わたしの美しい庭 の商品レビュー

凪良ゆう(著者)

2023/04/30

凪良ゆうさんの描く人々の関係性はとてもお洒落。登場人物は皆あまり良い境遇でない人ばかりな一方、彼らの間柄はなんだか羨ましいなと思う。家族でも友人でも恋人でもないけど、多分それ以上の不思議な関係。自分も居心地がよく、いつまでも物語の中に留まっていたくなります。

2023/04/26

凪良作品を初めて読んだ
人物関係、名前と関係がよくわからず最初は戸惑ってしまった
関係図でもあればもっと早く馴染めたかも
登場人物の今後が知りたいと思ったのは私だけだろうか

2023/04/16

凪良ゆうさん初読み。屋上に小さな神社と庭があるマンションを舞台に、世間一般が期待する幸せや普通から少し外れた人たちを描いている。メインの登場人物がみんな魅力的で好感がもてる。切ないのだけど同時に暖かくて、クスッと笑ってしまうような会話もあったりして、とても良かった。他の作品も読みたくなった。

2023/04/16

凪良ゆうの作品はいつもそう。読んでる間は心がチクチクと痛む。

みんないろんな形の生きづらさを抱えていて、この作品の登場人物もそれぞれに生きづらさを抱えている。
登場人物のそれに共感できる人も多いと思う。共感できるからこそ読んでる間、切なくて悲しくて、「自分はこのままでいいのかなぁ」とぼんやり考えてしまう。

心がチクチク痛むだけだと読後感も悪いし、落ち込むだけだから極力読むのは避けようと思ってしまうのだが、読んだ後は「私は私らしく生きてもいいんだ」という気持ちになって、心が少し暖かくなる。まるでお薬みたいな小説を書く人だなと思う。

血の繋がりなんて関係ない。ジェンダーも、社会的地位も関係ない。
周りにどう思われても良い。それはその人たちの「解釈」であって、自分が、当事者たちが幸せなのであれば他人が口出しする権利なんてない。これはどんなことにも通ずる話だと思うし、誰もがそういうふうに思って生きることができたら、自分自身や他人のことを必要以上に傷つけずに済むのに。

正解なんてないのだから好きに生きて良いんだよ、と示してくれる。人生に迷いがあった時や自信がなくなった時に読み返したい作品。

2023/04/06

両親を亡くした小学５年生の女の子、百音。百音を育てる百音の母の元夫であり縁切り神社の宮司、統理。統理の友人でゲイの路有。高校の時に恋人を亡くした桃子。桃子の恋人の弟で現在うつ病で治療中の、基。
お涙頂戴なストーリーではなく、登場人物の心の中の熱さを感じながらも全体的には穏やかに進んでいきます。

心に残るセリフがたくさんあります。どのセリフが心に残るかは、読む人によって異なると思いますが、なぜか私は基の恋人のセリフがとても心に刺さりました。

登場人物たちが心の底の悲しみを優しく昇華して「縁切り」していく。読んでいてとても心地が良くなる一冊でした。

2023/04/05

読んでみたかった作家さん。

それぞれの傷を抱えて「縁切りマンション」で過ごす人たち。最初は、凝った名前が3人も登場したので、えー苦手かもなんて思ったのだけど、とんでもない。どんどん引き込まれて、出てくる人みんな好きになった。
桃子さんと路有くんの話がよかったな。いや基くんのもだし、うーんどの章も好きだなぁ。素敵な人たちに出会えて、幸せなひとときだった。

他の作品も読むのが楽しみ。

2023/04/02

凪良ゆうさんの作品にはグレーを肯定してくれるような登場人物が多いように感じる。桃子さんの話では涙が止まらなかった。人に優しくなりたいと思える作品。

2023/03/24

自分でも自分のこと解ってない人多いよな。それなのに自分の先のことが分かるはずない。でも自分を愛し愛されてる人を愛していこうと思わされた。凪良ゆうさん大好き

2023/03/22

すべて生きづらい登場人物たちがつながりながら懸命に生きていく物語。とはいえ、じめじめしてなく、カラッとした文章で軽快に読めます。百音ちゃんがおもろカワイ過ぎる。

2023/03/19

マンションの屋上にある美しい庭園と縁切り神社。そこに関わる人々。いろんな過去を持ちつつひたむきに生きる。その姿に心を動かされた。
自分ももしそのような場所が実在するなら、訪れてみたいと思った。