注文の多い料理小説集 の商品レビュー
料理をテーマにしたアンソロジー。 柚木さんのお寿司屋さんの話は、赤ちゃんを抱えるお母さんのガッツリ感が良かった。 伊吹有喜さんの自然と生きる食の取り方も良かった。 美味しさの表現の競い合い(?)が中々面白かったね。
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好きなアンソロジーは3つ。 坂井希久子「色にいでにけり」 性格不器用な主人公の女の子が豊かな想像力と天性の色彩感覚で新作和菓子の意匠を行う。 お彩が考える和菓子をどんな彩り美しいのお菓子なんだろうとワクワクしながら読んだ。 "色にいでにけり"は、"人に知られないように内に秘めていた恋心が、表れてしまっていた"という意味なので、右京との恋も暗示しているのかなと思った。 伊吹有喜「夏も近づく」 自分の居場所がない口下手な叔父の拓実と甥っ子の葉月が、自然の中でのいただく素朴な味わいの食を通じて、不器用ながらも徐々に近づいていく様子が微笑ましかった。 水出しのお茶が一段とおいしそうだった。「夏も近づく」は夏も近づく八十八夜〜♪の茶摘みの歌からきているのかなと思った。 柴田よしき「どっしりふわふわ」 噛めば噛むほど味わいが出るどっしりとしたハードパン。口に入れた瞬間溶けてしまうほどの甘いソフトパン。どっちもあるから良いのである。朋子とヒロの人生を表している全く違う2つのパンを、互いに大切にしていきたいと思い合えて良かったと思った。 人生は思ってるほど長いが、あっという間に目の前を通り過ぎていく。歳を積み重ねると、仕事や恋においても周りの目が付き纏い、悩みが複雑化する。だけど、自分の心に素直になって「好き」の気持ちを大事にしたいと思えた。 登場人物の機微が食とともにある良い本だなと思った。食の大切さと食べることの素敵さを実感した一冊。気に入った作家さんの別作品も読んでみたい。
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好: 柚木麻子「エルゴと不倫鮨」/ 坂井希久子「色にいでにけり」/ 柴田よしき「どっしりふわふわ」
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鮨、家庭料理、和菓子、料理レポーター、福神漬け、パンなどを取り上げた7編の料理小説集。玉石混交というところかな。独身の伯父と中学生の甥の交流を描いた伊吹有喜の作や、健気な江戸娘が和菓子のアイデアを思いつく坂井希久子の作、最後にあっと驚かされるパン職人の柴田よしきの作が好きだ。ほっ...
鮨、家庭料理、和菓子、料理レポーター、福神漬け、パンなどを取り上げた7編の料理小説集。玉石混交というところかな。独身の伯父と中学生の甥の交流を描いた伊吹有喜の作や、健気な江戸娘が和菓子のアイデアを思いつく坂井希久子の作、最後にあっと驚かされるパン職人の柴田よしきの作が好きだ。ほっこりしているのが好みかな。不倫を描いたものは男の身勝手さが感じられて好きじゃない。伊吹有喜のものなど続きが読みたいぐらい。
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読む順番も関係しているかもしれないが、特に印象に残ったのは「どっしりふわふわ」。いつの間にかヒロを男性だと思い込んでいたが作者の叙述トリックにまんまとハマっていたことに気付かされた。興奮した際にヒロが自身を「ヒロ」と呼ぶ点等に多少ギミックがあったのだとも読後に気付いた。「料理小説集」とのこともあり、作品に登場する料理はどれも細やかに表現されていて食べてみたくなった。 2021.01.10
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「エルゴと不倫鮨」柚木麻子 「夏も近づく」伊吹有喜 初読の作家さん傷ついた気持ちが少しづつ癒されていく過程がこちらまで優しい気もちにさせられた。 「どっしりふわふわ」柴田よしき 百合が原高原?あれ?ってやっぱり。美味しいパンが食べたくなる。すごくいいお話だった。
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どの話も面白かった。私的に1番好きなのは、最後の どっしりとふわふわ です。 自分の思考の固さを恨んだ。
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1番最初の「エルゴと不倫鮨」が最高に面白かった。 これぞ短編! という話の展開の面白さ。 抱っこ紐のエルゴと、不倫と、お鮨のお話なんです。 嘘だと思って読んで見てほしい。 女性ならすっとするかも。 柚木麻子さん、初読でした。 ほかにも読んでみます。 2話目の「夏も近づく」伊吹さ...
1番最初の「エルゴと不倫鮨」が最高に面白かった。 これぞ短編! という話の展開の面白さ。 抱っこ紐のエルゴと、不倫と、お鮨のお話なんです。 嘘だと思って読んで見てほしい。 女性ならすっとするかも。 柚木麻子さん、初読でした。 ほかにも読んでみます。 2話目の「夏も近づく」伊吹さんもよかった。 こちらも初読でした。 食の好みがいっしょなら、なんとかなるよ。 最初の2話が好みでした。 「料理」をテーマにした短編集。 タイトルと装丁が素敵です。 料理をおいしそうに描ける作家さんは、うまいよね。 ごちそうさまでした。
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どれも料理を丁寧に描き、同じくらい物語を丁寧に描いてあり、とても面白かった。 丁寧に料理と向き合う人は、物事にも丁寧に向き合うことができる人なんだなぁと改めて思った。
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味覚と食欲に訴える料理描写を読みたかったのだが食べ物・料理にまつわる人間模様のアンソロジーで食欲を刺激されるという作品はまずなかった
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