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アンダードッグス の商品レビュー

3.6

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    22

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2021/03/20

第164回直木賞候補 初の長浦京作品です。 いつもは手にしない ハードボイルドなミステリー。かな?! 主人公は国の裏金作りに巻き込まれて職を失った 元官僚 古葉慶太。 ひっそりと証券会社で再就職していたはずが、イタリア人の大富豪の客に声を掛けられ、自分の意志とは別に世界を揺るがす...

第164回直木賞候補 初の長浦京作品です。 いつもは手にしない ハードボイルドなミステリー。かな?! 主人公は国の裏金作りに巻き込まれて職を失った 元官僚 古葉慶太。 ひっそりと証券会社で再就職していたはずが、イタリア人の大富豪の客に声を掛けられ、自分の意志とは別に世界を揺るがす強奪計画のミッションに巻き込まれていく。ドキュンバキュンと次々起こる銃撃戦やだまし合いに 読んでいるほうはジェットコースターに乗ったように心拍数上がりっぱなしだ。 ミッションのため作られたチームは、それぞれが事情を抱えた一癖も二癖もある負け犬たち。 物語の展開が早くて、登場人物、かかわる組織などわんさか出てきて、頭の中で相関図を作るのが大変だった。 香港返還前の主人公のミッション状況と現代のその娘の行動が交互に出てくるので、そちらとのつながりも面白い趣向だった。 いつもはミステリーを手に取らない人も チャレンジしてみてはいかがでしょうか。  

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2021/03/20

登場人物や敵対勢力が多すぎてストーリーが分かりにくかった。また殺戮の場面が多く、あまり好きになれなかったなぁ。

Posted byブクログ

2021/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半は面白かったけど、マッシモが死んでからは、妙に話が大きくなったせいか、大雑把に…。マッシモの強奪計画って結局なんだったんだっけ? 退職役人の互助組織を正当化した上に守ろうとするくだりもなんだかなあって感じだし。

Posted byブクログ

2021/03/11

始めから終わりまで怒涛の、息つく暇も無い作品だった。ただ説明不足の部分が気になる。多少中国語が分かるので読むのには楽だった。ただ少し疲れた!次の作品が楽しみだ。

Posted byブクログ

2021/04/07

元官僚の証券マン古葉慶太は、顧客の大富豪マッシモからある計画を託されます。 香港から密かに運び出される国家機密を強奪するというものでした。 政争に巻き込まれ失脚した過去をもう古葉を待っていたのは、国籍も背景もバラバラな負け犬仲間たち。 国家機密を狙う米露英中の各国情報機関をも巻き...

元官僚の証券マン古葉慶太は、顧客の大富豪マッシモからある計画を託されます。 香港から密かに運び出される国家機密を強奪するというものでした。 政争に巻き込まれ失脚した過去をもう古葉を待っていたのは、国籍も背景もバラバラな負け犬仲間たち。 国家機密を狙う米露英中の各国情報機関をも巻き込む、大規模な作戦の遂行が始まります。 誰が裏切り者なのか、背後にいる者は何者なのか。 二転三転するストーリーと、過去と現在をつなぐストーリーに、目が離せません。 まるで映画を観ているような、目まぐるしい展開です。 面白かった! 超お勧めです!

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2021/03/08

『リボルバー・リリー』を読んだときと同じ感想になってしまうが、途中で読み疲れてしまい、半ば意地と惰性で読み切った。やはりこの作家はぼくには合わないようだ。自らを“アンダードッグス(負け犬)”と卑下するメンバーたちが、スーパーアマチュアのリーダーの指揮の下、次々と死んでいく。ミスリ...

『リボルバー・リリー』を読んだときと同じ感想になってしまうが、途中で読み疲れてしまい、半ば意地と惰性で読み切った。やはりこの作家はぼくには合わないようだ。自らを“アンダードッグス(負け犬)”と卑下するメンバーたちが、スーパーアマチュアのリーダーの指揮の下、次々と死んでいく。ミスリードではなく隠し球のオンパレードには呆れるよりも逆に感心してしまう。大好きな冒険小説のはずだが、ちっとも楽しめなかった。第164回直木賞候補作。

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2021/03/04

時間、そして舞台となる国を駆け巡るスケールのデカさと、テンポの良さでグイグイと引き込まれる。 いささかリアルさに欠ける点も多いが充分楽しめる作品。 元・農水省の官僚・古葉慶太は、 外圧によって押し寄せる民営化の波に備え、国益と称してプールされる裏金作りを一任されていたが、発...

時間、そして舞台となる国を駆け巡るスケールのデカさと、テンポの良さでグイグイと引き込まれる。 いささかリアルさに欠ける点も多いが充分楽しめる作品。 元・農水省の官僚・古葉慶太は、 外圧によって押し寄せる民営化の波に備え、国益と称してプールされる裏金作りを一任されていたが、発覚とともに責任を負わされ農水省を去り、一年の引きこもりを経て証券会社で働いている。 ある日、自分の担当する大物顧客でイタリアの大富豪・マッシモ・ジョルジアンニに呼び出しをうけ、驚天動地の依頼(脅迫)を受ける。 翌年に香港返還を控える香港南京銀行傘下・恒明銀行本店から運び出される大量の書類及びフロッピーディスク…(日本を始め世界各国の要人達を破滅させうる裏金の記録)の強奪だった。 だが、香港に渡り計画遂行に当たって面会に訪れたレストランで待っていたのは、無数の銃弾を受け血に塗れたマッシモの遺体だった。 米・露・英・中・大国の諜報機関が入り乱れ、敵味方が騙し合いの中でクルクルと入れ替わる。 脅迫、裏切り、懐柔、そして何の躊躇いもなく行われる排除(殺人)。 古葉達アンダードッグスの運命は・・・

