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海をあげる の商品レビュー

4.1

250件のお客様レビュー

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    101

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/01/24

「裸足で逃げる」に続いて、こちらも妻の勧めだ。前作はインタビュー記事ばかりだったが、今回はインタビューを、織り交ぜたエッセイ集という仕上がり。沖縄の目を背けたくなる現実が赤裸々に描かれている。

Posted byブクログ

2022/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本が広く読まれていることに正直驚いた。そして自分のことのように嬉しい。筆者と同じように一度沖縄を出て戻ってきた組。基地や貧困からは離れた場所で育ったけど、青い海だけじゃないことは知ってるし、聞かされてきた。 上間さんの祖母と自分の母が重なってみえたり、ジャーマンケーキが好きなこと、リアルタイムで見てたハンガーストライキ、そうだよねって思うことは多々あったけど、風俗で働く少年少女や、未成年の出産に関しては、遠い話のように感じた。住む世界が分断されていることを思い知らされる。

Posted byブクログ

2022/01/21

沖縄のイメージが変わった。 自分も加害者という意識を持つようになった。 自分なりにできることを考え、実行していきたい。

Posted byブクログ

2022/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実際に見えているもの全てではない。昔行った時のあのキラキラの沖縄は幻想だったのかなと思うくらい沖縄の現実を知ることになった。 自分は問題があっても無視しているのではないか、海を貰ったからには私も誰かにこの本を紹介しなければならないと感じた。

Posted byブクログ

2022/01/17

読後、タイトルはそういう意味だったのかと気づき、言葉が出なかった。 筆者の怒りがひしひしと伝わってくる。

Posted byブクログ

2022/01/15

沖縄に生まれ、現在は若年出産女性や沖縄での性暴力被害についての聞き取り調査を行っている社会学者の著者。幼い娘とのやり取り、過去の話、調査で出会った若者とのやり取り、祖父や祖母との思い出とその死、そして沖縄の基地問題。静かな言葉で淡々と書かれているが、そこには慈しみや悲しみが溢れて...

沖縄に生まれ、現在は若年出産女性や沖縄での性暴力被害についての聞き取り調査を行っている社会学者の著者。幼い娘とのやり取り、過去の話、調査で出会った若者とのやり取り、祖父や祖母との思い出とその死、そして沖縄の基地問題。静かな言葉で淡々と書かれているが、そこには慈しみや悲しみが溢れている。暴力や虐待を受けている若者達の言葉、幼い娘の純粋な言葉、沖縄の基地問題について語る著者の言葉、どれも何気ない言葉なのに、その背景にあるものの大きさや過酷さを考えてしまう。 表題作「海をあげる」、このタイトルに著者が込めた思いを知るとき、これは沖縄という遠く離れた地に住む他人の話ではないということを突きつけられる。 「切実な話題は、切実すぎて言葉にできなくなる」これは特別なことではなく、どこにでも起きていること。そこに耳を傾ける著者の姿勢を知り、他の著作も手に取ってみたいと思った。

Posted byブクログ

2022/01/15

今の沖縄の現状を、静かで優しい文章で描く傑作。数々の賞を受賞しているが、この作品はウチナンチュだけでなく、ヤマトンチュウが心して、ただただ読むべき本です。

Posted byブクログ

2022/01/11

初めの章が、夫が親友と4年間も付き合っていたという自身の経験。沖縄の話とばかり思って読み始めたので、面食らうが、その身を切るような経験が、作者の他者への眼差しの基礎となっていることに読んでいるうちに気づく。 自分を裏切っていた夫と決着をつけた後、親友との関係から逃げずに向き合い、...

初めの章が、夫が親友と4年間も付き合っていたという自身の経験。沖縄の話とばかり思って読み始めたので、面食らうが、その身を切るような経験が、作者の他者への眼差しの基礎となっていることに読んでいるうちに気づく。 自分を裏切っていた夫と決着をつけた後、親友との関係から逃げずに向き合い、二人で話し合う場面は迫力もあり、打算的でない作者の魅力に溢れている。 自分を傷つけた相手なのに、「捨て身で泣いている女の人に弱い」んだよな私は、と分析するところ、あるよなーと共感。それを言語化したところは「やるなぁ」と思った。 憎しみの向こう側に、ある種の共感が生まれるところは、人間の存在の寂しさに対する、作者の懐の深さを感じた。これが彼女のさまざまな社会的な活動の基なのだろうな。 また、彼女を支える多くのシスターフッドのありようが、魅力的だった。 米兵3人に小学生が強姦され八万五千人の抗議集会があった時、当時通っていた東京の大学の指導教官から「すごいね、沖縄。抗議集会に行けばよかった」と言われた時、その時言うべき言葉は「ならば、あなたの暮らす東京で抗議集会をやれ」「沖縄に基地を押し付けているのは誰なのか、三人の米兵に強姦された女の子に詫びなくてはならない加害者のひとりは誰なのか」だったのだと気づくくだり。よかったな。 作者の真っ当な存在の仕方が清々しい。 いい本を読んだ。

Posted byブクログ

2022/01/10

ひりつくような感覚。著者が表現しようとしているのは声にならない声、言葉にすることができない「どうしようもない」感情だろう。

Posted byブクログ

2022/01/07

絶望を差し出すとあるのだけどそんな感じ。差し出されたよ。とりあえず多くの人が読んで絶望をみんなで受取るのかな。

Posted byブクログ