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一人称単数 の商品レビュー

3.5

381件のお客様レビュー

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    46

  2. 4つ

    116

  3. 3つ

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2022/06/12

村上春樹さんの作品を読む時にいつも感じる、文章の流れに包み込まれて運ばれて行くような心地よさを味わいたくて読み始めました。 今回の短編集では、それぞれの表題にあるチャーリー・パーカーやビートルズの曲を聴きながら読んみました。普段、読書中に音楽を聴くことはあまりないのだけれど、こ...

村上春樹さんの作品を読む時にいつも感じる、文章の流れに包み込まれて運ばれて行くような心地よさを味わいたくて読み始めました。 今回の短編集では、それぞれの表題にあるチャーリー・パーカーやビートルズの曲を聴きながら読んみました。普段、読書中に音楽を聴くことはあまりないのだけれど、これもありかな。Spotify便利だな。 現実と非現実… 失われた過去と失われつつある現在… 一人称単数である自分の存在の不確かさ… 村上春樹さん自身かなと思われる主人公たちの話と村上春樹さん自身の話である「ヤクルト・スワローズ詩集」… 音楽を聴きながらの読書の楽しさを教えてくれた 「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」 「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」 が印象的でした。 ベイスターズファンの私としては、宿敵(と思ってるのはベイスターズファンだけかな?)スワローズの詩集を羨ましいと思うばかりでした。

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2022/06/06

日常の出来事の中に、奇妙な人との出会いや説明の付かない出来事が起き、余韻を残したまま終わる。ファンタジーの香りのするいつもの村上春樹短編集。書き下ろしの一篇以外は雑誌発表時に読んでいたので新鮮味はなかったけど、話しの作り方はさすがに面白い(飽きたけど) 一冊の短編集になってみると...

日常の出来事の中に、奇妙な人との出会いや説明の付かない出来事が起き、余韻を残したまま終わる。ファンタジーの香りのするいつもの村上春樹短編集。書き下ろしの一篇以外は雑誌発表時に読んでいたので新鮮味はなかったけど、話しの作り方はさすがに面白い(飽きたけど) 一冊の短編集になってみると、自伝エッセイのような「ヤクルト・スワローズ詩集」が途中に挟まっているのが好ましく感じられた。ちゃんと野球のことが書いてあるし。

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2022/06/02

面白かった。ビートルズやシューマン、ヤクルト・スワローズのことはほとんど分からない。尚、言ってしまえば、一つ一つの短編に登場する主人公と出来事も理解できないが、僕は作品を読む上で、物語の意味とかを理解しようとはあまり努めない。考えこむほど思いを巡らせなければ分からないものは、結局...

面白かった。ビートルズやシューマン、ヤクルト・スワローズのことはほとんど分からない。尚、言ってしまえば、一つ一つの短編に登場する主人公と出来事も理解できないが、僕は作品を読む上で、物語の意味とかを理解しようとはあまり努めない。考えこむほど思いを巡らせなければ分からないものは、結局のところ考えたって分からないことが多い。村上春樹の作品も大体それに含まれる。ただ僕は美しい言葉の結びつきや、主人公の成り立ちのシステムに触れられれば満足なのだ。特に印象に残ったのは『ヤクルト・スワローズ詩集』『品川猿の告白』。

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2022/05/15

ジャケ買いした1冊。かれこれ10冊以上村上春樹の作品を読んでいるが、まだ村上ワールドに入りきれない。でも本は買ってしまう。不思議だ。

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2022/04/24

村上春樹って独特だよね。ってのは知ってたから表紙がオシャレなのを借りて読んだ。 独特。最近本を少し読み始めたけど癖が強すぎて他とは別物だった。 短編小説だったから面白いのもあったけど逆に難しいってより分からないに近いのもあった。

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2022/03/28

なんだか変わった世界のお話だった 村上春樹さんの感性がいかに天才か分かる本。 自殺の理由が「思想の行き詰まり」これ最高にクールだな海の波を若者たちの性欲として比喩してるのも、わたしには到底思いもつかないような感性ですごいなって思った

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2022/04/02

13 117 幸福はあくまで相対的なもの。 私たちは誰しも、多かれ少なかれ仮面をかぶって生きている。全く仮面をかぶらずにこの熾烈な世界を生きていくことができないから。悪霊の仮面の人には天使の子だお前、天使の仮面の下に悪霊の素顔がある。どちらか一方だけと言う事はありえない。それが私...

