占 の商品レビュー
短編集。舞台は大正。木内昇さんって、単純にお名前の印象からかもしれないが、女性作家っぽくないところが好きだなと思っている。今作は、占い的なものに翻弄される女たちの短編集で、わりと女オンナしている(世の女性の共感を呼ぶ系のやつ書きましょうとか言われたのかな…と適当な勘繰り)。 ...
短編集。舞台は大正。木内昇さんって、単純にお名前の印象からかもしれないが、女性作家っぽくないところが好きだなと思っている。今作は、占い的なものに翻弄される女たちの短編集で、わりと女オンナしている(世の女性の共感を呼ぶ系のやつ書きましょうとか言われたのかな…と適当な勘繰り)。 同じ短編集なら『茗荷谷の猫』の方が好きではあるが、地味でも凛としたかっこよさのある女性たちも出てきて、背筋が伸びる。また、章題の字数が全て統一されていて目次が美しい。 ■時追町の卜い家 ひどい男、自分に戻って良かった ■山伏村の千里眼 瀬尾まいこ思い出す ■頓田町の聞奇館 いろんな夫婦の形、幸せの形、依存したくない ■深山町の双六堂 良くない逆転 ■宵待祠の喰い師 喰い師は謎だが、無駄に悩まず、自分の心のままに? ■鷺行町の朝生屋 子どもに縁がない大人がふと幼子を抱くとき ■北聖町の読心術 疑心暗鬼
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占いに走ってしまう女性たち。 時代は今より少し前、大正あたり。 恋愛や家族のこと近所関係のこと、仕事のこと。。悩みに悩んで皆んな占いに駆け込む。 占い師の目線から、もしくは占いに行かずにはいられない人の目線から、描かれた7つの話。 この本には、未来が見えるわけでもないのに、なん...
占いに走ってしまう女性たち。 時代は今より少し前、大正あたり。 恋愛や家族のこと近所関係のこと、仕事のこと。。悩みに悩んで皆んな占いに駆け込む。 占い師の目線から、もしくは占いに行かずにはいられない人の目線から、描かれた7つの話。 この本には、未来が見えるわけでもないのに、なんとなく相談に乗ってたら占い師みたいな事になってた人から、恋人の本心が知りたくて自分が納得する答えを出してくれる占い師が見つかるまで彷徨う人まで、色々な視点からの占いが書かれている。 占いに見てもらおうかなって思う時、大抵は迷いがある時で、その中で何か自分の意見に背中を押してもらいたい時なのだと思うけど、ハマりすぎると怖いというのが、占いに対する私の印象。 それはこの本を読んでも変わりはなく、でも、占いに惹かれてしまう人の心情、迷いに迷ってる人の心情が手に取るように分かって、思わず「うんうん、気持ち分かるよ」と思ってしまう。 対して、占い師というか愚痴聞き師みたいな人は、人の心を穏やかにする話術に長けているのだろうと、それはそれで感心する。すごいなぁと。 占い師になりたくはないけど、友達や家族の話を聞いて、話した相手が気持ち良くなってくれるような聞き役が時に出来たら良いなと思った。
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恋も仕事も占いで楽になる そう思っていたのに… 女たちの迷いと希望を鮮やかに描く七つの短編 すべてが占いの話ではなかったけど なかなか面白かったです♪ 最初はちょっとした気持ちから占ってもらおうか… 思いどうりに行かないからもう一度… なんかこの占い師は信用できない… 別の...
恋も仕事も占いで楽になる そう思っていたのに… 女たちの迷いと希望を鮮やかに描く七つの短編 すべてが占いの話ではなかったけど なかなか面白かったです♪ 最初はちょっとした気持ちから占ってもらおうか… 思いどうりに行かないからもう一度… なんかこの占い師は信用できない… 別の占い師ならどうだろう… 「占いジプシー」なんて言葉があるんだ笑 自分に自信がない、自分を誰も認めてくれない、人が幸せに見える、人の言葉が信じられない… 女心がわかってる一冊ですね笑 確かに占ってもらうのは楽しい わたしも最近タロット占いしてきました。 悩みがちなあなた… 振り回されないようにね!
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葛藤 こうあって欲しい、こうはなりたくない こんな占いに頼っても、でも頼らずにいられない 揺れる思い、抑えきれない思い 感情がリアルに伝わってくるようです
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占いに関連した短編集。大正時代の話だけど人の悩みは時代に関係ないですね。どの話もとても良かったけど「頓田町の聞奇館」が1番好きだった。
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占い、気持ち次第だなあ。やっぱり悪い方へ考えるのは良くない。あと隣の芝生はいつも青い。千里眼の子が流されないでいいわ。ゆうた、今度は幸せになれるかな?
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「時追町の卜い家」「山伏村の千里眼」「頓田町の聞奇館」「深山町の双六堂」 「宵待祠の喰い師」「鷺行町の朝生屋」「北聖町の読心術」 『占い』に纏わる7話収録の短編集。 時代物に苦手意識があって避けていたが最近読んだ短編集の中では断トツに面白かった。 好きな人の気持ちを知りたい...
「時追町の卜い家」「山伏村の千里眼」「頓田町の聞奇館」「深山町の双六堂」 「宵待祠の喰い師」「鷺行町の朝生屋」「北聖町の読心術」 『占い』に纏わる7話収録の短編集。 時代物に苦手意識があって避けていたが最近読んだ短編集の中では断トツに面白かった。 好きな人の気持ちを知りたい一心で納得のいく答えを求め占い師を訪ね歩く女、その行き着く先までの心理描写が秀逸。 余所の家庭をランク付けし双六に見立てていた女の皮肉とも言える結末。 恋愛や仕事・家庭の事で悩み誰かに救いを求める様は、いつの時代も同じ。 女性心理を緻密に描いた秀作。
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誰に認められなくても、あなたはあなた。 自分は人に愛されるような人じゃないと思ってしまうのは、母との関係か。 若い頃に読みたかった本のような気がする。
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占いや読心術等の不思議な能力を持つ人と普通の悩みを抱える人たちの不思議なお話。悩みを作り出してるのは自分自身の疑心暗鬼とか、一つ一つのお話がすっと腑に落ちる。
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恋しい人の気持ちが知りたい人 人と比べて自分の幸せ度を測る人 自分に自信をもてない人 自分の中にある不安や認めたくない現実から目をそらしたく、納得できる答えを求めて連日占いに通う女性たち。 幸せとはなんだろく、人と比べたり、人の評価を気にする愚かさを思う一方、そうせざるをえない彼...
恋しい人の気持ちが知りたい人 人と比べて自分の幸せ度を測る人 自分に自信をもてない人 自分の中にある不安や認めたくない現実から目をそらしたく、納得できる答えを求めて連日占いに通う女性たち。 幸せとはなんだろく、人と比べたり、人の評価を気にする愚かさを思う一方、そうせざるをえない彼女たちの不安は人間らしく共感できる
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