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持続可能な魂の利用 の商品レビュー

3.5

116件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

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    8

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2023/06/30

欅坂46の平手さんにインスピレーションを得たと思われる小説。 日本の社会を作った「おじさん」と戦うと決めた女性たち。 搾取され、消費されるアイドルたち。 松田青子さんは、「おじさん」が嫌いなんだなぁと。私も「おじさん」嫌いなので、とてもよくわかります。 好きなアイドルへの愛と...

欅坂46の平手さんにインスピレーションを得たと思われる小説。 日本の社会を作った「おじさん」と戦うと決めた女性たち。 搾取され、消費されるアイドルたち。 松田青子さんは、「おじさん」が嫌いなんだなぁと。私も「おじさん」嫌いなので、とてもよくわかります。 好きなアイドルへの愛と、おじさんへの憎しみが同じくらいの熱量で書かれている。 好きなアイドルが、最終的には国のトップに?! アイドルを応援する女性の話かと思いきや、日本の終わりという、壮大な話に発展・・・。 そして、後世の「身体という物体から離れた生命体」が、過去の日本のアイドル史の研究発表をするという、SFっぽさもあり。 気に入ったのは、集団の中の少ないものを表現するとき「柿ピーにおけるピーナツくらいしかいない」という表現。ただ割合的に少ないと言うだけではなく、いそうでいない、ありそうでない、というニュアンスも感じられる。絶妙で、うまい! 余談だけど、平手さんは、本当にカリスマだったね。 この本で「××」として表現される子の通り、彼女の個性=欅坂の個性だった。 彼女が去った後の欅坂にも、グループのファンはたくさんいるんだろうけど、当時のように「欅坂だからこその個性」のようなものは私には感じられないし、正直全然話題にもなってない。「たくさんあるアイドルグループのひとつ」になった気がする。 前田敦子が去った後のAKBもそうだ。 くやしいけど、「おじさんプロデューサー」の見る目には脱帽してしまう。 その後のことを考えても、平手の反抗的な態度は、作られた演出ではなかったと私は思うし、そんな彼女が、なぜあのおじさんがプロデュースするアイドルグループに入ろうと思ったのか?私は疑問に思った。

Posted byブクログ

2023/06/19

初めは面白くなかったが、 ちょうどタイムリーにおじさんの話題が 日常であり 後半は引き込まれるように読んでました。 「おじさん」「女性」「日本」について 深く考えさせられました。 おじさんとは何か? おじさんはいつからおじさんで 嫌われるおじさんと嫌われないおじさんは 何が違...

初めは面白くなかったが、 ちょうどタイムリーにおじさんの話題が 日常であり 後半は引き込まれるように読んでました。 「おじさん」「女性」「日本」について 深く考えさせられました。 おじさんとは何か? おじさんはいつからおじさんで 嫌われるおじさんと嫌われないおじさんは 何が違うのだろうか? 私の可愛い甥もいつかおじさんになって 忌み嫌われてしまうのだろうか? おじさんとは寂しいものなのだろうか? 逆におばさんとはなんだろうか? なぜ若い女とおばさんは扱いが違うのだろうか? 子供を産まない女性は価値がないのだろうか? 女性の結婚適齢期を過ぎたら価値が 下がるのはなぜだろうか? おじさんの考えで苦しめられている女性がいて 女性の考えで苦しめられているおじさんがいて それってなんか悲しいな。って。 みんな同じ人間なのにね。

Posted byブクログ

2023/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ものすごい本を読んでしまった…。 小説というか、ほとんど随筆というか。今の今まではびこってきた、そして今、SNS始めインターネットの普及により声が挙がる、女性同士が「仲間をみつけて協力する」ことのできる、日本のジェンダー問題、つまり蔑ろにされてきた女の問題が書いてある。 すべての男性に読んでほしい。「見て見ぬふり」をしてきた優勢の側の人間に。 p119 「びっくりしたのは、子どもの名前を、産んだ女性じゃなくて、その家系のえらい「おじさん」が名づけることも少なくなかったことだ。「おじさん」は産んでいないのに。「おじさん」は産む能力を持っていなかったのに。どうして何もしていない「おじさん」がしゃしゃり出てくるのが普通のこととして、受け入れられていたんだろう。 (この時代を調べると、何らかの原因で子どもを産むことのできない女性を、産めないからだとしてないがしろにしたとも言われている。でも、そもそも産めない体は「おじさん」のほうだ)」 p235 「女が大統領になるくらいだったらあらゆる面で醜悪な「おじさん」を大国の大統領に据えて世界を危険に晒すほうを選ぶように、急病人の命を救うことよりも男の聖域である相撲の土俵に女が上がることのほうが許せないように、深刻な環境破壊よりもそのことを真剣に訴える三つ編みの女の子の口調が気に入らないように、このままきっと「おじさん」によって国が滅び、世界が滅びる。「おじさん」によってみんな死ぬ。」 追記。この物語のなかで、いままでの政策は日本を滅亡に追いやる目的なのだ、と周知されたときの一文が印象的だったので以下引用。あくまでも"フィクション"として書かれているものに、現実を生きる私も「そりゃそうだよね!」と言ってしまった。 p217「(前略)国民の生活が次々と切り詰められていくのにオリンピックや万博が開催されると発表されたときも、環境に対してなんの知識もないに違いない男が環境大臣に任命されたときも、何かおかしい、この国は何かおかしいと、違和感なしでは一日だって暮らせなかった理由がようやく与えられたのだった。 案の定、ツイッターでフォローしている育児アカの母親たちも、怒りの表明とともに、 「やっぱりおかしいと思ってた!」 「不謹慎だけど、なんかホッとしてしまった」 「そりゃそうだよね!」 と合点がいったと納得している様子が窺えた。」