13 117 幸福はあくまで相対的なもの。 私たちは誰しも、多かれ少なかれ仮面をかぶって生きている。全く仮面をかぶらずにこの熾烈な世界を生きていくことができないから。悪霊の仮面の人には天使の子だお前、天使の仮面の下に悪霊の素顔がある。どちらか一方だけと言う事はありえない。それが私たち。人々のそのような複数の顔を同時に目にすることができたのはシューマンである。 3年前というのが一体いつのことなのか、彼女が私に向かって口にしたことは全てが具体的でありながら、同時に象徴的。部分部分は鮮明てありながら、同時に焦点を欠いていた。その乖離が私を奇妙な角度から締め上げていた。いずれにせよ こんな理不尽な、不快な目に遭わされるいわれはない。 恥を知りなさい.とその女は言った。

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2022/03/22

東京奇譚集的な短編集かと思ったら、主人公は全部村上春樹っぽい?現実を織り交ぜながらの創作かな?完全創作だともっと凝るだろうなという部分がさらっと描写されていて、文体からもエッセイ感が滲み出ていた。 ただ、村上春樹の女性への解像度の低さがだんだん嫌になってきたかも…。「綺麗な女性...

東京奇譚集的な短編集かと思ったら、主人公は全部村上春樹っぽい?現実を織り交ぜながらの創作かな?完全創作だともっと凝るだろうなという部分がさらっと描写されていて、文体からもエッセイ感が滲み出ていた。 ただ、村上春樹の女性への解像度の低さがだんだん嫌になってきたかも…。「綺麗な女性は驚くほど細かい部分に病的なまでにコンプレックスを抱いている」みたいなの、多分美人としてはコンプレックスなどなく自分に完璧に満足していますという顔をしていると悪意の他人に不当に傷つけられるから、処世術としてそういう振る舞いをしてるだけだと思うな…。そうしていることで本当のコンプレックスだと思い込んでしまった人もいるだろうけど。 あと「女性は具体的な物事に怒っているのではなく、怒りたいから怒っている」みたいなのも、村上春樹の周りはそういう女性ばかりなのかもしれんけど、普通に全方位に失礼すぎるよね…。そんな態度だからそんな哲学を持たないと耐えられないくらい怒られてるのでは。 創作だったら登場人物の見解として流せてたし、エッセイとして自分の面で話していればその潔さや良しと思えてたけど、 この本特有の主人公が村上春樹なのか創作人物なのかが曖昧にされているという土俵で稚拙な女性観を語られると、卑怯さも感じてしまった。

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2022/03/19

❇︎ 一人称単数/村上春樹 石のまくらに クリーム チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ ウィズ・ザ・ビートルズ ヤクルト・スワローズ詩集 謝肉祭 品川猿の告白 一人称単数 村上春樹さんの小説は初めてではないはずですが、 あまり手に取らない作家さんなので、個人的には 記...

❇︎ 一人称単数/村上春樹 石のまくらに クリーム チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ ウィズ・ザ・ビートルズ ヤクルト・スワローズ詩集 謝肉祭 品川猿の告白 一人称単数 村上春樹さんの小説は初めてではないはずですが、 あまり手に取らない作家さんなので、個人的には 記憶に馴染みが少ないです。 『クリーム』の中で、昔の知り合いに担がれて どうにも収まりのつかない、無意味な1日を 過ごして過ストレスが再発し呼吸困難に陥ったとき、 見知らぬ老人から伝えられた言葉。 クレム・ド・ラ・クレム(フランス語) クリームの中のクリーム=とびきり最良のもの それ以外はそんなに大層に思い悩む必要はない。 そう気づいて、ふと憑き物が落ちたように 身軽になった場面が印象的。 『品川猿の告白』現実になさそうな話ですが、 夢なのかリアルなのか判別できないけれど、 個人の感想としてはリアルの方だと思いたい、 と感じたユニークで少し切ない話が良かったです。 究極の恋愛は究極の孤独、コインの裏表。 真理をついた言葉だな……。

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2022/03/23

純粋に面白かったのは品川猿の告白だけ。 その他は、所謂村上さんらしい筆致のものとしか思えなかった。 個人的には食傷気味な感がする。 あと、謝肉祭で特に顕著だが、女性の美醜について露骨に表現するのが非常に鼻についた。 これまでは「何でもない、平凡な女の子とセックスする」みたいな表...

純粋に面白かったのは品川猿の告白だけ。 その他は、所謂村上さんらしい筆致のものとしか思えなかった。 個人的には食傷気味な感がする。 あと、謝肉祭で特に顕著だが、女性の美醜について露骨に表現するのが非常に鼻についた。 これまでは「何でもない、平凡な女の子とセックスする」みたいな表現もスルー出来た(私が男だからかもしれない)が、今の世となっては甚だ時代錯誤だし、本作品も村上さんだから出版できた(普通の作家ならそれ相応の横槍が入った)のではなかろうか。

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