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民主主義とは何か の商品レビュー

4.2

76件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2024/03/24

面白かった。参加と責任のシステム。トクビィル、アーレント、レッシグなど、知ってる人が出てきたのが、安心して読めて良かった。ジェズスの反乱など、アメリカ法で学んだことが出てきたり、違う角度から複数回触れることで理解につながる、ということを感じれた。 細かく分けて民主主義を実践してそ...

面白かった。参加と責任のシステム。トクビィル、アーレント、レッシグなど、知ってる人が出てきたのが、安心して読めて良かった。ジェズスの反乱など、アメリカ法で学んだことが出てきたり、違う角度から複数回触れることで理解につながる、ということを感じれた。 細かく分けて民主主義を実践してその結果を上に上に持ち上げていくのがいいのではないか。一票の分割行使を可能にする提案を詳しく知りたい。なめらかな民主主義か。

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2024/01/04

民主主義とは何か。に答える本。 全員参加、直接議論に理想を掲げつつも、代議制、議院制といった一見民主ではない手法を迎えて今なおあるべき姿を模索している過程であるというのが読み終えた後の所感。民主主義が市井の民に政治の知識、意識要求するものであり、現実(そのような市井が稀有である)...

民主主義とは何か。に答える本。 全員参加、直接議論に理想を掲げつつも、代議制、議院制といった一見民主ではない手法を迎えて今なおあるべき姿を模索している過程であるというのが読み終えた後の所感。民主主義が市井の民に政治の知識、意識要求するものであり、現実(そのような市井が稀有である)と相反するところから矛盾を孕み続けているが、それでも自由で民主的であることを諦めない姿勢が重要だと思う。

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2023/10/10

評論文読書案内から。あと、先だって読んだ、高橋新書ガイドにも取り上げられていたし。昨今の情勢を鑑みると夢のようだけど、確かに以前、世界はいずれは民主化するという"常識"が存在したと記憶する。しかし現状そうはなっておらず、寧ろ遠ざかっていさえするのは、先進国のつ...

評論文読書案内から。あと、先だって読んだ、高橋新書ガイドにも取り上げられていたし。昨今の情勢を鑑みると夢のようだけど、確かに以前、世界はいずれは民主化するという"常識"が存在したと記憶する。しかし現状そうはなっておらず、寧ろ遠ざかっていさえするのは、先進国のつまづきとか、独裁国が要所で示す意外な強さとか、そのあたりが前提を狂わせているからか。本書では、各時代の民主主義と、それぞれの政治思想とを合わせ見つつ、現在の状況に至った経緯を探る。その中で、民主主義にふさわしいのは抽選で、選挙はむしろ貴族政的性格が強い、という指摘は、今の日本にはまんま当てはまるのでは?と思えてしまった。

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2023/07/24

チャーチル曰く「民主主義は最悪の政治形態(ただし、、、が付くが)」。民主主義がまともに機能している国なんか今やどこにもなさそうだし、民主主義なんて絵に描いた餅で、永久機関と一緒で実現不可能なんじゃね、と思ってた時に、答が載ってないかと思い購入。いろいろ勉強にはなったが、納得できる...

チャーチル曰く「民主主義は最悪の政治形態(ただし、、、が付くが)」。民主主義がまともに機能している国なんか今やどこにもなさそうだし、民主主義なんて絵に描いた餅で、永久機関と一緒で実現不可能なんじゃね、と思ってた時に、答が載ってないかと思い購入。いろいろ勉強にはなったが、納得できる答は載ってなかった。不完全な人間にとって、民主主義は難し過ぎるんだなと再認識。いまや「民主主義=多数決=多数派の専制」みたいになってるし。宇野先生は人間の可能性を信じてらっしゃるようですが、昨今の状況を見ると、とてもそんな楽観的にはなれません。

Posted byブクログ

2023/10/10

「ためになる新書」という意味では今まで読んだ中で一番と言ってもいい本。 日本政治学会の理事長も務めるフランス政治思想の第一人者、宇野重規が民主主義の視点から政治思想史の流れを過不足なくまとめた良書。 新書というジャンルは基本的に読み捨て前提で多読するものと思っているが、この本に...

「ためになる新書」という意味では今まで読んだ中で一番と言ってもいい本。 日本政治学会の理事長も務めるフランス政治思想の第一人者、宇野重規が民主主義の視点から政治思想史の流れを過不足なくまとめた良書。 新書というジャンルは基本的に読み捨て前提で多読するものと思っているが、この本に関しては珍しく他の本で知識を得た上で読み返したいと思わされた。 特に第四章の20世紀の政治思想は思想自体が多様で掴みづらかったのでリベンジしたい。 一方で記述が教科書的なのが難点で、読み通せない程ではないが面白い本とは言いがたい。 個人的には宇野先生ご自身の、トクヴィルやルソー的なピュアな民主主義への憧憬を称揚しながら、あくまで穏健で漸進主義的な未来を説くある種「希望的観測」ともいえる態度に興味を持っていたので、著者の色の出ない本書はその点では物足りなかった。 (なお本書を読んでいて、昔の記憶ゆえ不確かだが講演で宇野先生が東浩紀に「陽キャの民主主義」と言われた、と話していたのを思い出した。 本書でも人々が地域コミュニティへの参加や対話・連帯を通じて、政治への参加を負担ではなく誇りと考えるようになればいい、と説く宇野先生の真っ直ぐさは、デジタル民主主義や「弱いつながり」を志向する氏には「陽キャ」の綺麗ごとに思えるだろうなと納得した。閑話休題) 総じて、面白い本とは思わないが、少し背伸びしてでも読んでおくべき本。 そして本書は東大で読まれた本1位、2021年新書大賞2位に選ばれたとか。 それだけ多くの人がこの本を手に取る世の中は、宇野先生の言うようにまだまだ信ずるに足るのかもしれない、なんて言うのは安易だろうか。

