人面瘡探偵 の商品レビュー
地方の資産家当主の死→遺産をめぐる骨肉の争い→次々と殺害される相続人という絵に書いたような横溝的展開。プラス田舎に残る旧時代的な風習。 あらすじだけ聞けば、まさに昭和の香り漂うミステリ。 それなのに、探偵役が主人公の肩についた人面瘡の“ジンさん”という突飛な設定! とにかくジン...
地方の資産家当主の死→遺産をめぐる骨肉の争い→次々と殺害される相続人という絵に書いたような横溝的展開。プラス田舎に残る旧時代的な風習。 あらすじだけ聞けば、まさに昭和の香り漂うミステリ。 それなのに、探偵役が主人公の肩についた人面瘡の“ジンさん”という突飛な設定! とにかくジンさんの毒舌が小気味いい。 本来三津木が見聞きした情報をすべて知識として蓄えているため、宿主以上の観察力、洞察力、推理力を発揮する。そして、気弱で優柔不断な三津木をヒョーロクと呼び、手足のように使う。ある意味、新しい形の安楽椅子探偵なのか。 中山さんにしては、ラストのひねりがあっさりしてる気もするけれど、限られた人数の中で事件が起きるので、それも仕方がないのかも知れない。 ラストがちょっとモヤモヤしたので、☆少なめで。
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中山七里の新作ということで期待したが、はっきり言ってガッカリ。まず主人公の三木津に魅力がない、このテーマの事件なら著者の他のスターたちを使っても良かったのではないか。事件自体もあまり面白いものではなかった、おまけに人面瘡かと思えばただの二重人格の危ないおっさんだったというオチはち...
中山七里の新作ということで期待したが、はっきり言ってガッカリ。まず主人公の三木津に魅力がない、このテーマの事件なら著者の他のスターたちを使っても良かったのではないか。事件自体もあまり面白いものではなかった、おまけに人面瘡かと思えばただの二重人格の危ないおっさんだったというオチはちょっと酷い。
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今回はあまりひねっていなかったので、犯人を当てることができませんでした。ただ、関連する人は当てることができました。次の作品に繋がる結末も散見されたことから、シリーズ化するのではとのきたいもあります。 題名・ストーリーも横溝作品を意識したものと思われ、今後は横溝作品を再読しようかと...
今回はあまりひねっていなかったので、犯人を当てることができませんでした。ただ、関連する人は当てることができました。次の作品に繋がる結末も散見されたことから、シリーズ化するのではとのきたいもあります。 題名・ストーリーも横溝作品を意識したものと思われ、今後は横溝作品を再読しようかとも思っています。
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気弱な相続鑑定人の肩に寄生する毒舌人面瘡が探偵してしまうミステリ。とまあこの設定だけでとても興味を惹かれたのですが。閉鎖的な田舎、遺産相続、いわくありげな一族、謎めいた殺人現場に見立て……人面瘡のジンさん同様、こういう横溝的な設定はそりゃもう大好物ですってば(笑)。 ただし、事件...
気弱な相続鑑定人の肩に寄生する毒舌人面瘡が探偵してしまうミステリ。とまあこの設定だけでとても興味を惹かれたのですが。閉鎖的な田舎、遺産相続、いわくありげな一族、謎めいた殺人現場に見立て……人面瘡のジンさん同様、こういう横溝的な設定はそりゃもう大好物ですってば(笑)。 ただし、事件関係者がそれほど多くないのに急ピッチでばたばた死んでいってしまうので。おのずと犯人の見当はつくかな。もちろん動機だのなんだのの問題もてんこ盛りなので、犯人「だけ」分かったところでたいしたことはないのですが。そしてまさかこの結末。うわー、これには愕然。 それにしても人面瘡ジンさんの毒舌がもう気持ちよくって仕方ありません。自分に向かって言われたらへこむと思いますが。読んでる分にはもう楽しくって。そして彼が選んだ事件の解決法……個人的にはこういうのもありだなあ、と思いました。
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相続鑑定士・三津木六兵。子供の頃に肩を負傷し、それより人面瘡が寄生、ジンさんと名付ける。ジンさんは頭脳明晰ならがも毒舌、三津木は彼にやり込められながらも仕事で訪れた先で起こった殺人事件を追う。 ジンさんと三津木とのやりとりが面白く、そして、どんな展開になるか楽しくて。社会派の内容...
相続鑑定士・三津木六兵。子供の頃に肩を負傷し、それより人面瘡が寄生、ジンさんと名付ける。ジンさんは頭脳明晰ならがも毒舌、三津木は彼にやり込められながらも仕事で訪れた先で起こった殺人事件を追う。 ジンさんと三津木とのやりとりが面白く、そして、どんな展開になるか楽しくて。社会派の内容を描くの中山先生、今回はそんなに色濃いものではないですが、家長制度や田舎の風習など描き、それが犯罪に絡み悲し内容でありました。大きな流れはないもの、十分楽しめました。ジンさんの賢さかなと私は思うのだけれど、終わりは人それぞれでお楽しみなのかな。シリーズ化もいいかもね、崇裕のその後も気になるし。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人面瘡を持った資産鑑定士の探偵小説 事件設定も横溝的な感じで、真相のどんでん返しも想定内という凡作だと思います。 新キャラの魅力もそんなに目新しいものでもなく、ちょっと残念な感じがしました。
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七里版「悪魔の手毬唄」。金田一耕助は相続鑑定士に寄生した人面瘡のジンさん。まあいつもながらの七里節を堪能。
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