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わたしの美しい庭 の商品レビュー

4.3

473件のお客様レビュー

  1. 5つ

    211

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2020/07/31

今はまだ暗いところにいたとしてもすこしずつすこしずつ、みな明るいほうへ進んでゆくような短篇集。また読み返したい。

Posted byブクログ

2020/07/28

可哀想な人に優しくしましょう。 そんな言葉がまったく生まれない世界よりはいいのかもしれないけど、もうそろそろ違う角度で世界をみてみたっていいはず。 可哀想って誰が決めるの? そう気づかせてくれる本です。 イギリスにいたころ、小学校でおそわることのひとつに誰を好きになってもいい...

可哀想な人に優しくしましょう。 そんな言葉がまったく生まれない世界よりはいいのかもしれないけど、もうそろそろ違う角度で世界をみてみたっていいはず。 可哀想って誰が決めるの? そう気づかせてくれる本です。 イギリスにいたころ、小学校でおそわることのひとつに誰を好きになってもいいんだよっていうのがありました。 男の子が男の子を、女の子が女の子を好きになるのは当たり前で普通のことだよって。 はっきり言葉にされるまでそんなことがあるのかもよくわかっていなかったけれど、それでも十分に広い世界がみえてなんだかホッとしました。 その頃を思い出す世界との広い広いつながりかたの物語。

Posted byブクログ

2020/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

百音と統理と路有の、3人の関係性が、羨ましいぐらい楽しそうな暮らしが魅力的に思うお話でした。そして、屋上にある"縁切り神社"。今まで縁切りとは縁を切りたい人を想像していたけれど、縁を切りたいものは人だけじゃなく、悪い癖や自分にとって辛い事など、基本的な事を考えるようになりました。私も何か辛い事があってたまらなくなったら、自分を苦しめているものは何なのか?を冷静になって考え、縁切り神社にお参りしよう!と、この作品を読んで思いました。3人と同じマンションに住む桃子さんが、『世間体』と型代に書いて神社に参り、高校時代に亡くなった恋人を今でも好きである事を認めて、これからも生きていく決心をしたのが、内容は違えど習う事があるなと共感し、凄くわたしの心に残りました。 ほのぼのとしているようで、現実と向き合うことの大切さをおしえてくれるように思った作品でした。

Posted byブクログ

2020/07/21

ニーチェを良く知らないけど、「事実は存在しない、存在するのは解釈だけ」という言葉は、ラストですっーと入ってきた。

Posted byブクログ

2021/05/25

人から自分はどんな風に見られているのか、正直、すごく怖いし、不安になる。そんな時に、自分だけは自分の事を認めてあげることができるのか? たとえ、それが自分と周りの解釈が合わない状況だとしても。そこには、世間一般の常識めいたものも見え隠れしており、そんなものは、本来、無いはずなの...

人から自分はどんな風に見られているのか、正直、すごく怖いし、不安になる。そんな時に、自分だけは自分の事を認めてあげることができるのか? たとえ、それが自分と周りの解釈が合わない状況だとしても。そこには、世間一般の常識めいたものも見え隠れしており、そんなものは、本来、無いはずなのに、それに苦しまされる。 まあ、他人が何と言おうが、私は私だから関係ありませんと自信を持って思える方なら、この作品は読まなくても、いいかもしれない。しかし、ちょっとでも上記の事に興味を持たれたら、一読をおすすめしたい。 私の感想は、それぞれ、問題を抱えてる大人たちの仲良い雰囲気が、重苦しくなりそうなテーマをやわらかくしているのが、読んでて心地好く、そこに、5歳の時に両親を事故で亡くした、小学生の「百音」の存在が、大人たちの良い橋がかりとなっており、爽やかな感動を起こさせる。また、百音は百音で、自身の難しい問題を抱えており、それにしっかりと向き合っている姿には、私自身、励まされた。舞台のマンションの屋上にある、庭園神社も物語の良いアクセントになっていて、印象に残る。 あと、個人的には、言いたいことをおもいっきり言うのもありなのではと思えた。ぶっちゃけていいんだよ、みたいなね。特に、桃子さんのエピソードには、すごくグッとくるものがあった。 いずれにしても、久々に、後日談というか、続編をすごく読みたいと思えた連作集でした。

Posted byブクログ

2022/11/18

『きれいな話 ほっとしたい方におすすめ』 流浪の月がきっかけで著者のことを知り、こちらもレビューが良いので読んでみました。 流浪の月から引き続き、 「誰でもなにかしらある」 「自分の幸せは自分にしかわからない」 というのが感じられる話でした。 縁切り神社で一区切りつける...

