汚れた手をそこで拭かない の商品レビュー

芦沢央(著者)

2023/12/17

とても読みやすい短編集でどれも面白かったです。自分の中のちょっとした悪意や嘘が...というのはイヤミスの定番ですがこれからどうなるんだろうと思い一気に読みました。

2023/11/29

うわーやだやだ、ものすごく嫌な感じ
自分の罪からは逃れられないばかりでなく、それを何とかごまかそうと藻掻くあまりに余計に絡まって、より深みに嵌ってしまう…みたいな短編集

2023/11/25

久しぶりにミステリー読みました。やはり、私には短編があってました。一気読みに近く、引き込まれて読み終わりました。どの作品も、人間の中に潜んでいる気持ち、欲望だったり、見返してやりたいという復讐にも近い願望。だから、読んでいて面白く感じたのかも。

2024/06/06

短編集。「ミモザ」が現実感強く好みでしたが、小説の中まで現実に近くなってくると、帯の通り「もうやめて」と言いたくなります。しんどいが故に読み飛ばそうとしてしまいそうです。

本の概要に「元不倫相手を見返したい料理研究家」とあったのですが「見返したい」とは少し違う印象を受けました。どんよりした気持ちになる話ばかりなので、人により受ける印象も違うかもしれず、そこも楽しみポイントかと思います。

2023/11/16

５話短編集。ささやかな秘密やちょっとした嘘が、見逃したはずの小さな綻びを生む。そしてそれは日常を変容していく。良く練られたミステリサスペンス。「お蔵入り」「ミモザ」が特に好き。「ミモザ」は本当に不気味だった。

2023/11/05

5話の話どれも面白かった。
ミステリー小説だと､殺人があったり､謎解きがある。
しかし、この本の小説は､どれも、そういう固定観念にならず､世代背景や新聞などで､話題になった事件から､提起してあったりと､読みやすくしてある。
そして､侵した罪を　隠匿しようと試みるけど､反対に、自分の首を締めているという風に　描かれている。
ちょっとした間違いの嘘が､取り返しの行かない状態になって来る。
作者　芦沢央（あしざわよう)氏の本､調べて､又読んでみたいと思っている。

2023/11/12

読んでいると体がヒンヤリしてくるような短編集。小さな嘘の末路は破滅。怖い怖い。

■埋め合わせ
プールの水出しっ放し。リアルでそんな事件があったような。

■忘却
なぜか安くなった電気代、忘れっぽい妻、熱中症で亡くなったお隣さん。最後に明かされる意外な理由。この話好き。

■お蔵入り
映画の撮影中に、出演俳優の麻薬摂取の噂が出てくる。お蔵入りになってしまうのは映画かそれとも。

2024/01/29

この短篇集を読んでふと思う。
ちょっとしたウソが破滅を呼ぶ。今まで何かしらウソを吐いて、良かったことがあったっけ？

2023/10/27

本作の紹介で、「誰でも人生で2択のクイズを3回間違えたら起こる」という説明は非常に的を射ているなと思う。誰しもが「自分の保身のためにごまかしたり、嘘をついたりするとろくなことが起こらないから、正直に自分の非を認めること」と言われることがある。まあそう簡単にはいかない訳だが…。「お金」「信用」「世間体」。現代社会 にはそれにとりつかれている人も沢山いるし、 「失望されたくない！」と思うことは私もある。 嘘をついたことも数え切れないほどある。 誰しも嘘をつく。そう、時と場合。全てをバカ正直に話せば良い訳ではない。
そう、ただ運が悪かっただけ…。

2023/10/15

過ちを誤魔化そうとすればするほど追い詰められていく。
どの話も、なんとかやり過ごそうと焦って内心でビクビクしている様子がリアルで、こちらまで緊張してきた。