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破局 の商品レビュー

3.2

237件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    89

  4. 2つ

    32

  5. 1つ

    7

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2022/09/18

この小説を読んで特に感じたものはなかった。それは自分の読解力がないだけなのかもしれない。 文章を読んでいてこの辺気持ち悪い、この人は何を考えているのかなどということは感じたが全体として作者が伝えたいこと、メッセージが全くわからなかった。

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2022/08/26

主人公が苦手。 だけど、無関心の塊だからそうみえるだけで、 関心があるものとないものに対する物事の見方はこれだけ違くて、みんな少しくらいもってる部分

Posted byブクログ

2022/06/20

テーマも文体も読みやすい作品で、スラスラと読了。 だけどどことなく不気味さを感じる。 読了後、解説を読んだりすると納得する「不気味さ」のワケ…それは主人公の「無機質さ」。 感情の起伏がなく、行動をルールや言いつけに沿って行う。そういう描写が散りばめられてる。 一見すると、普通...

テーマも文体も読みやすい作品で、スラスラと読了。 だけどどことなく不気味さを感じる。 読了後、解説を読んだりすると納得する「不気味さ」のワケ…それは主人公の「無機質さ」。 感情の起伏がなく、行動をルールや言いつけに沿って行う。そういう描写が散りばめられてる。 一見すると、普通に思える主人公。一度読んだだけではうまく言語化できない不気味さ。 でももう一度、色んな描写を振り返ることで見えてくる歪さ。それがこの本の面白さなのかなと。 一度読んで面白い!となる大衆文学とかちょっと異なる、これこそが芥川賞受賞作なのか…

Posted byブクログ

2022/06/20

女性に対してなめてるというか、無防備というか。 男ってこんなもんだよなぁとある意味納得した。 こういうなんてことない作品を描けるのは才能だなぁ。

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2022/06/15

情景や状況の描写が曖昧で不完全なのは、陽介が外界をおぼろげにしか捉えていないからなのだろう。 涙を流している理由を考えたときに、「悲しむ理由がなかった。悲しむ理由がないということはつまり、悲しくなどないということだ。」と晴れやかな気分になる恐ろしさ。 茫洋とした人間の破局なの...

情景や状況の描写が曖昧で不完全なのは、陽介が外界をおぼろげにしか捉えていないからなのだろう。 涙を流している理由を考えたときに、「悲しむ理由がなかった。悲しむ理由がないということはつまり、悲しくなどないということだ。」と晴れやかな気分になる恐ろしさ。 茫洋とした人間の破局なのでいまいち落差が掴めないというか、最初から最後までよくわからなさを味わった。

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2022/06/09

絶妙に主人公のよくわからなさが良いです。自分のことしか考えてないんだろうな…と思ったけどこの作品の登場人物はほぼそうでした。 陽介と麻衣子はその点ではお似合いだったのかも。公務員と政治家を志望してるっていうのも現実味あります。この前に読んだ本で、「サイコパスは公務員に向いてる」と...

絶妙に主人公のよくわからなさが良いです。自分のことしか考えてないんだろうな…と思ったけどこの作品の登場人物はほぼそうでした。 陽介と麻衣子はその点ではお似合いだったのかも。公務員と政治家を志望してるっていうのも現実味あります。この前に読んだ本で、「サイコパスは公務員に向いてる」というのもあったし。 あ!「アメリカン・サイコ」の主人公に似てるんだ。今気付きました。 破局は突然に、でしたがいつかはこうなるだろうというのはありました。「改良」もでしたが非常に読みやすいです。 ずっと、「膝」って何なのだろうと思ってました。他の人が本名っぽいので本名なのでしょうか…姓にせよ下の名前にせよ特殊。

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2022/06/07

困惑。思考回路がどこかずれている男性の話。人にこうするのがいいと言われたとおりに行動している。女性には優しくしろと言われたから、ひたすら優しい。コーチをしている高校生には実力をつけて欲しいというゴールしか見えてないから、いきすぎた指導をしているけど自分ではそれに気がつかない。自分...

困惑。思考回路がどこかずれている男性の話。人にこうするのがいいと言われたとおりに行動している。女性には優しくしろと言われたから、ひたすら優しい。コーチをしている高校生には実力をつけて欲しいというゴールしか見えてないから、いきすぎた指導をしているけど自分ではそれに気がつかない。自分は平気だから他人も平気だと思っているのだろうか。破局の原因となったことは、もらい事故のようなもので、男には大きな非はないのだけれど、思考回路のズレが破局につながっていったのか。わからないけど面白い。

Posted byブクログ

2022/06/06

第163回 芥川賞受賞 インタビューすごい淡々としてたな 受賞して喜びや驚きがあまりないのも、喜びは人にシェアするものではないって言ってるのも、目標としてる作家は特にいないって言ってるのも率直で淡々としてる印象を受けた。

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2022/05/24

読んでいて、ゾワッとすることが多かった。具体的な感想がすぐに出てこないので、他の人の感想も参考にしつつ、何を感じたのかまとめてみる。 この作品を読んで、二種類の寒気というか恐怖を感じた。一つ目は、瞬間的な寒気で、世にも奇妙な物語の少し怖い話を見ていてる時の感覚と似ていた。具体的...

読んでいて、ゾワッとすることが多かった。具体的な感想がすぐに出てこないので、他の人の感想も参考にしつつ、何を感じたのかまとめてみる。 この作品を読んで、二種類の寒気というか恐怖を感じた。一つ目は、瞬間的な寒気で、世にも奇妙な物語の少し怖い話を見ていてる時の感覚と似ていた。具体的には2箇所あったが、これから読む人もいると思うので紹介は避ける。 二つ目は、慢性的な恐怖というか違和感を、主人公の倫理観から感じた。法律や一般的なモラルを律儀に守っている場面が多いが、それがルールだから、ただ守っているという感じがして嫌だった。 私は、倫理観は人によって違っていいと思う派である。全員が全く違う倫理観を持っていては、カオスで社会が成り立たないので、基本的な倫理観は同一でなければならない。しかし、細かい判断基準は個人の経験や信条によって違いがあって良い。その多様性を理解している人が、自分と違う考えや行動様式を持った人に対して寛容になれるのだと思う。 この作品の主人公は、法律や社会の決め事(特に日本での文化的慣習)などが倫理観の土台になっていて、頭が固く機械的な印象を受けた。自分が唯一絶対正しいと思い込んでいるような気がした。そんなところに嫌悪や寒気を感じたのだと思った。 最後に、性描写について。性描写が多く、作品の1つのメイン要素になっている。人によって好みは分かれると思うが、自分は共感するところが多かった。 学生のうちは時間の使い方が自由だからこそ、パートナーと頻繁に性行為をし、酷いときは文字通り一日中やっていることすらある。気づいた時には、回数が増え、しない期間が短くなり、お互いに身体的に依存していく。そして、日常生活に皺寄せがいく。 この作品では、主人公の人格が原因で最終的に破局へ繋がるが、破局へのきっかけ身体的依存である。身体的依存と日常生活の均衡も、この作品の1つのテーマではないかと思った。

Posted byブクログ

2022/05/18

アマゾンのレビュー欄では酷評されてたけど、個人的には中々面白かったよ! 人間同士のボタンの掛け違いとか、こんなはずじゃなかった!っていう描写が絶妙ですぐに物語に入り込んでしまった! 文体も平易だからすごく読みやすい!

Posted byブクログ