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我々は、みな孤独である の商品レビュー

3.3

88件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

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2021/07/23

待ちに待った、貴志祐介の新刊である。 本作の真相である"概念"は、誰もが子供の頃に一度は妄想したことがあるんじゃないだろうか。 だから、「私と同じ妄想をしていた人間がいたんだ!」という驚きと喜びを感じながらクライマックスを読み進めていった。 なんというか、万...

待ちに待った、貴志祐介の新刊である。 本作の真相である"概念"は、誰もが子供の頃に一度は妄想したことがあるんじゃないだろうか。 だから、「私と同じ妄想をしていた人間がいたんだ!」という驚きと喜びを感じながらクライマックスを読み進めていった。 なんというか、万が一"この概念"が真実であるとするならば、「周りの人に優しくしなさい」という説教文句が、何より崇高なものに感じるようになるだろうな。"この概念"が一般的になった世界だと、他人の痛みに無頓着な人が多少は減るのかな、と思った。 私のなかでは本作も面白いながらも、貴志祐介作品のなかでは上位には入らないかなと思う。 しかし、「新世界より」で貴志祐介に取りつかれてから全作品を読み、新作を追っている身からすれば、数年に一度の新刊が何よりの楽しみである。本作も手に取れてとても幸せだった。 本作購入で少しでも応援の意を表せたらいいなと思う。そしてあわよくば、「新世界より」並みの大作をもう一度読みたいのである…(新世界よりの続編もまだかなぁ)。

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2021/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ネタバレ見ちゃうと面白さが半減します。] 早速ネタバレだが、全ての人間は実は繋がっており、皆転生を繰り返した個だと言う話。あの人は私の前世であの人は私の来世。 そこに時間軸はなく同時並行もありうる。 という、とんでも(ちょっと火の鳥っぽくて好き) ロジックに嵌る探偵とその部下の失踪をトリガーとしたメキシカン✖️ヤクザのヤクの覇権争い。sf+ハードボイルドが好きな私的には大好物。こうゆう輪廻の考えもありかもね、ってちょっと思ってしまう。(人間の脳では処理出来ない情報量だけど)

Posted byブクログ

2021/07/06

貴志祐介先生の著作ということで期待しすぎなほど期待してしまったけど、いや、面白かったんだけど、推理小説と思って読まない方がよかったな。 SFとスプラッタ。 そう思って読めば、なかなか面白い。

Posted byブクログ

2021/06/24

何はともあれ、一気読み。 いろいろ宙ぶらりんだけど そういう話と思えばそういうものか。 しかし、ざざ虫を食べてた信州人は ピンポイントでうちの地元の人だ! ウチでしか食べないからな笑

Posted byブクログ

2021/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

探偵・茶畑徹朗が、「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」という依頼を切っ掛けに、前世、輪廻転生、この世の理みたいなものに巻き込まれ、なんだかよくわからいけど、覚醒する話。 暴力・残虐表現が、かなりグロテスクで、気分悪くなる場面もあったが、ストーリー自体はスルスルと進んで読みやすい。 ただ、物語の中心が、一体どこにあるんだろう?という不安定な感じが最後までぬぐえず、消化不良。バイオレンスなのか、探偵ものなのか、オカルトなのか、恋愛ものなのか、なんなのか。途中から完全に置いてけぼりをくってしまった。主人公の輪郭が、あまり見えてこないのも、その原因かも。 ま、地球の人間が、みんな実は同一精神の分化しているものだという真理?の考え方は面白いと思った。そりゃ、孤独だよね、自分しかいないんだから。

Posted byブクログ

2021/06/12

なんていうか、支離滅裂。最初の依頼はどうなったの?なんで何人もの人が同時期に前世の夢を見るようになったの?因縁のある人が再び集まるって話はどうなったの?テレパスってなんだよ(笑)。ヤクザとかメキシコ人とか絡ませる意味あったの?? 主人公をはじめとして、登場人物のすべてが薄っぺらで...

なんていうか、支離滅裂。最初の依頼はどうなったの?なんで何人もの人が同時期に前世の夢を見るようになったの?因縁のある人が再び集まるって話はどうなったの?テレパスってなんだよ(笑)。ヤクザとかメキシコ人とか絡ませる意味あったの?? 主人公をはじめとして、登場人物のすべてが薄っぺらで、勃発する出来事もすべてが茶番劇。 壮大なテーマ(?)を微塵も感じさせない筆致はお見事というしかない。最後の計算はあれで合ってるのでしょうか????

Posted byブクログ

2021/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

輪廻転生、前世の記憶、夢、テレバシー… 一見、荒唐無稽なじょれらの題材で読者を惹き付ける貴志祐介先生の筆力に改めて驚きを覚えた。 死よりも恐ろしい「孤独」について、深く考えさせられる小説だった。

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2021/05/05

丹野がメキシカンマフィアを切り刻む描写がエグすぎて、目を細めながら読んだ。 輪廻転生はあるとは思ってるが、現実にはどうなんだろうか。 亜美がチャバのために海岸へ戻ったくだりはよく分からなかった。 70億人超の意識の集積は宇宙の長さなど遥かに超えるというのにハッとさせられた。

Posted byブクログ

2021/05/03

不思議な感覚に包まれたストーリー、ハードボイルド風の展開も面白く、そのうちまともな説明に収斂するのだろうかという疑念と期待感を持って夢中で読み進むが、放り投げられたような読後感に行き着く。探偵である主人公のもとに現れた依頼人、前世で自分を殺した犯人を調査して欲しいという、尋常じゃ...

不思議な感覚に包まれたストーリー、ハードボイルド風の展開も面白く、そのうちまともな説明に収斂するのだろうかという疑念と期待感を持って夢中で読み進むが、放り投げられたような読後感に行き着く。探偵である主人公のもとに現れた依頼人、前世で自分を殺した犯人を調査して欲しいという、尋常じゃない依頼を発端として、奇妙な体験を通じて、深みへと導かれていく。意識をテーマとする壮大な挑みに、本書のタイトルの秘密が隠されている。過去の出来事と、現在の事件が走馬燈のように交錯しながら、とんでもない登場人物群が絡みながら、本書のテーマへと終着していく。調査の過程で、メキシコの非情な暴力組織に追われる主人公の荒んだ逃避行のなか、助手との掛け合いが息抜きになるが、助手から投げかけられた最後の問いに対する答えは闇に包まれたまま終わる。不完全燃焼気味の終焉には肩透かしを食う。

Posted byブクログ

2021/05/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

探偵と助手、そして敵か味方か分からないヤクザ、そんなミステリが好きなのでグイグイと引き込まれたが、後半戦で胃のあたりが痛くなった/ 気分が落ち込んでいたので貴志祐介のミステリでも読んで気持ちを晴れやかにしようと手に取ったのに、憂鬱な展開と得も言われぬ暗い事態に本の選択を後悔した/ 憂鬱な気持ちのときに読むような本じゃない/ 助手の彼女が可哀想すぎる/ これはミステリと思わせたSFである/ 

Posted byブクログ