになるかと思って読んでいたが、なんか後半はある程度面白い内容だと思えたし、最後は正直どのように捉えるべきか分からない。 前に誰かが小説を読まないと文章を読んで想像する力がすり減っていくと言っていたのに危機感を覚え読んだこともあったかも。最初読むのに少し時間がかかったのは描写が丁寧すぎて想像が大変だったことも大きい。ただ今日読んだ限りは意外とすっと流せた?想像できた?感。読むときの自分の精神の余裕は大切だね、大人になってからが心配だ。 (直木賞系ではないのに)人気になってそうな理由 この小説の良さ ・心底丁寧な描写 ・コロナという時流にあった存在 ・はじまりの転機という主題 ・キャラの幅広さ(子供/親/新卒大学生) うーん、最後10ページくらいから筆者の姪に対する視点が??ってなるような表現が増えてきて、こんな伏線あったっけと前をパラパラ確認しても特にないよなとなっていた。それでも最後2ページくらい?前でこれこの後あかんやつくるやつかと覚悟したら、最後のページで急に明かされる訃報。うーん、この急さが逆にリアリズムを感じさせるというか、私小説的な要素を感じてしまうがどうなんだろう。というのも脚本としてもう少し面白くするのであれば、情報を先だしするんじゃないか、という。 衝撃のある読後感はヒットを生む上で大切な気もする 幼少期の成長の早さ→その時その時を丁寧に描写することが美しく、価値がある。 という風なことか、という理解に終盤なってきていたけど、死という要素が加わればこれだけではなくなってしまう。 あと柳田國男が出てくるのはイマイチ僕には理解できなかった。 ネットで評を漁るか。

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2022/02/28
  • ネタバレ

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サッカー部がある私立中学に入るため、受験勉強をがんばり、無事合格したサッカー少女・亜美(アビ)と、小説家の叔父。コロナ禍で予定がなくなった2020年の春休み、ふたりは、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地そばの合宿所を目指す旅に出る。 やけに静かな語り口だなと思ったら、案の定のラストで、つらい。眩かった分、現実の非情さを突きつけられる。でも、諦めるわけではない。

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2022/02/27
  • ネタバレ

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サッカー好きだから読むの楽しみにしてたけど、読んでて眠くなってしまった。 叔父さんと姪の男女である必要性も、叔父と姪とはいえ男女の2人旅を両親が許可したのも、特に理由とかもなくずっとモヤッとしていた。 主人公と同じ方角に一人旅をする女性が出てきたけど、そんな偶然はない。 旅の内容も淡々としていて盛り上がりもない。 ラストの訃報もほのめかしていたから驚きもなく、エピローグもなく急に終わるため、必要性を感じない。

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2022/02/25

プロのサッカー選手を夢見る亜美は、叔父で作家の「私」と旅に出る。 亜美が鹿島にある合宿所から持ち出した本を返すため。 「私」は風景描写を書き溜め 亜美はリフティングを練習をしながら鹿島を目指す。 旅の途中で出会った大学生4年生のみどりも加わり賑やかさが増す。 教えられる鳥や植物の...

プロのサッカー選手を夢見る亜美は、叔父で作家の「私」と旅に出る。 亜美が鹿島にある合宿所から持ち出した本を返すため。 「私」は風景描写を書き溜め 亜美はリフティングを練習をしながら鹿島を目指す。 旅の途中で出会った大学生4年生のみどりも加わり賑やかさが増す。 教えられる鳥や植物の名前を知る楽しさ。 「不動明王真言」の意味と真言を唱える心持ち。 亜美はたくさん学ぶ。 読み終えたとき、途中途中に書かれていたことを 自分の中に落とし込めたくてすぐに再読。 最後の1ページ、著者の誰にも何も言わせないという覚悟のようなものを感じた。 強さと言うか、そういうもの。 本作は私の中に残り続ける。

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2022/02/19
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結末をめぐって、芥川賞の審査員たちも賛美両論だったというのも頷ける。豊崎由美は激賞していた。 不穏な空気が一気に押し寄せて最後に亜美が不慮の事故でこの世を去る。 日記の最後にメモされたリフティングの数の記録が、ただの数字で無くなる。ただの記録が生きた証となる瞬間。おそらく、狙いはそこなのだろうと思う。 ただ、そこまで行き着くまでに、(ただの記録だとしても)読者を惹きつけるストーリーが欲しかった。豊崎さんは、そんなもんはいらぬ、十分だというのだろうな。あざとさやけれん味は要らないが、あまりに心躍らない結末に負った単調さではあった。

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2022/02/16

実話かは調べても分からなかったが、コロナ禍での6日間の旅が情景が思い浮かび、本当に旅をしている感覚にさせられる。 主人公の亜美ちゃんに周りの大人もいい形で巻き込まれていき、旅を通して3人とも成長し、本当に大切なものを見つけていく。 最後はまさかの結末だったが、やはり旅はいいものだ...

実話かは調べても分からなかったが、コロナ禍での6日間の旅が情景が思い浮かび、本当に旅をしている感覚にさせられる。 主人公の亜美ちゃんに周りの大人もいい形で巻き込まれていき、旅を通して3人とも成長し、本当に大切なものを見つけていく。 最後はまさかの結末だったが、やはり旅はいいものだと感じた。

Posted byブクログ