『きれいな話 ほっとしたい方におすすめ』 流浪の月がきっかけで著者のことを知り、こちらもレビューが良いので読んでみました。 流浪の月から引き続き、 「誰でもなにかしらある」 「自分の幸せは自分にしかわからない」 というのが感じられる話でした。 縁切り神社で一区切りつけることが 新しい一歩を踏み出すおまじないになる そんなみんなのよりどころの美しい庭が 私もどこかで出会えるといいなぁと 思わされた作品でした。

Posted byブクログ

2020/07/16

元カレからの連絡で心乱される路有くんの話が好き。失恋して傷心で寝込む路有くんの様子を百音ちゃんが数時間おきに様子を見に行って、あまつさえおやつを半分こにして分け合ったという件で涙した。誰かのために食べ物を分け合うって齢6歳の子どもがする美しい行為だなぁ。 意識すると、しないとにか...

元カレからの連絡で心乱される路有くんの話が好き。失恋して傷心で寝込む路有くんの様子を百音ちゃんが数時間おきに様子を見に行って、あまつさえおやつを半分こにして分け合ったという件で涙した。誰かのために食べ物を分け合うって齢6歳の子どもがする美しい行為だなぁ。 意識すると、しないとにかかわらず、人は誰かに救われて、誰かを助け、その繰り返しなのだということと、情けは人のためならずというストーリーの中で出てくる言葉がとてもうまくマッチしたロンダリングというタイトルも秀逸。 茄子素麺を食べてよみがえる過去の記憶が日本版プルースト効果という感じでとてもうまい。 新作が楽しみな作家さんがまた一人増えた。

Posted byブクログ

2020/07/11

「ロンダリング」で中学時代の統理が同級生に言った「良心の呵責はおまえらの荷物だよ。人を傷つけるなら、それくらいは自分で持て」が自分には刺さった。中学生でこんなセリフが出てくるなんて、統理も相当生きづらい思いをしたんだろうなと思いきや彼の昔話は出てこない。登場人物にとっても読者にと...

「ロンダリング」で中学時代の統理が同級生に言った「良心の呵責はおまえらの荷物だよ。人を傷つけるなら、それくらいは自分で持て」が自分には刺さった。中学生でこんなセリフが出てくるなんて、統理も相当生きづらい思いをしたんだろうなと思いきや彼の昔話は出てこない。登場人物にとっても読者にとっても常に安心できる場所が統理なのだ。 そんな距離感がいいと思ったが、次巻があるなら統理の話も読んでみたいな。 書店応援ペーパーの番外編「ぼくの美しい庭」は、そんな統理の微笑ましい一面が見られて嬉しかった。 ちなみにタイトル字は金色バージョンを購入しました。こういう試みが好きです。

Posted byブクログ

2020/07/10

かわいそう、という言葉が私は大っ嫌いです。 小学校の道徳の授業なんかほんとに嫌いでした。 でもじゃあ何が正しいのか、倫理とはなにか、思いやりとはなにか、私が間違っているのか。 そういう疑問に寄り添ってくれるお話でした。 きっとこれから世間に疼くモヤモヤに出会う度、この本を開いてし...

かわいそう、という言葉が私は大っ嫌いです。 小学校の道徳の授業なんかほんとに嫌いでした。 でもじゃあ何が正しいのか、倫理とはなにか、思いやりとはなにか、私が間違っているのか。 そういう疑問に寄り添ってくれるお話でした。 きっとこれから世間に疼くモヤモヤに出会う度、この本を開いてしまうんだろうなぁと思います。

Posted byブクログ

2020/07/09

主要の登場人物(特に桃子さん)に感情移入してしまった。みんな応援したくなる。 随所で縁切り神社がいいアクセントになっている。失うことや持ってないことで得られるものもある、いいね、こういうこと言える人間になりたいけど実際の私は他人と比べて落ち込んだり焦ったりしているな。 違うけど認...

主要の登場人物(特に桃子さん)に感情移入してしまった。みんな応援したくなる。 随所で縁切り神社がいいアクセントになっている。失うことや持ってないことで得られるものもある、いいね、こういうこと言える人間になりたいけど実際の私は他人と比べて落ち込んだり焦ったりしているな。 違うけど認め合える人たちの中で生きている百音、素敵な女性に成長しそう。

Posted byブクログ