木になった亜沙 の商品レビュー
またもや平坦な文章に引き込まれて行く末が気になって一気読み。 非現実なほど過剰に盛られたエピソードで人生を踏み外していく人々。 いつしか人ですら無くなって。 一貫される排他性と成就の物語。 だけどおそらく誰も弱い立場には属せない、歩み寄れない、共感できない...。
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この人の小説に何か意味を求めること自体が間違っているように感じました。ただただこの世界観に浸ることが幸せなのかなと思います。目くらましを食らったような気分です。でも何故か心地いい。 主人公たちの存在が自分の中でだんだんぼやけていくような錯覚に陥ります。そして、主人公たちを受け入...
この人の小説に何か意味を求めること自体が間違っているように感じました。ただただこの世界観に浸ることが幸せなのかなと思います。目くらましを食らったような気分です。でも何故か心地いい。 主人公たちの存在が自分の中でだんだんぼやけていくような錯覚に陥ります。そして、主人公たちを受け入れる社会にもクラクラしてきます。 この人の作品をもっと読んでみたいです。
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この作家さんってこんな作風なん? めっちゃ異風ですね汗 ファンタジーを期待してたので おっかなびっくり読んでます(^^;; 思いがけず新しい世界に出会えました(^◇^;) 現実世界に適応できなくなったら こんなところに行ってみようかな
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ずっと今村夏子さんの小説を読んでいるせいか、それとも文章が今回とくにいいのか分からないけど、読んでいて内容がどんどん入って来る。しかもとんでもなく変な話なのに、うっかりすると特に変に感じないまま受け入れてしまうような感覚だ。 短編が3本収録されており、どのお話も主人公は疎外されいてる女性で、幸福で輝かしい人生とはほど遠い。メディアに触れるとありとあらゆる欲望を駆り立てられて、満たされないことに不満を抱いてしまいがちなのだけど、この小説の登場人物にくらべれば自分はずっと恵まれている。足元を見つめて生きていきたいものだ。
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表紙が素敵。木に生まれ変わって果実を食べてもらいたいまではまだわかるが、割り箸とは呆気にとられた。3つの短編の主人公のの女性たちは何か欠けていて異常ではあるけれど、周囲の食べない人・応援する人・飼う人などのほうが怖い。今村さんはまだ2冊しか読んでいないが、読みやすい文章だからこそ居心地の悪さが際立つやっかいな作風な気がしてきた。
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王様のブランチで紹介されていたので。 3つのお話から成る短編集。 酷く可哀想な設定の主人公と、とんでもない設定の世界で、不思議な世界観だった。それがまた報われるとは限らなくて切ない。
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またもシュール。意味わからんけどこの人の作品が気になってしまうのは異次元な人間しか出てこないからか。割り箸に転生してきれいだった手はカビはえる。すごい表現力だな。
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シュールな内容、3つの短編。 装画は不思議な生き物、挿絵はメルヘンで内容との乖離なのか一致なのか? 童謡のような、ホラーのような、歪んだ愛の物語… コアなファンはいるのかもしれない。読後も独特ななんとも形容し難い気持ちが残る。 木になった亜沙 誰にも触れたものが食べてもらえず、輪廻で木になり、箸になり、使ってもらうが最後はモノになったみんなで火事をおこす… 的になった七未 投げられたものに絶対当たらない七未。当たって終わらせたい…それが死になって叶う ある夜の思い出 猫なのか、人なのか…這って歩き、出会って恋に落ちて…でも轢かれて怪我して…結婚して落ち着いた生活… うーん、全てだからなんだ⁈
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読み終わった直後☆3にしたのですが、朝起きたら☆4に鞍替えしました。 奇妙過ぎる話ですが、ボディーに残る強さがあると思います。 ①自分の手からは誰も食べ物を食べてくれず、生まれ変わったら木になって、木の実を生き物に与えることを望む亜沙 ②幼い頃から誰も自分に物を当てる事が出来...
読み終わった直後☆3にしたのですが、朝起きたら☆4に鞍替えしました。 奇妙過ぎる話ですが、ボディーに残る強さがあると思います。 ①自分の手からは誰も食べ物を食べてくれず、生まれ変わったら木になって、木の実を生き物に与えることを望む亜沙 ②幼い頃から誰も自分に物を当てる事が出来ないと気付き、いつか自分にも何かが当たる事を願って奇矯な行動をとり続ける七未 ③15年間のニート生活で這いずりながら生きる女性が、街で這いずる男性と出会い突然の結婚話。 あらすじを書いてもさっぱり意味が分からないですが、読んでも全部が分かるわけではないです。時空が歪んでくる感覚が有りますが、妙に可愛らしく切ない感じもします。 万人にお勧めしませんが、シュールな話が好きであれば受け入れられると思います。
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哀しくて優しい。優しくて哀しい3作。 コロコロと転がるように運命に導かれ、迷い込んでいく主人公達。そのいびつな世界を読み手はスピーディーに駆け抜けることになる。
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