ミ・ト・ン の商品レビュー
「ツバキ文具店の鎌倉案内」が欲しくって行きつけの本屋さんに行ったのですが在庫がなくって別の小川糸さんの作品があり手に取ったのがこの本でした。中世風の挿絵が随所にあり童話を読んでるような心地で始まったのですが、読み終えてみると放心状態に、この気持ちをなんて表現したらいいのか見当たら...
「ツバキ文具店の鎌倉案内」が欲しくって行きつけの本屋さんに行ったのですが在庫がなくって別の小川糸さんの作品があり手に取ったのがこの本でした。中世風の挿絵が随所にあり童話を読んでるような心地で始まったのですが、読み終えてみると放心状態に、この気持ちをなんて表現したらいいのか見当たらなくって、しばらく考え込んでいました。夜行列車に揺られ吐く息で窓ガラスが白く曇り景色が見えなくなっていくようなそんな気分でした。 ルップマイゼ共和国の建国と同時期に生まれたマリカの生涯は、この国の歩みとリンクしてるから22才で併合され70才で再び独立を勝ち取るまでの48年間、抑圧された環境の中で暮らしていたんだけど、まわりの愛に支えられながら華やかで希望に満ちて結婚するまでの17年、夫と支えあいながら子供には恵まれなかったけど歩んだ13年その後先細る独居人生が47年続くとか辛すぎる。その間多くの人と死別していったわけだし・・・ 1人でも楽しく生きていける術を見つけなきゃって思いました。 負の感情も喜びに変えてやり過ごすなんて、作り笑いも1万回もすれば心からの笑顔に変わるものなのだろうか? うーん、今の私には理解できそうにないので昇華できないなぁ。 きっと、まっさらな心でむきあわないとミツバチの声とか聴こえてこないんだろうな。 どんぐりコーヒーとか白樺ジュースってどんな味だろうか想像してみたけど大柄で素朴な味だったのかな。 クルミをどうやって分けたらいいかの問答はクリスマス時恒例の問答のようだけど、どれが正解とかゆうものでもなさそうなので、どれも正解なんだ。そもそも、クルミが一つしかないから問題なわけで私なら、リスにあげちゃうかなww あり余るほどあればいいのにねww 子供の頃不得意だったミトン作りも経験を重ね、はじめて自分のために作った最高の出来のミトンで自信を得たようでその後の人生多くの人から慕われて見送られながらマリカは旅立ていったのだからいい人生だったんじゃないかな。 ジンジャーミルクティー作りながら今日はハチミツ多めに入れてみようと思いました。 ※池上彰さんのバルト三国の解説聴いてから読めばよかったかなww
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2023/01/22 読了 小川糸さんの作品は書店でも良くみていて、第一印象はほっこり温かみのある本の表紙の雰囲気と 裏表紙のあらすじを読んで、読もうと思ったのが この1冊目との出会いでした。 ラドビアがモデルの物語。 絵本の様な読み心地で前半は読んでいましたが後半に差し掛かり、...
2023/01/22 読了 小川糸さんの作品は書店でも良くみていて、第一印象はほっこり温かみのある本の表紙の雰囲気と 裏表紙のあらすじを読んで、読もうと思ったのが この1冊目との出会いでした。 ラドビアがモデルの物語。 絵本の様な読み心地で前半は読んでいましたが後半に差し掛かり、人生に悲しさや苦しさを味わう中にも、細やかな事に喜びや希望を見つけ楽しみに思うことを教わる本でした。 それも好きな事にじっくり時間をかけだからこそ、その時にしかできない生活の営みを大事にできる。そんな一期一会を大切にしたいと感じました。 自分も楽しみながら周りにも幸せにする方法。大切に心を通わせて、周りの植物や動物や物に感謝や同等の接し方、読んでいてはっと気がつく時間になりました。 ・つらいときこそ、思いきって笑う…なかなかできることではないですが、笑っているからこそ勇気づけたり、いろんな事が生まれるんだと感じました。 神様が存在するルップマイゼ共和国は素敵なしきたりが素敵に思います。 ラストエッセイでは、写真と挿絵と共に書かれていて。ちょっとラドビアに訪れた気になり読んでいて楽しかった。 小川糸さんの言葉の綴りがとても綺麗な作品でした。 他にも小川糸さんの作品を読んで、その世界観に浸りたいと思います。
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悲しいお話しだけれど、まるで絵本のように優しくてあたたかい作品でした。 子どもができなくても、最愛の夫が戦争に招集されても、戦争へ向かう夫に贈ったミトンが片方だけ返ってきても、思いっきり笑って生きるマリカが強くて眩しいと思った。 泣いていても何も生まれない。けれど笑っていれば自分よりもっとつらい思いをした人たちを勇気づけることができる。悲しんでいたって何もいいことはない。 そんな風に生きるルップマイゼ共和国の人たちのように生きていたい。 作品としては割と短いお話だけれど、小川糸さんの思いがぎゅっと詰まった作品でした。
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可愛らしい絵に可愛らしいお話の始まりかと思っていたら、今現実に世界で起きているのと同じ悲しい出来事のお話しだった。 主人公の明るさと真っ直ぐな性格が悲しいだけのお話にはしなかったけれども。 知らなかった歴史を知り、海外にあまり興味の無かった私が舞台となったその国へ行ってみたいと思...
