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希望のゆくえ の商品レビュー

3.7

57件のお客様レビュー

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2021/06/12

希望(のぞむ)という名の弟。 誠実(まさみ)という名の兄。 希望が失踪し、それを探す誠実。 弟と関わりのある人に話を聞くたびに、弟がんからなくなる兄。 ミステリー要素のあるお話なのに、全体的に静かなお話だった。 希望がどこにいるか、なぜ失踪したのか?ということよりも、この本に...

希望(のぞむ)という名の弟。 誠実(まさみ)という名の兄。 希望が失踪し、それを探す誠実。 弟と関わりのある人に話を聞くたびに、弟がんからなくなる兄。 ミステリー要素のあるお話なのに、全体的に静かなお話だった。 希望がどこにいるか、なぜ失踪したのか?ということよりも、この本に出てくる人達が、ほぼ全員実の親に苦しめられていることが印象的だった。 親からの解放、親(誰か)求められた姿からの解放、というのが一つのテーマ。 暴力や、コンプレックスを増長することで支配するだけでなく、希望の後輩男性のように、「勉強だけがすべてじゃない」「あなたの好きなことをみつければ良い」という優しい言葉が子どもを苦しめることもあるのだな。。 色々チャレンジしても好きなものが見つからない苦しみは、分かるな。 謎の残る終わり方だったけど、私としては、アリでした。

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2021/06/05

読んでて わたしって 自分に自信あって 価値観を人に押し付けて 自分の尺度で 相手を測って 勝手に相手のことを思って 裏切られたと失望して 時には 恨んで・・ そんな自分を認めたく無かった でも この本を読んで素直に そうだったんだ そんなわたしの そんな 嫌なとこ 罪...

読んでて わたしって 自分に自信あって 価値観を人に押し付けて 自分の尺度で 相手を測って 勝手に相手のことを思って 裏切られたと失望して 時には 恨んで・・ そんな自分を認めたく無かった でも この本を読んで素直に そうだったんだ そんなわたしの そんな 嫌なとこ 罪なとこ それは あかんよ・・ って思えた なんなんだろう? わたしにとっては それこそが 文化や芸術で 文学の力だと思う 寺地はるなさん に感謝です

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2021/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【収録作品】柳瀬誠実(マサミ)と弟の話1/山田由乃の話 もしくはコニー・アイランドの踊り子/柳瀬誠実と弟の話2/柳瀬誠実自身についての話/柳瀬誠実と弟の話3/有沢慧の話 あるいは花盛りの庭/柳瀬誠実と弟の話4/シロツメクサと小平敦子の話/小平実花子の話と檸檬ドロップ/柳瀬誠実と弟の話5/重田くみ子の話 または箱の中/柳瀬誠実と弟の話6

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2021/03/13

自分に核となるものが無い。 若い頃はよく悩んだ。 だからといって希望みたいに はなれないよなー、私は。 希望みたいにフラットに生きていきたい。

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2021/01/20

失踪した弟の希望は  まさに癒やし系AIロボットのような人。 自分の心は空っぽで そこに相手の心を投影して その心を癒し行く先に希望をみいださせる。 作者は何が言いたかったのか? 自分をがんじがらめの箱の中に閉じ込めないで 心を解き放しなさいという事? どの編でも親子の確執が...

失踪した弟の希望は  まさに癒やし系AIロボットのような人。 自分の心は空っぽで そこに相手の心を投影して その心を癒し行く先に希望をみいださせる。 作者は何が言いたかったのか? 自分をがんじがらめの箱の中に閉じ込めないで 心を解き放しなさいという事? どの編でも親子の確執が出てくるが 親子の関係は難しい。

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2021/01/10

私はひとりっ子なので、兄弟姉妹の、相手への気持ちが今ひとつ分からないのだけれど。主人公誠実は突然姿を消した弟希望を探しながら、本当は彼の行方ではなく、彼はどんな人間だったのか、自分はどういう人間なのかを探していたのではないかしらと思ったのでした。 どんなに...

私はひとりっ子なので、兄弟姉妹の、相手への気持ちが今ひとつ分からないのだけれど。主人公誠実は突然姿を消した弟希望を探しながら、本当は彼の行方ではなく、彼はどんな人間だったのか、自分はどういう人間なのかを探していたのではないかしらと思ったのでした。 どんなに近しい間柄でも、自分ではない人間のことは、判らない。見えている相手は、自分の思い込みが投影された姿でしかないかもしれない。自分のことだって、実は判っているかどうかあやしいのだ。 とはいえ、仮初の姿であったとしても、誰かとひとときを共にすることは、明かりが灯るようなもので、それを繋いで生きていくのかもしれない。 寺地はるなさんの文章は、小さなセンテンスがふと美しい映像として浮かんでくる。

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2020/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

弟の希望が突然失踪して、兄の誠実は弟の知らない部分ばかりを知り、本当の弟は何だったのか考える日々。 マンションの管理人として働いていた希望。 住民の女性と一緒に逃げたという話を聞き、 弟を探すために探し回る誠実。 希望に期待を寄せる母の孤独。 希望と付き合っていた女性が抱く希望の優しさ。 希望は飄々として、憧れと嫉妬を抱いた同僚。 幼稚園の園長の記憶に残る幼かった頃の大人じみた希望 。 マンションの住民のくみ子は、 いつも父親に暴力と暴言の日々に耐えてきた。 管理人の希望とのやりとりに自信をつけ ついに父親に対する気持ちを爆発させ、 逃げた先での希望との生活。 誰の言うことも素直に受け入れていくだけの 空っぽだった、弟の希望。 希望は、結局どこに行ってしまったのか。 モヤモヤしている。

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2020/10/09

行方不明になった希望という弟を探す兄。 この兄、そして希望に関わった人達が自分は何者なのかと自信を振り返る。 希望の実のない優しさに振れ、自分自身の望みは何なのか、希望のゆくえを模索する。 タイトルの”ゆくえ”は模索なのだと納得する。

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2020/09/23

文章には、いつも通り私の好きな 寺地さんの表現があったけど 話の内容にはあんまり引き込まれる 部分が無かったかな。 毒親話が多かったかな。 幸せそうな人があんまりいなかった。

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2020/09/03

失踪した弟の希望を探す兄のお話し。 希望と関わりのある人目線で各章進みつつも主に兄目線で話は進んでいく。色んな人の話を聞くたびに希望の印象が変わっていくし希望の事が兄同様に私も解らなくなる。 人によって印象が違うのはとても良く解るところがあって、私も相手への心の開き具合によって、...

失踪した弟の希望を探す兄のお話し。 希望と関わりのある人目線で各章進みつつも主に兄目線で話は進んでいく。色んな人の話を聞くたびに希望の印象が変わっていくし希望の事が兄同様に私も解らなくなる。 人によって印象が違うのはとても良く解るところがあって、私も相手への心の開き具合によって、私の印象が全く違っているようなので、人の印象って本当色々で面白いな〜と思いながら読んだ。で希望は何処へ?

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