ヤクザときどきピアノ の商品レビュー
「『ダンシング・クイーン』が弾きたいんです」から始まるピアノ教室体験。未知の世界なので、とても楽しく読めた。 ピアノ業界はスポ根というのは確かにイメージが違う。レイコ先生が男前すぎるし、「硬質な専門教育を受けてきた雰囲気をまとっている。人を殺したことのあるヤクザが特別なオーラを...
「『ダンシング・クイーン』が弾きたいんです」から始まるピアノ教室体験。未知の世界なので、とても楽しく読めた。 ピアノ業界はスポ根というのは確かにイメージが違う。レイコ先生が男前すぎるし、「硬質な専門教育を受けてきた雰囲気をまとっている。人を殺したことのあるヤクザが特別なオーラを放っているのに似ている。」という表現が面白い。 練習、練習、ひたすら練習。上手く演奏するためにはたしかにひたすら練習が必要なのだろう。読後に演奏会の様子を動画を見ると、結果がわかっていても「頑張って」と応援してしまう。 読みやすい文章で、一気読みだった。
Posted by
わたしも大人になってからピアノをはじめたもんで、珍しく帯につられての購入。 共感が多く、たのしい。 練習すっかなー(したい!!)って気持ちになる。 ト音記号のアレとヘ音記号のアレが同じドなことがわかっても、 わたしはまだまだ「音楽の国の入国審査」はパスできた気がしないけど、このま...
わたしも大人になってからピアノをはじめたもんで、珍しく帯につられての購入。 共感が多く、たのしい。 練習すっかなー(したい!!)って気持ちになる。 ト音記号のアレとヘ音記号のアレが同じドなことがわかっても、 わたしはまだまだ「音楽の国の入国審査」はパスできた気がしないけど、このままレッスン続けていきたいなって思わせてくれたのでありがたいなって。
Posted by
「ドを押す。音が鳴る。」 ピアノ経験がほとんどない50代著者が、数ヶ月先の発表会を目指して『ダンシングクイーン』に取り組む。 ヤクザ取材ばかりしてきた作者が、発表会までの様子を軽妙に描いてますが、この作品は発表会の演奏をYouTubeで観ることで完結する気がします。 ピアノをや...
「ドを押す。音が鳴る。」 ピアノ経験がほとんどない50代著者が、数ヶ月先の発表会を目指して『ダンシングクイーン』に取り組む。 ヤクザ取材ばかりしてきた作者が、発表会までの様子を軽妙に描いてますが、この作品は発表会の演奏をYouTubeで観ることで完結する気がします。 ピアノをやったことがある方なら、色んなワードが刺さる… 「練習すれば上手くなる。練習しなければ一切上達しない。やればできる。やらねばできない。そして、練習しない言い訳にはなんの意味もない」 「他人の技量に恐喝される必要はまったくない。他人がどれだけ上手に弾いても、引け目を感じる必要はない。」
Posted by
「練習すれば弾けない曲は無い」「ピアノ講師に二言は無いわ」 レイコ先生がカッコ良すぎる。 ドスやらチャカやら物騒な言葉が飛び交う世界に生きてきた極道界ルポライターが、ひょんなことからABBAの『ダンシングクイーン』を弾くためだけにピアノ教室に通うことを決意する。 当然と言うべき...
「練習すれば弾けない曲は無い」「ピアノ講師に二言は無いわ」 レイコ先生がカッコ良すぎる。 ドスやらチャカやら物騒な言葉が飛び交う世界に生きてきた極道界ルポライターが、ひょんなことからABBAの『ダンシングクイーン』を弾くためだけにピアノ教室に通うことを決意する。 当然と言うべきか、未経験の中年男性を受け入れようとする教室はなかなか無い。 そんな中現れたのがレイコ先生。キャラがとにかくカッコ良い。ピアノでメロディを歌うように弾けるようにする為に、まずはメロディを歌わせたり。「貴方なら弾ける。You can dance」はシビれた。 終章は発表会。全くの初心者だった著者が、忙しい仕事の合間を縫って来る日も来る日も練習を重ねてきた著者が、果たして発表会という舞台で無事『ダンシングクイーン』を弾き切ることが出来るのか? 感動のラスト。 ピアノに限らず、何かを始めたい人・好きなことや趣味がある人必見のメッセージが散りばめられていた。 大雑把に言ってしまうと、地道な練習に勝る王道は無し。という非常にクリシェなメッセージなのだけど、著者の筆の上手さが、手垢のついたクリシェを説得力に溢れた金言に変えてくれる。 壁に掛けっぱなしだったギターをもう一度手に取るキッカケをくれた本。
Posted by
ずっとピアノを弾きたかった。 ABBAのダンシングクイーンが弾きたい。 まさに私。 読むしかない。 著者は52歳で実現させる。 ヤクザのルポライターの経験談とピアノ体験の比較が興味深い。 音楽教育の在り方についても頷くばかり。 行動あるのみ。
Posted by
音楽の棚にありました。このタイトル見た瞬間に手に取るでしょ。 ヤクザな方ではなく、ヤクザを取材する側の方。 ヤクザ専門誌の編集長の経験もある、フリーライター。 子どものころからあこがれ、でもずっと諦めていたピアノを弾くということを、 50になってから叶える。 大きな本を書き上げた...