可愛らしい絵に可愛らしいお話の始まりかと思っていたら、今現実に世界で起きているのと同じ悲しい出来事のお話しだった。 主人公の明るさと真っ直ぐな性格が悲しいだけのお話にはしなかったけれども。 知らなかった歴史を知り、海外にあまり興味の無かった私が舞台となったその国へ行ってみたいと思いました。 私たちが生きるのは、善悪や美醜のある二元の世界。でも主人公は嬉しさを見つけて生きていく。 悲しみを包んだ温かなお話しでした。
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コドモに読み聞かせ風を装って、なかなかにシビアのお話でした。 おそロシア、またしても・・・。 平和ってなんでそんなに難しいんだろう。
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ルップマイゼ共和国(今のバルト三国のラトビア)のお話。 この国で生まれたマリカという少女がヤーニスという少年と出会い結婚して亡くなるまでのお話。 この国は氷の帝国(ソ連)に占領され苦難の時代を過ごします。その時代をマリカは生きていくことになるのです。 北の小さな国ですが自然は満ち足り人々の心は温かくミトンという手袋のようなものを女性たちは編みそれを大事に使います。ミトンには様々な模様などがありルップマイゼ共和国では言葉であり儀式のシンボルでありこの国の人たちの魂でもあるものです。 自然の豊かさは貧しくとも沢山の恵みを分けてくれこの国の人たちはその自然を大切にし隣人を愛し家族を愛し生きていくのです。 マリカとヤーニスは幸せに暮らし子どもは出来なかったけど周りの人や子供たちそして自然が二人の大切な家族だと思い生きていきます。 ヤーニスは氷の帝国に召集され旅立ちます。その時マリカは大切にミトンを編んで送り出します。 数年たって泥だらけになった片方だけのミトンがマリカのところに見知らぬ帝国の人から届きます。 そこには・・・ 自然と人々のすばらしさ食べ物のすばらしさあらゆるこの国の貧しい中でも素晴らしい事がこの物語の中には詰め込まれています。そしてマリカとヤーニスの愛も。
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とても素敵な物語。 大好きな一冊です! 自然の恵みに感謝し、動物や虫たちと共に生き毎日を丁寧に暮らしている二人。 マリカとヤーニスのお互いを大切に想いあう姿が本当に素敵でした。 ルップマイゼ共和国におけるミトンの存在はとても大きく、ミトンに対する思いの深さが温かく伝わってきまし...
とても素敵な物語。 大好きな一冊です! 自然の恵みに感謝し、動物や虫たちと共に生き毎日を丁寧に暮らしている二人。 マリカとヤーニスのお互いを大切に想いあう姿が本当に素敵でした。 ルップマイゼ共和国におけるミトンの存在はとても大きく、ミトンに対する思いの深さが温かく伝わってきました。 巻末のラトビアの紹介も魅力的。 ミトンに編まれるラトビア神道の模様の意味など、ラトビアという国についてもっと知りたくなります。 『笑っていれば、自分よりもっとつらい思いをした人たちを、勇気づけることができます』
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生活の傍らにミトンを編んだり贈ったりする文化のある国に生まれた女の子の一生が、絵本のように語られていく1冊。 自然や周りの人達に感謝しながら丁寧に生きている生活がどこか北欧を思わせてほのぼのしたが、実際にラトビア共和国をモデルに書かれていた。氷の帝国はソ連っぽいなと思った。 ...
生活の傍らにミトンを編んだり贈ったりする文化のある国に生まれた女の子の一生が、絵本のように語られていく1冊。 自然や周りの人達に感謝しながら丁寧に生きている生活がどこか北欧を思わせてほのぼのしたが、実際にラトビア共和国をモデルに書かれていた。氷の帝国はソ連っぽいなと思った。 幸せな生活から、大切な旦那さんが徴兵された国からミトンが送られてきたところで泣いてしまった。 単行本の装丁やミトンが表紙の後にあったのが好きだった
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ハッピーエンドが好きな私は祈る様な気持ちで読んでいました。 小川糸さんらしい優しく温かい雰囲気が滲み出ている作品でした。 2人目出産時の入院中に読み切りました。
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小川糸さんの優しい文章と平澤まりこさんの挿絵が美しく心豊かになれる一冊。 編み物をして北欧の人達が長い冬を越える時期を過ごし、色々な伝統があると知って興味を持って手に取った。 しあわせの形は産まれた時代や国によっても違ってくるんだなぁ〜と思い、こういうしあわせも味わってみたいと...
小川糸さんの優しい文章と平澤まりこさんの挿絵が美しく心豊かになれる一冊。 編み物をして北欧の人達が長い冬を越える時期を過ごし、色々な伝統があると知って興味を持って手に取った。 しあわせの形は産まれた時代や国によっても違ってくるんだなぁ〜と思い、こういうしあわせも味わってみたいと思った。 小川糸さんの「卵を買いに」も読んでみたくなった。
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