女帝 小池百合子 の商品レビュー
ファクトベースでひたすら、家柄は山師・本人は学歴詐称をずっと言い続けてて、ある意味一貫しているスタンスですごいと思った。 事実なのか虚構なのかわからないが、一つのストーリーとしては面白かった。かな。。。
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百合子は政界の渡り鳥と言われて久しいが、それに至る生い立ち、及びその実態が分かる本書。いろいろ考え方が変わるには問題ないが、問題はそれが正確なファクトに裏打ちされているかどうかだ。ただそのファクトを把握する、つまり学んだり調べたりする姿勢が彼女にないことが非常に残念に感じられた。...
百合子は政界の渡り鳥と言われて久しいが、それに至る生い立ち、及びその実態が分かる本書。いろいろ考え方が変わるには問題ないが、問題はそれが正確なファクトに裏打ちされているかどうかだ。ただそのファクトを把握する、つまり学んだり調べたりする姿勢が彼女にないことが非常に残念に感じられた。そこさえ達成しておれば(それが難しいのだが)、いくらスタンドプレイに走ったって、権力者に媚を売ったって構わない。 今回都知事選には山本太郎候補を推した。本書を読んで正解だったと思った。きちんとファクトに基づくインサイトとしてのマニュフェストが、ある程度謳われていたからだ。しかしそれに気がつく有権者も少ない。彼の様な候補が落ち、百合子が当選するのは、マスコミにもそして我々有権者にも問題があると感じた。。。しかしそれがそもそもの政治というもので、自分の考え方はあくまで理想論でしかないのかもしれない。 しかしカイロ大学主席卒業の件にページを割きすぎやしないか。。筆者がそこまで百合子の嘘を明らかにしようとする意図が恨み以外にあるなら、首を傾げざるを得ない。仮に嘘だとして公職選挙法違反でも、だから何?って思ってしまう。
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今までなんとなく感じていた違和感がこれを読んですっきりした気がする。信用できる人か否か、やっぱりそうだったんだと。また、この本に対するスタンスが踏み絵的な役割も果たしている。都民に限らず多くの人に読んでもらいたい本だと思う。
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各章の最後の一言が「とどめの一撃」のようで凄かった。 小池氏にかかわらず、政治家には目立ちたがりで、自分のために人を踏み台にして顧みない人達が多いと思う。だから表裏があって、あんなに不祥事が多い。 前任者も、その前の知事もみんなそうだった。
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読むに値する本である。約4年間に渡る取材で書き上げた本である。近年のオリンピック、新型コロナ渦に対する言動を見ていて納得できることが多い。 人の生き方として良し悪しはあるが、政治家として人として不幸を相手に押し付けてはいけない。 一方で、小池さんが都民のために責任を持った行動がで...
読むに値する本である。約4年間に渡る取材で書き上げた本である。近年のオリンピック、新型コロナ渦に対する言動を見ていて納得できることが多い。 人の生き方として良し悪しはあるが、政治家として人として不幸を相手に押し付けてはいけない。 一方で、小池さんが都民のために責任を持った行動ができるか期待をしたい。 精神力の強さ、上位志向の考え方にはある意味感服する。
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完全なミーハー気分で読みたいと思った。でも、申し訳ないが買おうとは思わず、図書館に予約した。順番を待つ間に、常々すごいと思っている斎藤美奈子さんの批判的な書評を読んだ。それまでは褒めているのしか読んだことがなかったので、あれまー、読まなくても良かったかと。そうこうしているうちに順...
完全なミーハー気分で読みたいと思った。でも、申し訳ないが買おうとは思わず、図書館に予約した。順番を待つ間に、常々すごいと思っている斎藤美奈子さんの批判的な書評を読んだ。それまでは褒めているのしか読んだことがなかったので、あれまー、読まなくても良かったかと。そうこうしているうちに順番が回ってきて読んだ。 最初のページでカイロでかつて同居していた方の「なんでも作ってしまう人だから。自分の都合のいいように。空想なのか、夢なのか。それすら、はっきりわからない。彼女は白昼夢の夢の中にいて、白昼夢の中を生きている。」というのを読んで、あー、そういう人いる、そういう人なんだろうと思った。本人にウソの自覚があるのかないのか、なんだかわからなくて、混乱させられてしまう人って確かにいる。ものすごく身近にいると迷惑な人。さっさと離れてしまいたいのだが、離れられないような状況にいる時、ものすごく迷惑なのだ。ウソばかりなのだから。それに気づかないうちも大変だけど、わかってからもほんとに困惑の連続なのだ。 政治家って、そういう人が多いのだろうか。ウソを平気でついて、なんの罪悪感も感じない人。 斎藤さんの書評も頭に置きつつも、私は「ウソつきで周囲を混乱させる人」というところに焦点を置いて読むしかなくなった。 もう途中で満腹、満腹って感じになってしまった。 読み終わった今、斎藤さんの書評で紹介されていた香山リカさんの文章も読んだ。なるほどその通りだろうと思った。書評を読む前に、この本を読んで、自分で気付けたかどうかわからないところが悲しい。 だからと言って、私にとって読んで良かった点がなかったとは思わない。ノンフィクションとしての質が良くないと斎藤さんは書かれていたが、質の評価は私にはできない。 一面的かもしれないが、こういう人なんだなということはわかり、そのことは悪いことではないと思うのだが。
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事実は小説より奇なり! 3年半に及ぶ取材による小池百合子の実像が語られる。 毎日の生活に忙殺されていく過去を振り返ると、確かにそんなことがあったなと思い出させてくれる。あの時の裏はこうだったのだと思って読むと、一層話の理解が深まる。
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嘘は良くないのは当然だけど、小池さんの自己プロデュース力が凄い… 自分の経験(←虚構も含む、としておきます)を最大限魅力的な武器にするその力は凄い、と思いました。そして自分のために賭けに出ていく姿勢も。そのぶん大きく欠けているところも存分に描かれてはいたけれど、自分を最大限魅力的...
