告解 の商品レビュー
ショッキングなプロローグから一気に惹きつけられる。 主人公、大学生の籬翔太は飲酒運転中に赤信号を無視し、横断歩道を渡っていた81歳の老女をはね、そのまま逃げてしまう。 その後、逮捕され裁判になるが自己保身に走る籬に対し、遺族の無念を思うとやりきれない気持ちになる。 懲役4年1...
ショッキングなプロローグから一気に惹きつけられる。 主人公、大学生の籬翔太は飲酒運転中に赤信号を無視し、横断歩道を渡っていた81歳の老女をはね、そのまま逃げてしまう。 その後、逮捕され裁判になるが自己保身に走る籬に対し、遺族の無念を思うとやりきれない気持ちになる。 懲役4年10ヶ月の実刑判決が出るも、亡くなった者が戻る事はない。 ほんの一瞬の過ちで、加害者、加害者家族、被害者遺族、それぞれの日常が崩壊し、一生それを背負って行かねばならない。 籬翔太と被害者の夫・法輪二三久の二人を通し真の贖罪の意味を考えさせられる。
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法を犯した罪は償う事は一応可能ですが、人が下す罰は限りなくその身に降り注いできます。 第二章に移るときの呆気なさが、まるで砂が崩れるかのように、全てが一瞬で崩れ落ちていったのがわかりました。 自分の心の中に亡霊を持たない人は、また簡単に罪を重ねるのだとも予感しました。
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罪を犯した人が、どのように罪と向き合うのか。逃げてしまいたいという気持ちはよくわかる。 それではいつまでも心の平穏は得られない。頭ではわかっていても、なかなか実際の行動にはうつせないだろうと思う。 若い翔太がどのように自分の罪と向き合うのか。被害者家族であるもう一人の主人公の隠さ...
罪を犯した人が、どのように罪と向き合うのか。逃げてしまいたいという気持ちはよくわかる。 それではいつまでも心の平穏は得られない。頭ではわかっていても、なかなか実際の行動にはうつせないだろうと思う。 若い翔太がどのように自分の罪と向き合うのか。被害者家族であるもう一人の主人公の隠された思い。 読み応えのある一冊でした。
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飲酒運転なんて論外ですが、交通事故なんて誰しもが加害者被害者になり得る。 あの時こうしていれば、あの時こうしていなければ、何気なくした選択で人生が180度変化してしまう。 やるせなさで気分が重くなりながら読み進めた。 被害者の夫の過去とは一体何なんだろうと気になったが、もっと違う...
飲酒運転なんて論外ですが、交通事故なんて誰しもが加害者被害者になり得る。 あの時こうしていれば、あの時こうしていなければ、何気なくした選択で人生が180度変化してしまう。 やるせなさで気分が重くなりながら読み進めた。 被害者の夫の過去とは一体何なんだろうと気になったが、もっと違う事を想像してたのもあるけど、わかった瞬間別の次元に連れて行かれたようでちょっと冷めてしまった。 ただ父親の子を思う気持ちの描写は、父を思い出し、それだけで泣けてしまう。
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久しぶりの薬丸岳 薬丸作品にはこれまで色々な角度から罪とは、償うとはどういうものか問いかけられ、考えさせられてきた。 読み終わったあとの余韻、自問自答、考えても出ない答え… いつも読むまえに少し躊躇してしまう。 今自分は読む気力があるか? 苦しくなりすぎて最後まで読めるのか? 最...
久しぶりの薬丸岳 薬丸作品にはこれまで色々な角度から罪とは、償うとはどういうものか問いかけられ、考えさせられてきた。 読み終わったあとの余韻、自問自答、考えても出ない答え… いつも読むまえに少し躊躇してしまう。 今自分は読む気力があるか? 苦しくなりすぎて最後まで読めるのか? 最近癒し系の小説を続けて読んだこともあって気合がいりました(。-_-。) 辛い…心が痛い…でもやっぱり読んで良かった。 たぶん読んでない作品は後一作だけ? あ〜やっぱ薬丸岳好きだわ♪ 内容一切触れずのレビューになりました笑
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籬翔太は飲酒運転と轢き逃げから懲役4年の実刑で服役。 81歳の女性の命を奪い、嘘で逃げ続け 罪の意識に苦しめられる毎日。 罪を償うということはどういうことなのか。 心からの贖罪とは。 翔太と、被害者家族には通じることがあった。 グイグイと一気に読ませながら 薬丸さんの作品はい...
