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どうしてわたしはあの子じゃないの の商品レビュー

3.7

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2024/04/05

3人の、それぞれの視点から書かれていて、それぞれの見方が上手く描かれていて、面白く読めた 思春期の幼さや危うさも共感できて、いい作品だなと思った

Posted byブクログ

2024/09/16

人に媚びず、人に惑わされない、自分に正直で、やりたいことなりたいものに真っ直ぐな天に、ぐいぐい惹きつけられていった。 天と藤生とミナ、もっと口に出して伝えていたら、苦しみも和らいだろうに、簡単には言えないのが、繊細で傷つきやすい15歳の子たちなんだろう。 30歳になり、ミナの誘い...

人に媚びず、人に惑わされない、自分に正直で、やりたいことなりたいものに真っ直ぐな天に、ぐいぐい惹きつけられていった。 天と藤生とミナ、もっと口に出して伝えていたら、苦しみも和らいだろうに、簡単には言えないのが、繊細で傷つきやすい15歳の子たちなんだろう。 30歳になり、ミナの誘いで再会して手紙を開き、再びあの頃の自分と向き合う。 15歳で止まっていた3人の時間が動いていく予感がして、今後の3人を想像してしまった。

Posted byブクログ

2024/03/02

誰もがままならない人生を生きていて、選ばれない悔しさや虚しさを抱えて、それとどう折り合いをつけるかを長い文章をかけて読ませて貰ったという感じ。笑われる側で良いと言える天を尊敬する。

Posted byブクログ

2024/02/29

九州の閉塞的な片田舎で小説家を目指したい天。 東京から引っ越してきた都会的で美しい転校生ミナ。 天に恋を秘める藤夫。 そんな中学生3人の三角関係と、お互いに自分には持ち合わせて無いものへの劣等感と羨望感。 皆んな30歳の大人となり、中学生当時、タイムカプセルを真似たお互いへ書いた...

九州の閉塞的な片田舎で小説家を目指したい天。 東京から引っ越してきた都会的で美しい転校生ミナ。 天に恋を秘める藤夫。 そんな中学生3人の三角関係と、お互いに自分には持ち合わせて無いものへの劣等感と羨望感。 皆んな30歳の大人となり、中学生当時、タイムカプセルを真似たお互いへ書いた手紙を一緒に開封する。 閉塞的な田舎によくありがちな、よく分からない風習やお祭り事や下世話な噂話。 その環境で生きる息苦しさ。 こういうの私には苦手過ぎて、「田舎暮らしがしたい」と言う人の気持ちが全く分からない。 題名からもっとドラマチックなのかと期待したのだけど、ストーリーがありがち過ぎて、あまり心に留まらなかった。

Posted byブクログ

2024/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

寺地さんの本は、装丁が美しくて好み。 あの子だったら良かったのにと嫉妬することは誰しもある。だけど、その子も人に言えない悩みを抱えていたり、秘密を抱えている。 他の寺地さんの作品とは一味違い、羞恥や屈辱を伴うような、人には決して知られたくないことを、たとえ小説の中とは言え読者として知ってしまうという不気味でもやもやした、けれどもどこか嫌になりきれない少しの嫌悪感もあり、楽しめた。 登場人物たちの秘密の「告白」が小説全体に重厚感を与えていた。 すれ違う三角関係の絶妙な描き方が秀逸だった。 今いる環境、境遇は変えられないかもしれない。それは、素敵なあの子も同じこと。変えられるのは、自分自身のことだけ。大人は環境を変えられるが、子供はそうはいかない。であるからこそ、親は子供に過酷な環境、愛のない環境を与えてはならない、そう思わせてくれた小説だった。 エンディングはビートルズの、『let it be』はどうでしょう。それぞれが自分の道を見つけて進んでいくイメージが合うかなと思った。途中経過は重ためだったので、ベートーヴェンの月光第一楽章からの、火事事件の場面は第二楽章。最後はレットイットビーで。

Posted byブクログ

2024/02/27

小さな村で、窮屈な中で過ごす子供たち。 いや、窮屈なのは小さな村で過ごす子供たちだけではなく、都会で暮らす大人もみんな、多かれ少なかれ、窮屈な日常を過ごしているはず。 どうしてわたしはあの子じゃないの 人を羨む気持ちを持つのも、きっと子供だけじゃない… でも、結局は、誰も...

小さな村で、窮屈な中で過ごす子供たち。 いや、窮屈なのは小さな村で過ごす子供たちだけではなく、都会で暮らす大人もみんな、多かれ少なかれ、窮屈な日常を過ごしているはず。 どうしてわたしはあの子じゃないの 人を羨む気持ちを持つのも、きっと子供だけじゃない… でも、結局は、誰もがずるい心を持って、誰かを羨んで生きていってるんだと思う。 親も選べないし、子供も思ったようには育たないし。 それでもみんな生きて行く。

Posted byブクログ

2024/02/23

「どうしてわたしはあの子じゃないの」 誰しもが一度は思ったことではないだろうか。 あの子みたいに可愛かったら? あの子みたいに何か秀でたものがあったら? あの子みたいに愛されていたら? でも自分は自分しかいない。 あの子にはなれないし、あの子も自分にはなれない。 少しだけでも自...

「どうしてわたしはあの子じゃないの」 誰しもが一度は思ったことではないだろうか。 あの子みたいに可愛かったら? あの子みたいに何か秀でたものがあったら? あの子みたいに愛されていたら? でも自分は自分しかいない。 あの子にはなれないし、あの子も自分にはなれない。 少しだけでも自分のことを大切にしてみたいと思える本だった。

Posted byブクログ

2024/02/13

それぞれの人物の思いが、中学生の頃や若い頃の自分自身と重なる部分も多く、また人物の心理描写、「言葉にしたくてもできないモヤモヤ」が、大変繊細に言語化されていて、胸に残りました。 読み進むにつれあの頃の自分を思い出してチクチクと胸が痛む思いもしたし、独りよがりな自分を懐かしく思った...

それぞれの人物の思いが、中学生の頃や若い頃の自分自身と重なる部分も多く、また人物の心理描写、「言葉にしたくてもできないモヤモヤ」が、大変繊細に言語化されていて、胸に残りました。 読み進むにつれあの頃の自分を思い出してチクチクと胸が痛む思いもしたし、独りよがりな自分を懐かしく思ったり愛おしくもなるような感覚になりました。

Posted byブクログ

2024/01/28

良かった、寺地さんの小説は読後感がとてもいい。わたしはどんなふうになりたかったのかな?考えすぎたり周りを気にしすぎると前に進めないこともある。自分を信じて生きて生きたいと思った

Posted byブクログ

2024/01/13

寺地さんの本は登場人物がすっと頭に入ってくるのでとても読みやすいです。タイトルからして人への嫉妬心などが醜く書かれてるのかと身構えましたが、嫉妬心がそれなりにあれどなんでか見苦しくない。人の葛藤や嫉妬心を決して汚くなく、でもみんな感じたことのあるような感情をすごく自然に書かれてい...

寺地さんの本は登場人物がすっと頭に入ってくるのでとても読みやすいです。タイトルからして人への嫉妬心などが醜く書かれてるのかと身構えましたが、嫉妬心がそれなりにあれどなんでか見苦しくない。人の葛藤や嫉妬心を決して汚くなく、でもみんな感じたことのあるような感情をすごく自然に書かれているような感覚でした。

Posted byブクログ