嘘は良くないのは当然だけど、小池さんの自己プロデュース力が凄い… 自分の経験(←虚構も含む、としておきます)を最大限魅力的な武器にするその力は凄い、と思いました。そして自分のために賭けに出ていく姿勢も。そのぶん大きく欠けているところも存分に描かれてはいたけれど、自分を最大限魅力的にみせながら、使えるものは何でも使ってとにかく上へ上へとのし上がっていく姿は、凄いです。 これまで自分は、小池さんが都知事になるまで、小池さん個人に着目しては来なかったけど、この本で、小池さんを軸として細川政権ぐらいから最近までの政治の流れを復習できます。 とはいえ、この本のハイライトは「カイロ大学への留学」でしょうか。小池さん自身の発言や著書の記載相互の矛盾等客観的資料に加え、「早川玲子さん(仮名)」の話・日記・当時こまめに日本へ書き送っていた手紙の記録から、「『カイロ大学卒業』は虚偽である」と論証しようとしています。全体通じて、私は相当説得的のように感じたけれど、小池さんの反論が聞きたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった、と言うと語弊があるが、なかなか読ませる本だった。 小池百合子には、これまで取り立てて興味があったわけでもなく、良くも悪くも思っていなかった。 最近の(選挙前の)コロナ対応なんかを見ていて、政府とかよりしっかりやっているんだろうな、という程度の印象だった。 ところが、とても説得力のあるこの本を読んでわかったこと。 ・常に自分がポジションを得ることしか考えていない ・行動するのは、すべてその目的を達成するため ・政治家としてやりたいことはべつにない。筋が通った主義主張もない ・すらすらと平気でウソをつく(虚言癖) と、こういう人だったのだ。 まったく呆れる。 選挙前にはコロナ対策で露出しまくり、積極的に対応をアピールしていたのに、いまはほぼ見かけず、対策どころか大したメッセージも出てこないのも、上に列挙したことから考えれば、まったく納得のこと。 あれはまさしく選挙が目的だっただけで、コロナをやっつけるために頑張っていたわけではなかったのだ。 こういう人がリーダーの地位にいるのは、たいへん大きな損出だ。 願わくば次の衆院選で、総理を目指してくら替え出馬し、落選して消えてくれることを願うばかり。 一刻も早く姿を消すべきだ。 それを期待して、そのためにより多くの人がこの本を読み、この人の真の姿を知ることを祈る!
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なんともいえぬ読後感であった。 小池百合子氏に好感を持ったことはないが、この著者は常に前のめりになってしまっているというか、筆が滑っているというか、彼女の確固たる「小池百合子」像をフィルターにしていて、予想以上にこの書籍における小池百合子像が肥大化してしまっているというか。 発言...
なんともいえぬ読後感であった。 小池百合子氏に好感を持ったことはないが、この著者は常に前のめりになってしまっているというか、筆が滑っているというか、彼女の確固たる「小池百合子」像をフィルターにしていて、予想以上にこの書籍における小池百合子像が肥大化してしまっているというか。 発言を追い、事実を積み重ねるのとはまた違った予断がこの本には入っている。小池百合子という人については、大変に毀誉褒貶のある人と理解している。私は正直、防衛大臣になった以降の彼女しか認知していないので、その発言の変わりように関しては改めて驚くところもあった。 ただ彼女の大学卒業に至るまでの前半生の描写については...なんというのか、予断と感情が過多に読める。 芦屋令嬢、従姉妹の件、英語の件、彼女がどういう人間だったかは、正直あまり見えない。そこをものすごく拡張した想像、が迸っている気がした。 ああこの人、小池百合子さんのこと嫌いなんだな。というか哀れんでいる。 特に顔のあざの描写にそれが顕著だ(実のところ子宮筋腫に関する記述でも同じことは感じた)。何かを見つけ出したいと思うあまりに、想像という土足で人の人生に踏み込んでいく感覚。 このように読者に受けとめさせるノンフィクション...何が真実なのか読み取れない。多分石井妙子氏にはこれが真実だ。それが嘘だとは思わないし、実際小池百合子という人には訳のわからないところ、首肯できない部分はたくさんある。 しかし...これを読んで「小池百合子ってこんな人だったんだ!怖い!」と一刀両断できない。私は「複雑な人だな」と思った。 たとえ著者と小池百合子氏が相対したとして、そこで著者の知らぬ事実が出たとして、著者は自分の真実を曲げないのではないか。穿ち過ぎだろうか。 結局、小池百合子というひとが何者なのか本書では分からない、人を分かったと感じるのは難しい、というのが読んだ後の率直な感想である。 また結局カイロ大学の件、アラビア語の件、舛添要一の件などは公的機関、他の研究者、当事者から異論も出ているところではあるので、正直なところ全部この本の通りに受け止めるのは難しいと考えている。
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