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2023/04/10
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私にはやや難解だったが、民主主義というもの、それ自体がつねに画然とした一形態として在った/在るわけではないと知り得たのは収穫だった。 ジーン・シャープの「独裁体制から民主主義へ」を読んだ後だったので、(むろんシャープは「各々の地域/歴史柄に合った民主主義が必要であると明記している)独裁体制と民主主義をたんに対立するものと解してしまいがちだ。 けれど本著は、私の本棚に寝ている「草の根のファシズム」という本のタイトルが知らず予感させる通り、独裁体制に迎合した民主主義があったことをも教えてくれた。このことは「民衆」が、自分たちの仲間を定義するとき、「自分たちに属さないものをばは外しても良い」と低きに流れたことを痛い思い出として痛感させる。 さて。私の立場としては、進化ではなく、(家父長制の害悪はおいて)人間だけでなく、地球に暮らすいきものたちにも敬意を払ったころに学ぶことが多いように思われるが、それは遠いところにあってみずからに関与していない、「遠い」思想への憧れで、現実に不満を持つ人びとが、何か一定のシステムに憧れるのと相似の関係にあるような気も、少しだけする。 人間だけが地球にありほしいままに生きている、という思考からは、どうしても距離を置きたいけれども。

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2022/12/04

『保守主義とは何か』に続けて読了。いちおう政治学専攻だったので大学の頃から何度も学んできたことだけどそれでもこうして学び直すたびに気づきがあるのが民主主義を中心とした政治思想と実際の各国の政治体制の歴史。複雑で難しいという訳ではないけれど、色々な視点・論点があるのが民主主義。新書...

『保守主義とは何か』に続けて読了。いちおう政治学専攻だったので大学の頃から何度も学んできたことだけどそれでもこうして学び直すたびに気づきがあるのが民主主義を中心とした政治思想と実際の各国の政治体制の歴史。複雑で難しいという訳ではないけれど、色々な視点・論点があるのが民主主義。新書でそこまでページ数多くせずに、でも丁寧に歴史的経緯から紐解いて論点を浮き彫りにしつつ、そしてその過程に宇野先生の視点や想いものっている。『保守主義とは何か』『民主主義とは何か』社会や政治、私たちの暮らしについて考えたい多くの人に手にして欲しい本です。

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2022/11/29

古代ギリシャからの民主主義の歴史をひもとき、どんな試み・失敗・改善を繰り返してきたのかを解説。民主主義にもいろいろあるということ、民主政と共和政の違いなどを学べた。国を運営する知恵を一般市民に期待するのか、選ばれた人に任せるのか、という問いが浮かぶ。

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2022/11/11

コロナ禍やウクライナ侵攻、安倍元首相の銃撃事件などをきっかけに、「民主主義」について関心をもちこの本を手に取りました。 民主主義に対して抱いていた期待と不信感の由来を、この本は丁寧に説明してくれています。 まだ完成されたとは言えない現代の民主主義。制度についてだけでなく、市民一人...

コロナ禍やウクライナ侵攻、安倍元首相の銃撃事件などをきっかけに、「民主主義」について関心をもちこの本を手に取りました。 民主主義に対して抱いていた期待と不信感の由来を、この本は丁寧に説明してくれています。 まだ完成されたとは言えない現代の民主主義。制度についてだけでなく、市民一人ひとりが意識を変えていくことが大切に思えました。 同著者の『〈私〉時代のデモクラシー』を久しぶりに再読したいと思いました。

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2022/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

民主主義の変遷と今日においての民主主義のあり方について記された本。 正直、アテナイ(古代ギリシア)から話が始まって時系列で進むので、政治に全く触れたことのない人にとっては少々難儀な本になるかもしれない。 私は民主主義の根源はくじ引きにある(語弊ありかもしれないが、一言でまとめると)と少しアテナイ民主主義を学んでいた故、読み進めることができた。 過程を割愛し(ここが重要であり、納得しながら読み進めたのだが…)、最後の結論を述べると、 ・民主主義は人間が平等である状態、弱い者を尊重した上で成り立つものだ ・民主主義は選挙だけが全てとは言い切れない側面がある ・民主主義維持のためには市民の参加が必要だ 権力の監視、自らの政策立案など 公開による透明性、参加を通じての当事者意識、判断に伴う責任、 ↑自分用のメモなので、悪しからず…

Posted byブクログ