Posted byブクログ

2023/06/14

ある一定の年齢を超えれば男も女も同じだよ! 女はおじさん化して、若い女をいじめる、 子育て世代をなじる… その憤りはわかったけど、 それだけじゃ自分は変わらないね★ まずはちゃんと働かなきゃ♪ 学生さんは勉強しなきゃ♡ 努力もしないで性的搾取もなにもないよ〜 そんなこと考える...

ある一定の年齢を超えれば男も女も同じだよ! 女はおじさん化して、若い女をいじめる、 子育て世代をなじる… その憤りはわかったけど、 それだけじゃ自分は変わらないね★ まずはちゃんと働かなきゃ♪ 学生さんは勉強しなきゃ♡ 努力もしないで性的搾取もなにもないよ〜 そんなこと考える時間あったら努力して 国の生産性上げろ!

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2023/04/13

タイトルが面白いと思って手に取った。 言語化された強い思いが羅列されていて、物語がほとんどないように感じた。冒頭と結末の繋がりもしっくりこず、もやもやする。 赤ちゃんを産んだばかりの母親の件は、ちょうど今の自分たちの行動に似ていて、ずいぶん正確に描写するなあ、と感心してしまった。

Posted byブクログ

2023/04/04

日本の「おじさん」が駆逐されていく話なので、男である自分としては決して愉快な話ではない。 でもここでいう「おじさん」は性別や年齢で定義されるわけではない。 女性を性的に搾取して、自分が御しやすい、未熟な状態を押し付けつづけるような人のことを指すようだ。 はたして自分は「おじ...

日本の「おじさん」が駆逐されていく話なので、男である自分としては決して愉快な話ではない。 でもここでいう「おじさん」は性別や年齢で定義されるわけではない。 女性を性的に搾取して、自分が御しやすい、未熟な状態を押し付けつづけるような人のことを指すようだ。 はたして自分は「おじさん」なのか、 自分はこれだけ日本の女性を生きにくくしているのだろうか、

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2023/03/14

これを読んだ男の人?おじさん?の感想を聞いてみたい。なかなか噛み砕けない本だった。確かに現状としては酷いが、あまりにも一方的だと逆に偏ってるようにみえる。

Posted byブクログ

2022/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

欅坂や平手友梨奈ってこういう解釈されてたのか。 私はおじさんが狙って作った感じがなんか嫌だったけど。 物語は最後まで謎が明かされない作りで引き込まれてた。 国の縮小政策を知り、この国のおかしさに合点がいくくだり。確かにそれだったら私も納得出来る。

Posted byブクログ

2022/11/05

途中まで自分の中のモヤモヤを言語化してくれる気がしていたけど私のおじさんとは違うから。合わなかった。けど、まとめ方としては一つあると思う。けどそれはおじさんじゃない?全てが納得する本ではない。

Posted byブクログ

2022/11/05

だんだん「おじさん」がかわいそうになってきたが、アイドル政権まで見据えたうえだとすればショック療法で仕方ないか。お隣りの国のおじさんや海の向こうのおじさんも歓迎してくれるし。生き残れるかも、この国。「常に防御するのが当たり前の『普通の生活』を日々送っている日本の女性たち(おじさん...

だんだん「おじさん」がかわいそうになってきたが、アイドル政権まで見据えたうえだとすればショック療法で仕方ないか。お隣りの国のおじさんや海の向こうのおじさんも歓迎してくれるし。生き残れるかも、この国。「常に防御するのが当たり前の『普通の生活』を日々送っている日本の女性たち(おじさんたち?)」でも、みんな「おじさん」の共犯者だよねー。終わらせるのではなく未来も描いてほしかった。

Posted byブクログ