汚れた手をそこで拭かない の商品レビュー

芦沢央(著者)

2024/05/27

「ただ、運が悪かっただけ」
老夫婦の昔話。事故の原因を妻が解決。特にこれといって。

「埋め合わせ」
プールの水の埋め合わせ。
同僚のクソぶりにいらつく良い話。

「忘却」
盗電してたからって何なのか。
この話だけは「汚れた手を〜」と関係ない？

「お蔵入り」
映画俳優殺人のもみ消し。
何で会いに行くのかイミフで好き。

「ミモザ」
料理研究家の不倫まがい脅迫。
自業自得。

軽めのイヤミスで良かった。

2024/05/21

読み終わった後、タイトルを見て「ああ！」ってなる。「そこ」って、この題名ってそういう事かって。
ぜひ、読んでみて欲しい一冊です。

筆者の本を読むと毎回、「この世の中、悪知恵の働く人もいるんだな」って思う。こういった日常の悪意というか、ミステリーって怖い。

2024/05/19

最後まで読んで、タイトルに納得。
汚れた手を【そこ】で拭かなければよかったのに
が集まった短編集
うーんなるほど。
とりあえず汚れを見えなくしようと拭いたら、もっと汚いもので拭いていた、っていう教師のプール排水事件の短編にゾッとしました。

2024/05/14

どれも最悪で最高だった

どの話もミスを嘘で乗り切ろうとするがゆえに変な沼にはまっている
嘘つくことはコスパ悪くない？

「埋め合わせ」がお気に入り
サイコパス診断の答えみたいなラスト良すぎる

2024/05/04

人の悪意や利己心、自己保身の心をきっかけに、さまざまなドラマが巻き起こる短編集。
芦沢さんの短編集は何作か読んでいて毎回思うのが、上記のような人の邪な感情を描くのがとても上手だということだ。

良くないけどこういう気持ちってあったりするよな、と思える感情が描かれていて、いつのまにか事態が思わぬ方向に、悪い方向に進んでいってしうという身近な怖さがある。
そういった怖さは今作のどの短編にも共通する部分であるけれど、物語によっては展開を裏切られる驚きがあったり切なさがあったりと、バリエーションが様々で飽きることがなかった。
場面の描写で不穏さ不気味さを強調しているところも多々あり、ストーリー展開の怖さをより引き立てているように感じられたのも良かった。
やはり正直でいることが大切だなという、ある意味教訓も得られる作品だった。

2024/04/06

短編5編

悪い状況に陥った人間がさらに
最悪な状況になって終わる話が全話
救いのないというか、テンションが下がる本

つまらなくはないけど
読んで良かったとはならない

いわゆるイヤミス

2024/04/03

絶縁状態にあった娘は余命宣告を受け父に会いに行きそして父の運を試す

プールの水を流してしまい考えてそれを隠そうとして同僚に見つかってしまい考えを取られてしまった教師

エアコンが壊れ電気屋を呼びふと軽度認知症の妻が電気代が3千円安くなったと伝え壊れているものはないか見てもらうことにした

主演俳優の薬物疑惑そして揉めている時に殺してしまい必死に映画を守ろうとする監督に疑惑目のが向いたアイドルと証言者の女子高生

料理研究家としてサイン会をしていたら昔の恋人が現れたそしてその相手とは不倫の関係でお金を頼られるようになった

お金にまつわるミステリー

短い短編集

2024/03/17

身近な、自分にも起こり得るイヤァな話達

特に小学校教諭のプールの話

自分が追い詰められるような緊張感
失態は隠さずにすぐに報告すべきだと思った

最後の「ミモザ」元不倫相手の話

昔の記憶が蘇って段々と不倫相手の手中に落とされていく主人公の様子は…
ダメなのに求めてしまう魅力があったが、
後味は悪い

2024/03/20

俗に言うイヤミスの連作短編集。
誰もが有りそうな日常の一幕を切り取ったような話が、じわじわと読者を蝕んでいくような感覚が凄かった。ミステリとしても、丁度いい塩梅で読みやすく纏められていた。

2024/03/10

「埋め合わせ」は主人公の嘘が通用しなくて、どんどん追い詰められていくところがもうやめて〜となってなかなか読み進められなかった。
嘘ついたり誤魔化したり、やっぱり悪いことはしちゃいけないなーという教訓を得た。