籬翔太は飲酒運転と轢き逃げから懲役4年の実刑で服役。 81歳の女性の命を奪い、嘘で逃げ続け 罪の意識に苦しめられる毎日。 罪を償うということはどういうことなのか。 心からの贖罪とは。 翔太と、被害者家族には通じることがあった。 グイグイと一気に読ませながら 薬丸さんの作品はいつでも問いかけてくる。
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やっぱり薬丸岳さんの小説は読みやすいし 面白い。 加害者の若者が完全な悪じゃなくてよかった。 きっと罪の重さを抱えながら この先も地道に生きていくんだろうなと 思えた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
心苦しいながらも展開が気になり一気読み。 この本で「告解」という言葉をはじめて知る。 正直、最後の戦争体験の話は拍子抜けしてしまった。別の理由の方が良かったのではと感じてしまった。
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交通事故で被害者を死亡させてしまうのは、運転する人ならば誰でも起こしてしまう可能性がある。月並みだけど、読みながらまずは改めて安全運転をしなければ、と気持ちを新たにした。 そして、事故を起こしてもいつまでも無責任な主人公や、事故が被害者・加害者の周囲の人を皆不幸にしてしまう描写...
交通事故で被害者を死亡させてしまうのは、運転する人ならば誰でも起こしてしまう可能性がある。月並みだけど、読みながらまずは改めて安全運転をしなければ、と気持ちを新たにした。 そして、事故を起こしてもいつまでも無責任な主人公や、事故が被害者・加害者の周囲の人を皆不幸にしてしまう描写はリアリティーにあふれた。 ただ、鍵を握る加害者の高齢のご主人にもとても感情を揺さぶられつつ・・どうしてもその動機に納得感がなく、そこだけなんだか無理やり創作したような印象を自分は受けてしまった。それは、戦争を経験していない自分がどうしても理解しえない事だからなのか、戦争を経験していない作者が戦争を経験した人というものを自分の想像で創りあげ過ぎているからなのか、分からない。でも後者だとしたらなんだかとても残念な気持ちになる。 この作者の作品は、以前にも酒鬼薔薇事件を題材にしたものを読んだが、それも実際の事件を自分の想像で小説にしているのに、小説のできとしてのつまらなさに、あんな衝撃的な事件をプロが題材にしたなら、もっと面白く読み応えのある小説にできるでしょう?!と憤慨したのを覚えている。文章は読みやすくて良いのに、話をツメる力が足りないのでは・・と私は偉そうな目でこの作者を見ているので、またもやがっかりさせられたわー、と思っている。
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❇︎ 罪を犯した加害者と加害者家族、被害者遺族の 事故発生とその後の物語。 妻を失った被害者の夫が、加害者を探して 死ぬまでに加害者へしなければならないと 思っていることは何か。 事故を起こしてしまった加害者は刑期を終えた後、 更生して生きていけるのか。 〜〜〜 事故によっ...
❇︎ 罪を犯した加害者と加害者家族、被害者遺族の 事故発生とその後の物語。 妻を失った被害者の夫が、加害者を探して 死ぬまでに加害者へしなければならないと 思っていることは何か。 事故を起こしてしまった加害者は刑期を終えた後、 更生して生きていけるのか。 〜〜〜 事故によって被害者は命を失い、 家族は底のない悲しみに沈む。 加害者側では、本人だけでなく家族の人生も 変わってしまう。 関係した人、全ての人生を狂わせる事故。 飲酒運転で事故を起こして人を死なせてしまった 籬翔太(マガキ ショウタ) 妻を失った老人、法輪二三久(ノリワ フミヒサ) 二人の家族と関係者の複雑な思いと贖罪の物語。
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