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2021/02/16

娯楽としては面白かった。 前半はリアリティーがあったのだが、途中から話が大きくなりすぎて、ちょっと荒唐無稽的にも感じてしまった。 評価が高ければ映画にでもなれば良いのかも知れない。イメージは邦画というより洋画かな。誰が評価を決めるのかは知らないけど。

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2021/11/08

香港ノワール映画を何本か立て続けに観た後は「この街にカタギはいねぇ」って妙な思い込みが暴走する。屋台のおじさんも、奥さん子供を連れて家族サービス中の若いお父さんも、カフェの可愛い看板娘も、ターゲットを視認・合図があれば殺手(殺し屋)としての本性を曝け出す‼ ご飯もおちおちゆっくり...

香港ノワール映画を何本か立て続けに観た後は「この街にカタギはいねぇ」って妙な思い込みが暴走する。屋台のおじさんも、奥さん子供を連れて家族サービス中の若いお父さんも、カフェの可愛い看板娘も、ターゲットを視認・合図があれば殺手(殺し屋)としての本性を曝け出す‼ ご飯もおちおちゆっくり食べられない街、香港‼ で感じに。往年の香港ノワール映画が大好きな人はきっとハマるに違いない一冊だ。 ――香港返還直前の香港の銀行から、極秘裏に運び出される国家機密を強奪してほしい。 政争に巻き込まれ、失脚した過去を持つ元農水省官僚・古葉。その後証券会社に勤務するなかで、彼は顧客として担当していた富豪にある計画を託される。そして、その計画への参加を拒否する権利も与えられなかった。その依頼に『No』はない。『Si(はい)』でなければ『morte(死)』しかない。 かつて自分を貶めた国家や組織への逆襲の機会を得た、とばかりに香港へと渡った古葉を待ち受けていたのは、国籍も素性もバラバラな見事な“負け犬”仲間たちだった。それぞれの理由で職や資格や居場所を失うなかで、生き残り、再び日の目をみるためには、敵の喉笛を嚙み千切るよりほかにない負け犬たち。そして敵とは、同じ極秘文書を狙うロシア、中国、アメリカ、イギリスといった大国とその諜報部、それらが用意したプロの工作員、傭兵、そして殺し屋。 負け犬の中でも最たる負け犬たちで編成され、銃の使い方も知らず格闘技の素養もない、裏社会ド素人の日本人・古葉が率いるチームは、香港土着の黒社会の面々を取り込みながら無謀な作戦追行を試みる――。 信じれば裏切られ、同情すれば殺される。まさに狗咬狗。Dog Bite Dog。1997年、中国返還目前の春節。英国領最後の春節に沸く夜に、いったい誰が生き残れる? とにかくめちゃくちゃ人が死ぬ、生きるか死ぬかの狭間に揺れる情けに涙が滲む。義理人情は踏みにじられ、死なれたら困るような人があっさり消える。目くるめくバイオレンス・コンゲームの真っ只中を、銃の撃ち方も知らない堅気の日本人がどうやって生き残れるのか心配になるけれど、むしろ一番荒事に使えないからこそ悠々と見逃されるのか? それっていいのか? 世界のプロのみなさん詰めが甘くない? というご都合主義的な展開はちょこっとみられるけれど、息をつかせぬスピーディーな展開、圧巻の暴力シーンに飲み込まれて400頁があっという間に読み終わる。古き良き香港映画のようだと思うのは、こういう勢いがあるところ。続編が出たら誰かの双子の兄弟とかが登場しちゃうんだろうなってご都合主義が許せる雰囲気までそっくり。読み終わったらもう、長浦さんの次の作品が待ち遠しくてたまらなくなる。ちなみに、通勤電車の中で読むのはおすすめしない。浅田次郎とは違う意味で(あれは場所をはばからず泣かせてくる)。夢中になって乗り過ごすこと必至である。私は最高で5駅飛ばしました。

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2021/02/09

1996年から1997年にかけて香港が中国に返還される前後の時代がメインの舞台となっている。元官僚の古葉がマッシモという大富豪に強要され、パナマ文書みたいな機密文書が保存されているフロッピーディスクを強奪することになる。中露米日の政府機関も絡んでくる大きなミッションであるが、チー...

1996年から1997年にかけて香港が中国に返還される前後の時代がメインの舞台となっている。元官僚の古葉がマッシモという大富豪に強要され、パナマ文書みたいな機密文書が保存されているフロッピーディスクを強奪することになる。中露米日の政府機関も絡んでくる大きなミッションであるが、チームを組んでいるがお互いは信用できない苦しい状態。内通や裏切り殺人はすぐ目の前にある。騙し騙され、状況が二転三転する疾風怒濤のアクションが繰り広げられる。並行して、2018年を舞台にした物語が進行する。こちらは古葉の養女がメイン。1997年の事件が未来にどのような影響を与えたのか、業の深さを考えさせられる。2018年のパートがあることで、単純なアクション小説ではなく、深い余韻を感じることができた。 さて、20年前のフロッピーディスクって読めるのかなあ、読めないんじゃないかなあというのが気になったところ。

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