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どうしてわたしはあの子じゃないの の商品レビュー

3.7

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    3

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2023/03/26

初読みの寺地はるなさん。ずっと気になってただけあってやっぱり好みの作家さんでした。表紙の柔らかい感じを想像してたら思春期特有の鬱々とした感情がよく描かれていたり、田舎の苦しさが伝わってきました。それぞれタイプの違う3人が主に出てくるけど、ミナの生き方がわたしに近くて共感できました...

初読みの寺地はるなさん。ずっと気になってただけあってやっぱり好みの作家さんでした。表紙の柔らかい感じを想像してたら思春期特有の鬱々とした感情がよく描かれていたり、田舎の苦しさが伝わってきました。それぞれタイプの違う3人が主に出てくるけど、ミナの生き方がわたしに近くて共感できました。天に憧れている気持ちがとってもわかる。でも、最後にあったように、みんななりたくても自分にはなれないし、自分も他の誰かにはなれないという当たり前のことを実感できる作品でした。

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2023/03/23

隣の芝生は青い、まさにそれ。 若い頃は自分は特別な何か、でありたいと思う瞬間て結構誰もがあると思う。 田舎特有の考え方や偏った世界にも、 うんうんあるよね、と思う。 世界は広いんだよ、って教えてあげたくなる。

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2023/02/16

例えば、喉から手が出るほどに欲しい物をあの子が持っている。 それは可愛さだったり、優しい家族だったり、好きな異性からの好意だったりと様々。 本作は閉塞的な村を舞台に『どうしてわたしはあの子じゃないの』という切ない思い、葛藤が繊細な言葉で瑞々しく描かれている。 主人公・三島天の...

例えば、喉から手が出るほどに欲しい物をあの子が持っている。 それは可愛さだったり、優しい家族だったり、好きな異性からの好意だったりと様々。 本作は閉塞的な村を舞台に『どうしてわたしはあの子じゃないの』という切ない思い、葛藤が繊細な言葉で瑞々しく描かれている。 主人公・三島天の都会に対する憧れ。 ここではないどこかへ行けば運命が切り開かれるのでは?といった思いに共感する。 中学生時代を共に過ごした天、ミナ、藤生の三人が30歳になった今だから言える素直な言葉に希望を感じ、他の誰でもない自分自身を大切に生きたいと思える。

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2023/02/24

うん、いい。 天もミナも藤生も ちょっと五十嵐も 少しずつ絡まり、でもかみ合わない。 結局「どうしてわたしはあの子じゃないの」なのだけれど、恨み節ではない、「どうしてわたしはあの子じゃないの」だ

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2023/01/29

終わり方が、スッキリしなかった。 それぞれの言葉とか思いを聞きたかった。 3人は読むべきだったのだろうか、私やったら読みたくないな。 それぞれの立場は分かるけど。

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2023/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく窮屈に感じました。 窮屈やしもどかしいし、大人ってなんでそんなに自分勝手なんやろうって、前半は読んでてしんどかった。 あの子みたいになりたい。 あんなに可愛かったらなぁ、スタイルよかったらなぁ、素直になれたらなぁ、お金持ってたらなぁって思うことはいっぱいあります。 私が他の誰かになれないように、他の誰かも私にはなれない。 私もいつかはこのフレーズがちゃんと、自分の実感としてすとんって腑に落ちる時が来るんかな? 天、藤生、ミナの3人がそれぞれに幸せに暮らしていけてたらいいな、 藤生と天が付き合ったりしないかなって、期待しています。

Posted byブクログ

2023/01/12

「○○ちゃん(くん)みたいだったらなあ」 誰でも一度は思ったことがあるのでは。 でも、まさか相手が自分を羨んでることもあるとは思わないでしょう。 誰かを好きになったらほぼ必ず告白していた私は、想いを言えずにすれ違う関係はちょっともどかしいのだけれども、それぞれの複雑な感情の...

「○○ちゃん(くん)みたいだったらなあ」 誰でも一度は思ったことがあるのでは。 でも、まさか相手が自分を羨んでることもあるとは思わないでしょう。 誰かを好きになったらほぼ必ず告白していた私は、想いを言えずにすれ違う関係はちょっともどかしいのだけれども、それぞれの複雑な感情の描写はいつもながら絶妙。でも、初めの天の視点からの2章を読んだときとその後の天とのギャップに同じ人物?と読み返してしまいました。 そして、中学を卒業するときに「20歳の○○へ」と書いた手紙を30歳で読むことになりましたが、20歳のときでなくてよかった、それぐらいの時間が必要だったと思いました。 個人的には、最後は藤生と天がうまくいくとよかったなあ。 スピンオフ的な(?)五十嵐さんの章 「『娘が口を利いてくれない』と嘆く上司を内心せせら笑っていた。どうせ嫌われるようなことしたんだろ、と。機会があったら謝りたい。なにもしなくても、父親であるというだけで嫌われる日が来るなんて知らなかったんだ。」 に笑いました。

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2022/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

胸がぎゅーっとなる感じ。 天とミナ、藤生各々の言葉で語られるのが良かった。言葉で何と言おうと、どんな態度を取ろうと、実際の心の中は本人しかわからないものだから。 遠藤さんの言ってくれた言葉、優しくて染みた。 人間がみんな弱くてずるい生きものだと神さまはきっと知っている。その弱くてずるい生きものが考えることや、やらかしたことに、いちいち目くじらを立てて罰を与えたりはしないんじゃないのか。そんなみみっちい、短期な親父みたいなことをするのだろうか。

Posted byブクログ

2022/11/06

面白かった。登場人物3名の設定が絶妙。 人と人の間にある、コトバにならない形として捕らえられない微かでありながらなんだか気持ちの悪い違和感を文章として紡ぎ出してくれてて、スッキリする。自分は自分にしかなれないしなる必要はない。自分の純度を上げていくだけ。そんなふうに思った。  そ...

面白かった。登場人物3名の設定が絶妙。 人と人の間にある、コトバにならない形として捕らえられない微かでありながらなんだか気持ちの悪い違和感を文章として紡ぎ出してくれてて、スッキリする。自分は自分にしかなれないしなる必要はない。自分の純度を上げていくだけ。そんなふうに思った。  その後の3人の関係はここで終結してそれぞれの方向へ歩み出し、もう意味のある交わりはないなか、それともここからまた3人の人生が交差するのか?いずれにしても天のことは想像がつかない。

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2022/10/19

人はないものねだり 自分の気持ちは自分にしか分からないのだけれど、3人の視点でそれぞれに交差する気持ちを覗き見することができて同じような気持ちのすれ違いは現実でもありそうだなと思った。 こうだったら、あーだったらと考えるけど 実際なってみたらまた違う悩みが浮かぶんだろうな

Posted byブクログ