旅する練習 の商品レビュー
道連れ旅の、物語です。旅で人は成長する。自分はたいした旅をしてこなかったから成長がないのかな、とも思った。もやもやして読み終わったので、最近文庫化されたらしい同書を買って、読み直そうと思う。
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得体のしれない感染症に振り回されつつある頃に中学入学を控えた姪と小説家の叔父が鹿島を目指す旅に出る。 その途中で出会った就職を控えた女子大生も一緒に旅をすることになる。 コロナでみんなが振り回されていたときを思い出した。 本当に街の中が死んだようになっていた。 みんなが未知の病に...
得体のしれない感染症に振り回されつつある頃に中学入学を控えた姪と小説家の叔父が鹿島を目指す旅に出る。 その途中で出会った就職を控えた女子大生も一緒に旅をすることになる。 コロナでみんなが振り回されていたときを思い出した。 本当に街の中が死んだようになっていた。 みんなが未知の病に怯えていた。 そんな空気感を思い出しながら読んだ。 最後、明るい未来に繋がらなかったのが、ちょっと寂しかったなあ。
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物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください
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小学生を連れての歩き旅。叔父の小説の練習、姪のサッカーの練習。 道連れになった女子大学生にも、 小学生にもいろいろあるよな〜って思い… 皆が少し成長して、いい旅だったね、と思ったのに 最後の最後はこんな結末… 夜中に読み終わり、目が少し濡れちゃった。
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中学校入学を控えたサッカー少女との明るく楽しい旅の記録かと思っていたら、最後は切ない終わり方だった。 久しぶりに読んだ小説、利根川ぞいの土地勘もサッカーへの興味もなかったが、それなりに読んでいて楽しい本だった。
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⚫︎受け取ったメッセージ 旅の風景と一緒に記憶される少女 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 第34回三島由紀夫賞、第37回坪田譲治文学賞、ダブル受賞! 中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。 2020年、コロナ禍で予定がなくなった春休み、 ふたりは利根川沿いに、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。 ロード・ノベルの傑作! 第164回芥川賞候補作。 「この旅のおかげでそれがわかったの。 本当に大切なことを見つけて、 それに自分を合わせて生きるのって、 すっごく楽しい」(本書より) ⚫︎感想 本概要にも紹介されている、「本当に大切なことを見つけて、それに自分を合わせて生きるのって、すっごく楽しい」、これはとても素直で素敵だと思う。「好きなこと」ではなく「大切なこと」と言っているのがとてもいいと思った。 姪が小6にしては、最初から最後まで、あまりにも漫画みたいな元気少女の典型で、屈託がなさすぎて、現実離れしている気がするため感情移入できなかった。せめてもう少し幼い年齢であればと思った。 読んでいくうちに、この少女は亡くなっているのだとわかる。だからこそ、美しいところだけを思い出し書いているのかとも思った。 衝撃的な結末だとは思うけれど、少年少女の命が一瞬にして奪われること自体は、現実世界にも起こりうる。姪の完璧すぎる純粋さが、悲劇を際立てるための意図なのかとは思う。主人公である私、おじは、作家であるとすると、そうなのかもしれない。
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乗代さんの作品はすらすら読める文章ではないが、なぜか心を癒してくれるので、ゆっくり少しずつ読んだ。本の帯に、これが文学だというような言葉を朝井りょうさんが書かれていて、その言葉に納得しながら読むことができた。 クスッと笑い、癒され本を読んでいる時間がとても大切と感じられる作品はあ...
乗代さんの作品はすらすら読める文章ではないが、なぜか心を癒してくれるので、ゆっくり少しずつ読んだ。本の帯に、これが文学だというような言葉を朝井りょうさんが書かれていて、その言葉に納得しながら読むことができた。 クスッと笑い、癒され本を読んでいる時間がとても大切と感じられる作品はあまり出会わないので読んで良かった。
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なんで地の文が過去形で、再び辿っているふうなのか、と首をかしげながら読んだけれど… 漫画なら、打ち切りになって仕方なく?などと邪推してしまうような終わり方ではないか。そんな現実味ではなく、「本番」への期待を感じたかった。 表紙が好き。
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最後に仕掛けがされていて、それによって初読と2回目でガラリと印象が変わる物語になっています。 物語の形式としては、叔父さんの回顧録といった感じです。 途中の風景描写は丁寧ですが、関東風景に慣れ親しんでいる人でなければ浮かんでこないかもしれない、今ひとつでした。 とにかく亜美が明るく前向きで可愛くて、女子であることのハンデを超えて、サッカーを頑張りたいという思いを強固にしたり、ウミウの死を通して生きることを考えたり、みどりさんのような繊細な人との触れ合いで、他者を慮ったりすることを学んでいったりするのを、叔父さんが懸命に書き記していく物語です。 ですが、最後の仕掛けが私には合いませんでした。 たしかに、死というのは突然で、突きつけられるように、あまりにも残酷なものです。直前までに故人が成し遂げてきたことや思いは、死の前ではあまりにも無意味で無慈悲です。 けれど、こういったかたちでそれをまざまざと見せつけられたとき、読後に残るものは何であるか。 何であるか。
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