丸の内魔法少女ミラクリーナ の商品レビュー

村田沙耶香(著者)

2021/07/08

村田作品を初めて読んだけど、なるほどクレイジー沙耶香だった。大人になっても魔法少女してるOLなんて、そんなの序の口だった。同級生の少年を監禁する女子大生、性別の無くなった世界、まみまぬんでら。クレイジー！

2021/07/03

「地球星人」があまりにもトラウマ作品だったので、村田沙耶香という文字を見るだけでも心の中がざわつくのに、やっぱり手を出してしまう村田沙耶香、、、、。そして読むと、先の読めない展開でやっぱりページが止まらない。おもしろい！悔しい！

2021/06/16

終始展開が予想できずにドキドキしながら読むことができた。
どの話も面白いが、個人的には「無性教室」が一番好き。
世にも奇妙な物語っぽいなあという印象。

2021/06/13

村田沙耶香さんの短編集では今のところ一番好きです。どの作品も違った衝撃をもたらしてくれます。
変容の、笑えるけれど不気味で狂った世界観が好きです。著者の次回作が楽しみです。

2022/07/06

短編集。

表題作は正義感の暴走を描いている点に今を感じた。SNS上の正義の暴走を連想する。魔法少女ごっこというファンタジーを題材にしているが、小学校時代から三十代半ばまで親友でい続けることこそ、本当のファンタジーではないか。重い現実はありつつも、題材が題材だけに軽やかな文体で、著者も楽しんで書いてそうだ。

「変容」は世代間の意識の違いと、その伝播、変容を題材にした小説。主人公が遂に「なもんだ」末に「まみまぬんでら」が出たところで笑ってしまった。パブリック・ネクスト・スピリット・プライオリティ・ホームパーティも「何言ってんだ？」感があって良かったし、パブスピホムパって略されてたのも良かった。社会的な意味での人間を人間たらしめているのは何か？を描いている点が「コンビニ人間」と似ていると感じた。

「秘密の花園」は小学校の頃から好きだった男性を大学生になってから監禁する話。終盤に一転して呪縛と幻想から解き放たれる。男性を監禁するっていうモチーフも「コンビニ人間」と似ている。

「無性教室」は性がなくなって皆平等になるという、ジェンダー平等の行く末を想像させる小説。著者の性への疑いみたいなものが垣間見える。

好きなのは表題作と「変容」かな。

2021/05/04

コンビニ人間が好きで、この作品も読むことに。
短編集。「変容」がとにかくすき。絶妙に狂ってて良い。
他の作品も読む。

2021/05/06

　村田紗耶香さんの本6作目読了。「コンビニ人間」の次に読みやすく感じた。4編の短編からなる。題名の「丸の内」と「魔法少女ミラクリーナ」という組み合わせさすがとしか言えないです。社会人になっても魔法少女ごっこを続けるリナをはじめ、各作品の主人公は作中の出来事をきっかけに幻想を打ち破り1段階大人になった、レベルが上がった。この本のテーマは全体を通して「幻想からの脱却」。
　主人公たちを変えさせた人間のうち「魔法少女」のモラハラ男と「秘密の花園」の早川くんの言動が知り合いにそっくりで気持ち悪くなった。いずれもラストで酷い扱いをされていたのでスカッともした。清々しくて前向きなラストに感じた。
「変容」を読んで、私自身も流行に飛びついて感情を捨てている気がした。会社の上司は毎日のように「昔はもっと〜だった。変わってしまった。」と語っている。私にとって上司はエクスタシーゾンビだ。ゾンビにしてみれば、私はパブスピの参加者のようにカルトチックに見えているのだろうか。エクスタシーゾンビである上司を排斥する気も許容する気もないが、少なくとも自分は年をとってから部下や子供にエクスタシーゾンビとは言われたくない。流行に飛びついたり、しがみついて感情を捨てたり拾ったりする生き方をしないように気を張りながら老化していきたい。

2021/04/20

無性教室と変容がすき。近未来的な話。ありえなくはない、どこかのパラレルワールドでそんな現実になっていそう。

2021/04/13

著書はコンビニ人間しか読んでなかったけど、村田沙耶香さんだな〜って思った。

うまく言い表せない人間の気持ち悪い感情が短編で剥き出しに描かれている。

どんな風に生きて感じたら、こんな文章が書けるんだよ‥。

2021/04/11

短編が4つあるがどれもとても濃くて独特であっという間に読めました。どんどん物語に狂気が増していくような感じがしました。面白かったです