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みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 の商品レビュー

3.5

146件のお客様レビュー

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2021/07/23

IT関係者として読ませていただきました。友人を自殺で、あるプロジェクトで失いました。みずほには、現場任せという表現がありましたが、要は、業務要件をドキュメント化して、可視化する能力が不足していたとの認識です。人の継承もなく、更新が途絶えたシステムについて、仕様、ドキュメントの振り...

IT関係者として読ませていただきました。友人を自殺で、あるプロジェクトで失いました。みずほには、現場任せという表現がありましたが、要は、業務要件をドキュメント化して、可視化する能力が不足していたとの認識です。人の継承もなく、更新が途絶えたシステムについて、仕様、ドキュメントの振り返りなしに統合すれば失敗するにきまっている。その原因は要件定義ができる行員がいない。が結論かとおもいます。

Posted byブクログ

2021/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・まず本書は、2002年、2011年の大規模システム障害後を経て、新たなシステム開発が完了した2019年に発刊されている ・新たなシステム「MINORI」は、開発年数約8年、開発費4500億、開発規模35万人月、参加ベンダー1000社というケタ違いの規模で行われた ・旧来のバッチ処理、密結合のサービスを排し、極力オンライン処理、マイクロサービスの仕様にした ・その後、2021年に発生したシステム障害は、本書の発刊時点では起こっていない。そのため、二度と障害を起こさないという決意で取り組んだプロジェクトが少なくとも一部は失敗したことは、本書の発刊後の話である。それ故に、本書で書かれた数々の対策が空虚なものに見えてしまう。 きっかけ:今年のみずほ銀行システム障害をみて、何度もシステム障害が起きてしまう要因は何か知りたかったため 読了日:2021/06/30

Posted byブクログ

2021/05/26

初めに、何らかシステム開発に関わった方でないと本書の内容はチンプンカンプンだと思います。ただ、よくここまで取材したなというくらい、みずほ銀行側からすれば赤裸々な内容になっています。 システム開発における組織体制の重要さがわかります。ITのことはどうも…という経営層にこそオススメし...

初めに、何らかシステム開発に関わった方でないと本書の内容はチンプンカンプンだと思います。ただ、よくここまで取材したなというくらい、みずほ銀行側からすれば赤裸々な内容になっています。 システム開発における組織体制の重要さがわかります。ITのことはどうも…という経営層にこそオススメします。

Posted byブクログ

2021/05/26

有名なみずほシステムに関して、大規模障害発生時に何が起き、何が問題で、新システムはどう違うのか非常にわかりやすい本。 障害対応に当たった現場の人々の思いを想像すると震えた。 本書では新システムはかなり称賛していたように感じたが、先日もまた障害が発生していた。 新システムにも問題点...

有名なみずほシステムに関して、大規模障害発生時に何が起き、何が問題で、新システムはどう違うのか非常にわかりやすい本。 障害対応に当たった現場の人々の思いを想像すると震えた。 本書では新システムはかなり称賛していたように感じたが、先日もまた障害が発生していた。 新システムにも問題点があるはずなのでそれについても知りたいと思った

Posted byブクログ

2021/05/25

難しい話題。 銀行のシステムについて詳しく書かれていて興味深い それと同時にシステム障害の仔細がよくわかる

Posted byブクログ

2021/05/16

システム開発は、依頼者とベンダーが異なる組織にいるため、非常に難しいプロジェクトだと思います。みずほはこの大失敗を通して、ベンダーを管理する強い体制を組んだことが印象的です。

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2021/05/16

詳細な19年の振り返りがされているが、どうしても2021年に起きたシステム事案のせいで再発防止策が霞んでしまう。「人が育った」というのを読むとどうしても笑ってしまう。 という冗談はさておき、全く他人事では無いので読んでいて苦しかった。一番はリスク管理として全体像の把握と迅速な対応...

詳細な19年の振り返りがされているが、どうしても2021年に起きたシステム事案のせいで再発防止策が霞んでしまう。「人が育った」というのを読むとどうしても笑ってしまう。 という冗談はさておき、全く他人事では無いので読んでいて苦しかった。一番はリスク管理として全体像の把握と迅速な対応ができなかったところにあると思うが、BCPが細部まで整理できていないことはあるし、システムが大きくなりすぎると全体の把握は難しい。E2Eのフロー図を作成したとのことだが、それ自体が膨大になって結局調査に使えないとかアップデートは大変難しいという問題から逃れられない。調査対象がどうしても全量になってしまうので、それはスタートラインで、その後のユーザビリティの改善が再発防止には必須なのだと思う。 キャパシティテストがされていなかったことは結果論で見るとお話にならないように見えるが、コスト削減でテストを省力化していることはあるし、過去のテストの蓄積を確認する余裕もないのが実態なので、こうしたまさかのテスト漏れはいつ起きてもおかしく無いと思う。 話は逸れるが、遠因は邦銀(というか日系企業)の行き過ぎた顧客志向もあると思う。声の強い顧客の声に応えようとするあまりシステム設計が複雑になり管理しきれなくなることが、積もり積もってこうした障害の原因になっていると思う。業務をシステムに合わせる発想を持つべきというが、どれだけ顧客の要望に応えるかはもう少し見直されて然るべき。営業店もそうした観点で自行のシステム開発と運用に理解を深めるべきだろう。 きっと2021年の障害もまとめられるので、是非読みたい。

Posted byブクログ

2021/05/03

19年に渡るみずほ銀行のシステム統合の歴史書。MINORIは上澄みの成功譚が描かれているが、末端の現場の苦労は相当なものだったと推し測られる。

Posted byブクログ

2021/04/16

他人事ではない職のため、教訓として読んだ。 同時に良い事例でもあるので、各会社、業界で様々話し合う場が持たれると……良いなと……思った。話し合う場など今の日本社会にはないかもしれないが……。

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2021/04/14

2021/4/15読了。  第一部:IT業界のサグラダファミリア、ついに完成す 第二部:震災直後、「またか」の大規模障害 第三部:合併直後、「まさか」の大規模障害 歴史的に振り返ると、1990年後半から2000年初頭にかけての日本経済は厳しい低迷期間が続き失われた10年とも揶揄...

2021/4/15読了。  第一部:IT業界のサグラダファミリア、ついに完成す 第二部:震災直後、「またか」の大規模障害 第三部:合併直後、「まさか」の大規模障害 歴史的に振り返ると、1990年後半から2000年初頭にかけての日本経済は厳しい低迷期間が続き失われた10年とも揶揄された。その象徴として… ・記録的な低金利政策とデフレ ・不良債権の先送り ・企業投資の歴史的停滞  そんな時代を背景に、巨大メガバンクの統合が実現して行くのだが、本書を読んでいくと苦闘の末に史上最大のITプロジェクトが大きな障害を乗り越えて 優れたリーダーの下組織が一つになり所期の目的が達成されたと思ったが、反対に日本的風土の弱点や 今日的に抱える日本的な組織の根本の弱点がわかって来た。このコロナ禍で優秀であるべき政治や官僚組織の共通項が反対に想像出来た。今後のグローバル世界に果たして日本が生き残れるか不安になって来た。せいぜい統合は早く、安く、確実にやればそれでよい!日本型経営者の質は、せいぜいその程度か。

Posted byブクログ