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湖の女たち の商品レビュー

2.9

90件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    21

  5. 1つ

    2

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2023/04/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

琵琶湖の夜の仄暗さと、ハルピンの白銀の世界。 水平線・地平線まで臨める、美しく開けた視界の2つの場所で、残酷で生々しい人間たちが蠢く。

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2022/09/03

口コミ面白いとのことだったので 読んでみたけど 言うほどかな、、? 警察もの読みすぎてるからか 物足りなさ感が残ってしまった、、

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2022/07/25

大好きな作家の小説。やはり面白かった。冒頭の男女の出会いの描写がとても官能的だった印象。その後はまあ、そのまんまの展開が生々しく描かれているだけだったから、冒頭の特別感が薄れた記憶が。 しかし、テーマも重く、そして真相が近づくにつれ救われない気持ちに。そう言えば被害者の背景とかの...

大好きな作家の小説。やはり面白かった。冒頭の男女の出会いの描写がとても官能的だった印象。その後はまあ、そのまんまの展開が生々しく描かれているだけだったから、冒頭の特別感が薄れた記憶が。 しかし、テーマも重く、そして真相が近づくにつれ救われない気持ちに。そう言えば被害者の背景とかの話もテーマとして絡んだ気がするけど、読んでしばらく経つと、そのテーマは特に必要なかったのでは?と思う。なので☆4つ。 琵琶湖で、この空気を味わってみたくなった。

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2022/07/17

琵琶湖の湖畔にあるもみじ園で100歳の市島民雄が死亡したが、人工呼吸器の不調を知らせるアラームを介護者たちは誰も聞いていない.湖西署の濱中圭介らが豊田佳代、松本郁子らを取り調べる.雑誌記者の池田立哉は旧琵琶湖ホテルで市島らが写った古い写真を発見し、古い薬害事件の存在を知り、それが...

琵琶湖の湖畔にあるもみじ園で100歳の市島民雄が死亡したが、人工呼吸器の不調を知らせるアラームを介護者たちは誰も聞いていない.湖西署の濱中圭介らが豊田佳代、松本郁子らを取り調べる.雑誌記者の池田立哉は旧琵琶湖ホテルで市島らが写った古い写真を発見し、古い薬害事件の存在を知り、それが政治的圧力で隠蔽されたことを突き止めた.市島が旧満州で731部隊に所属し、写真の他の連中と関りがあったことも判明した.登場人物が多く、話があちこちに飛んで把握にやや苦労したが、スケールの大きな部分と佳代と圭介の個人的なやり取りなどが複雑に絡み合った物語だ.楽しめた.

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2022/06/26

読書備忘録663号。 ★★★☆。 なんか最近★3.5が多い。笑 読んでて苦痛なわけではないですが、ワクワクどきどきハラハラがない。 琵琶湖湖畔の老人施設「もみじ園」で100歳の男性が死んだ。人工呼吸器の不調か、それとも意図的に止められたのか・・・。 警察は介護士、看護師に聞き...

読書備忘録663号。 ★★★☆。 なんか最近★3.5が多い。笑 読んでて苦痛なわけではないですが、ワクワクどきどきハラハラがない。 琵琶湖湖畔の老人施設「もみじ園」で100歳の男性が死んだ。人工呼吸器の不調か、それとも意図的に止められたのか・・・。 警察は介護士、看護師に聞き取りを行うが決め手がない。警察の焦りは自白の強要に発展していく。 滋賀県警の濱中圭介。聞き取りをきっかけに施設の介護士豊田佳代と関係を持つようになる。ただ、その関係は恋愛関係とは程遠い性奴隷のような関係・・・。 雑誌記者の池田立哉は、別件取材に訪れていた琵琶湖でこの事件に興味を持つ。 そして、被害者の市島民男は太平洋戦争時代、満州の731部隊に所属していたことが突き止める。 そうです、人体実験をやっていた悪名高い部隊です。 立哉は民男の妻松江から当時の話を聞き出す。松江の口から語られる当時の子供たちによる恐ろしい犯罪・・・。 そして、同じく老人施設の「徳竹会」で92歳の老女が同じ死因で死亡した。同じく一切手がかりがない。 2つの事件には関係性が全く見えなかったが、SNSにアップされた動画から、事件の真相と思われる恐ろしい仮説が明らかになっていく・・・。時空を超えて満州で起きた犯罪が再現されている? 時間と場所を超えて結びつく真相とは! と書くと「おおおお!」という感じがしないでもないですが、実際は広げた風呂敷が全く回収されない結末。 なんなん、これ? という感想です。違った!備忘録でした。笑

