fishy の商品レビュー

金原ひとみ(著者)

2021/04/01

弓子、ユリ、美玖の3人を軸に話が進み、
視点が章ごとに入れ替わる。
冒頭、酒の席で、近況を話す場面から、Sex and the cityのような感じで気楽に読もうかと思う。が、読み進めるうちに、内面に切り込んでくる描写が増え、いろいろ刺さるものがあった。
友達だけど、実はユリの真実は何も知らない、、この辺りはミステリアス感もあり、楽しめた。大人になってからの友達は、確かに未知の部分は多い。そんな互いの互いに対する鋭い思いを抱えながら、今日もコリドーで近況報告。

2021/03/28

登場人物は3人。弓子37歳。ユリ32歳。美玖28歳。現代を生きる女性の生きづらさが三者三様に描かれている。作者の身を削るように紡ぐ言葉やその姿勢に胸がじんと熱くなる。地獄と希望を描き切った素晴らしい作品だ。

2021/03/21

生きていれば、歳をとることも日々の暮らしがうまくいかない時があることも当たり前なのに、なぜそれに抗ったり隠したりしなければならないのか。
それぞれ生き辛さを抱えた３人の女性が、ハリネズミみたいにお互い傷つけあいながらも寄り添っている姿が
切なかった。

2021/03/12

飲み仲間である作家志望のライター美玖、共働きで女性誌で編集続ける弓子、インテリアデザイナーのユリの年齢バラバラ(28～37歳)3人組の女性(全員個性的)が主人公の物語。男性関係で問題を抱える3人の女性の毒のある赤裸々な会話が最初きつかったが、読み進めていくうちに面白くなる。不倫や美容整形、パートナーのSNS監視などかなりエグメの展開もありつつ、途中からちょっとミステリーぽい箇所もあり楽しめた。

2021/02/21

金原ひとみさんの小説の登場人物は、現実によく居るタイプと居ないタイプが出てくる。
私は美玖タイプで、ユリのように生きたい女。

2021/02/19

けんけん、名義で、amazonにてレビュー済み。
いろいろな事を抱えつつ、たくましく生きていく女性の姿が、女性の視点で、痛快に描かれていると感じた。また、その筆致も素晴らしいと感じた。

2021/02/06

ユリみたいに
これだけビシバシ啖呵きれると
気持ちいだろうなー
読んでてスッキリした。
もっとやれーって感じ。

でも、ユリの本当のところは分からないし
分からなくてもいいじゃんっ
がまたいい。

2021/01/23

2021/01/23

fishy
金原ひとみさん。
芥川賞作家

新聞の折り込みで、
この作品を知り、読んでみたい！と思った。

３人の女性の登場人物。

浮気をされた浮気相手に慰謝料を請求する妻の私。
浮気してる相手の妻に慰謝料を請求される浮気相手の私。
本当のことを、最後まで何も言わない、謎の私。

なんとも、
立場が変われば、考えも変わる。
それよりも、
いろいろな人が居るんだなぁー。
生きる。って大変だ。

もっと早く言えばいいのに、
言葉にすればいいのに、
寂しいと、辛いと、もう限界なのだと。
この言葉。良かった。

2021/01/17

初金原さん。
圧倒的な小説でした。
さすが、芥川賞作家。

結婚したばかりの男と不倫するフリーライターの美玖。不倫する夫の監視しつつ、家庭を維持することで自尊心を守っている編集者の弓子。何者だかよくわらないが、正統な理屈をいちいちこねくりまわすインテリアコーディネーターのユリ。
3人は銀座のコリドー街に集まる飲み友だち。3人の視点が順番に語られることでストーリーは展開する。

三者三様の人生が描かれているが、それぞれの視線がそれぞれに対し鋭く尖っているので、怖いっす。

で、結構、事件が起こる。特に後半が怒涛。右往左往というか七転八倒というか…

特にユリが最後まで不気味で…好き。

三人は共通して男のしょうもない性に引っ掻き回されている。でも、強かに生きる。
こういう女性の強かさがあったからこそ、今こんな社会あって、人類は繁栄しているんだな…と、実感。
感謝です。

ドロドロした小説なのに、なぜか読後感が清々しい。

2021/01/15

読了した。
一言で言うと綺麗な汚さ、って感じ
ハッとさせられる思想がこれでもかと詰め込まれてて、まだ咀嚼しきれていない
様々な人との向き合い方を通して展開される恋の行方に自分の境遇を投影することでまた面白い楽しみ方ができました