音楽の棚にありました。このタイトル見た瞬間に手に取るでしょ。 ヤクザな方ではなく、ヤクザを取材する側の方。 ヤクザ専門誌の編集長の経験もある、フリーライター。 子どものころからあこがれ、でもずっと諦めていたピアノを弾くということを、 50になってから叶える。 大きな本を書き上げたライターズハイの時に出くわしたABBAの『ダンシングクイーン』。 それを弾くために、ピアノ教室を探し、自分に合う先生に出会い、練習を重ね、発表会に出る。 陳腐な表現ですが、何かを始めるのに年齢は関係ないんですよね。 好きの原動力に、年齢を重ねたからこその経験値。 思うように体で出来なくても、頭では、できる可能性を広げるための策が分かるし、 時間の配分などを判断する余裕がある。見えるものが広い。 知っているようで知らない、グランドピアノと他のピアノとの音の違いや 他の楽器とは違うピアノならではの性質、練習方法や難しさ、 初めて教わり、経験することで知ること。 それをちゃんと言葉に置き換えてくれるのが面白い。 先生のスポ根的情熱(ちゃんと生徒に合わせている)による指導と 何事も新鮮に受け止め、喜び、学んでいく著者の関係がすごくイイ。 力で従わせるような、子どもがピアノを嫌いになるようなやり方ではなく、 好きの気持ちを引き上げ、焚き付け、冷静に判断する対応がカッコイイ。 筆者が、楽しみにしている練習に行けない理由が、 神戸の組の抗争事件の取材だとか、 先生の出すピアノの音の衝撃を表すのに、 防弾チョッキをきて至近距離で撃たれた経験を出してくるとか ギャップがありながらリアルな記述に爆笑する。 やりたいことがあるなら、やればいい、 シンプルなメッセージがストレートに伝わる。 あっという間に読めます。オススメ。
Posted by
牟田都子さんのXで知り、即図書館で借りて一気読み読了。笑いながら泣いた。なんという悦びの本、、! まず文章が面白すぎる。笑 52歳で突如ピアノを始めた挑戦を、ヤクザ雑誌編集者らしい、ハードボイルドチックな文章で綴ったお話。こんな語り口でピアノを描いた文章ある?!となった笑 何か...
牟田都子さんのXで知り、即図書館で借りて一気読み読了。笑いながら泣いた。なんという悦びの本、、! まず文章が面白すぎる。笑 52歳で突如ピアノを始めた挑戦を、ヤクザ雑誌編集者らしい、ハードボイルドチックな文章で綴ったお話。こんな語り口でピアノを描いた文章ある?!となった笑 何かを好きになり没頭することの甘美な、悪魔的とまで言える快感、高揚感にわたしまで酔いしれた。ああだからわたしたちは幸せに生きてしまうのか、と納得してしまうほどの。わたしが鈴木さんと同じくピアノやってるから余計わかりみが深かったんかな(急に語彙力ない) 何かを会得していく喜びきらめきは、わたしも同じピアノとサックスで持ってる。今までにゲットした喜びの欠片と、これからも続けて掴むだろう新しい欠片で、わたしはもっともっと音楽が好きになって、わたしの人生は死ぬまで豊かになり続けるんやろうなと思った(言葉にするとなんと大袈裟な、、と思うけど本当にそう思った)。 で、人生のタイミング的にできなくなる時ももちろん訪れそう、その時に完全に辞めないようにしたいと改めて思ったな。毎日やれば上達する、それは間違いない、でもできないときはできないでいい、自分のちょうどいいペースで向き合えばいつでも、音楽は逃げずに待ってるんよな。そうやってずっとわたしの側に音楽を置いておけたらな、と思う。
Posted by
こんなピュアにピアノの魅力に向き合う初心者の言葉は、思いがけないものを呼び覚ます。 ブレないレイコ先生が素敵。
Posted by
自分が60歳で書道をはじめたときのことを思いだしながら。 ヤクザのルポライターがABBAのダンシングクイーンを弾くのとでは、違うが、練習量だと言われたことは、同じだ。笑いながら、よんだ。私もレイコ先生に習ってみたい。
Posted by
ピアノに憧れてた作者の話。51歳にして強く弾きたいと思う曲を練習して発表会に出た。 表現がヤクザ語でちょっとお下品だけど、音楽が好きで楽しんでいる様子がわかる。ヤクザの世界と音楽教育、体罰の共通点を指摘。ヤクザが好きなわけではないようだ。しかし、ウケねらいの出版かとも思える。
Posted by