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2022/06/12

吉田修一にしてはこなれていない。『悪人』や『怒り』を通じてこの人の群像劇はお見事と思わされてきた。この小説でも警察官、雑誌記者、女たちが出てくるし、かつて琵琶湖域の病院で呼吸器を停めたと疑われ、後に冤罪であることが明らかになった事件や、戦時中の731部隊といったミステリーを誘う要...

吉田修一にしてはこなれていない。『悪人』や『怒り』を通じてこの人の群像劇はお見事と思わされてきた。この小説でも警察官、雑誌記者、女たちが出てくるし、かつて琵琶湖域の病院で呼吸器を停めたと疑われ、後に冤罪であることが明らかになった事件や、戦時中の731部隊といったミステリーを誘う要素がてんこ盛りなんだけど、それらがきれいに結末に集約されていない感じ。消化不良で終わってしまう感じがしてしまう。 『湖の女たち』というのだから女たちが中心のようでいて、最後の最後に、まあ確かに女か男かといえば女なんだけど、それまで脇のほうにいた少女がストーリーを動かすのも理解しにくい。一方でずーっと焦点の中心にあった(と思っていた)佳代と圭介の倒錯した関係性も結末ではまるで忘れられたかのようになってしまった。

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2022/05/21

ハラハラするけど、表層の部分では、静かに流れ、低層では、ドロドロが動く。小説でしか表現できないものだろう。続編はないと思うが、読みたい。

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2022/04/19

こ、怖い。 目に見えない権力や、悪意や性癖、全てどろどろしてるのに、冷たい静まった湖の風景の前に何も言葉が出ない感じ。 最後、悪がきちんと裁かれてほしいと願いつつ消化不良で読み終え…。 主人公は佳代か、圭介か、池田か、、 警察の取り調べって現代でもガチでこんな冤罪ぶっかけるような...

こ、怖い。 目に見えない権力や、悪意や性癖、全てどろどろしてるのに、冷たい静まった湖の風景の前に何も言葉が出ない感じ。 最後、悪がきちんと裁かれてほしいと願いつつ消化不良で読み終え…。 主人公は佳代か、圭介か、池田か、、 警察の取り調べって現代でもガチでこんな冤罪ぶっかけるようなことあるのかな。 いや、怖い本。

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2022/03/30

琵琶湖近くの介護療養施設で、100歳の男が殺された。刑事と容疑者、出会うはずのない男女の人生が交差する。刑事と容疑者だった二人は、離れられなくなっていく。一方、事件を取材する記者は、死亡した男の過去に興味を抱き旧満州を訪ねるが……。死んだ男は731部隊。施設の関係者も731部隊。...

琵琶湖近くの介護療養施設で、100歳の男が殺された。刑事と容疑者、出会うはずのない男女の人生が交差する。刑事と容疑者だった二人は、離れられなくなっていく。一方、事件を取材する記者は、死亡した男の過去に興味を抱き旧満州を訪ねるが……。死んだ男は731部隊。施設の関係者も731部隊。 生命維持装置を止めたの女介護士。刑事の車に追突。 刑事は動画で自慰。交通事故を隠すかわりに女を呼び出す。それを見ながら自慰。 女は元々変態。刑事と女は二人で消えた。事件は迷宮入り。

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2022/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

琵琶湖近くの介護療養施設で起きた、老男性の殺人をきっかけに知り合った、刑事(池田)と介護士さん(佳代)のお話。また、殺害された老人の過去(戦時中にハルビンで人体実験に関わっていた)が明かされる。 色んな角度、時代、から「罪」を突き付けていくお話?ちょっと話が広がりすぎて、説明が難しい。がなんとなく上手く繋がっていて面白い。 佳代が平穏な生活に戻れて、ホッとした。冤罪を作り出しそうな警察の描写には、ちょっと違和感を覚えたけど、池田も踏み外しそうになったところ軌道修正できてよかった。本当の犯人が中学生グループらしいというラスト。いきなりな感じもするけど・・・。

Posted byブクログ