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風神雷神 Juppiter,Aeolus(上) の商品レビュー

4.1

162件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

    67

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2021/07/29

写楽をはじめとして日本画の大家はその生涯 が謎に包まれています。 中でも風神雷神に作者で知られる俵屋宗達は 生没年すら分かっていないらしいです。 それが故に「こうだったらいいなあ」という 空想の翼を広げやすいのも確かです。 まさしくこの本は空想が生み出した「時代小 説」と言...

写楽をはじめとして日本画の大家はその生涯 が謎に包まれています。 中でも風神雷神に作者で知られる俵屋宗達は 生没年すら分かっていないらしいです。 それが故に「こうだったらいいなあ」という 空想の翼を広げやすいのも確かです。 まさしくこの本は空想が生み出した「時代小 説」と言っていいと思います。その時代の空 気感を楽しめますからね。 「史実」として現代に残されている宗達作の 「白象画」が、織田信長の目の前で描かれた ものであったり、「風神雷神」がイタリアの 巨匠カラヴァッジョとの奇跡的な邂逅により 生まれたものだったり、ちょっと「やりすぎ 」の感はしないでもないですが非常にロマン に溢れた内容になっています。 何より、このような一人の絵師の生涯を知る と、その作品を鑑賞してみたくなります。知 的好奇心の幅が広がります。 それが心を豊かにさせる読書の力でもありま す。

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2021/07/20

これまで読んだ原田作品とはちょっと違っててMoma もゴツホもピカソも出てこないんですが、しかもやはり面白い♪ かの風神雷神図屏風の俵屋宗達と天正遣欧使節団を結びつける着想がさすが。 京の扇屋の息子 伊三郎は卓越した画才を有するが織田信長に気に入られ宗達の名前まで拝領すること...

これまで読んだ原田作品とはちょっと違っててMoma もゴツホもピカソも出てこないんですが、しかもやはり面白い♪ かの風神雷神図屏風の俵屋宗達と天正遣欧使節団を結びつける着想がさすが。 京の扇屋の息子 伊三郎は卓越した画才を有するが織田信長に気に入られ宗達の名前まで拝領することに。おまけに天下を睥睨する絵師 狩野永徳にも養子にと請われるまでに。が信長は養子の件を却下して密命を宗達に与え遣欧使節少年団の一員に加えて、一路ローマを目指す船旅部分で上巻は終わる。 出てくる顔触れがみんな生き生きと描かれていて史実じゃないかと思ってしまうほどです笑 おまけにキリシタン大名たちや土地名などが馴染み深いので尚更に身近に感じながら読みました。さて下巻ではどんな展開になるのでしょう?!

Posted byブクログ

2021/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても面白かったです!大好きです!!  俵屋宗達・原マルティノ含む遣欧使節団一行、マカオ→マラッカ→インドのコインを経由して、永遠の都ローマへ!!!!とても痺れました!笑 マカオで謎の絵の発見。のプロローグから始まり 俵屋宗達「白象図」の織田信長への献上。 狩野永徳との「洛外洛中図」の作成。 遣欧使節団のローマへの道のり。 どのシーンもドキドキして 本を読み進める手が止まりませんでした

Posted byブクログ

2021/06/27

20××年秋、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れた。 彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画、天正遣欧使節団の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてその中に書かれた「俵…屋…宗...

20××年秋、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れた。 彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画、天正遣欧使節団の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてその中に書かれた「俵…屋…宗…達」の四文字だった―。 織田信長への謁見、狩野永徳との出会い、宣教師ヴァリニャーノとの旅路…。 天才少年絵師・俵屋宗達が、イタリア・ルネサンスを体験する!?アートに満ちた壮大な冒険物語。

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2021/06/06

現代から過去へタイムスリップするいつもの展開に、プロローグからわくわくした。宗達のことだけではなく狩野永徳の物語も描かれていておもしろかった。信長時代の歴史とキリスト教。日本史いつかおさらいしたほうがいいな。

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2021/06/05

上巻読了。 原田さんのアートもの。今回は俵屋宗達という事で、以前、京都の養源院を訪れた際に頂いた、宗達の“白象杉戸絵”のポストカードをいそいそと取り出し、宗達の白象図を拝観した時の事を思い出しながら眺めてみました。 ダイナミック且つ何とも愛嬌があって、宗達の絵が人々を惹きつけるの...

上巻読了。 原田さんのアートもの。今回は俵屋宗達という事で、以前、京都の養源院を訪れた際に頂いた、宗達の“白象杉戸絵”のポストカードをいそいそと取り出し、宗達の白象図を拝観した時の事を思い出しながら眺めてみました。 ダイナミック且つ何とも愛嬌があって、宗達の絵が人々を惹きつけるのも納得です。本書のタイトルでもある“風神雷神図”も大好きです。 さて、前置きはこの辺で。 京都国立博物館研究員・望月彩が、マカオで見せられた西洋画“Juppiter(ユピテル),Aeolus(アイオロス)”。この絵と宗達の“風神雷神図”の関わりはいかに?この絵と共に発見された、“天正遣欧使節団”の一人、原マルティノの手記が紐解かれます・・・・。 そして話は安土桃山時代へ。才能あふれる少年・宗達と織田信長との絡みや、狩野永徳との共同創作、セミナリオで学ぶキリシタンの少年たちと宗達との出会い・・。 エピソードの一つ一つが色彩豊かな絵画のように読者の心を弾ませます。 主体(視点)が変わったり、時間軸が前後する構成が若干気にならなくもないですが、ワクワクする展開がそれを上回る感じです。 そして、セミナリオの少年達の中から選抜された“天正遣欧使節団”四人と宗達がローマ教皇に拝謁する為に海の外へ旅立つというところでこの巻は終わります。 彼らは無事にヨーロッパへ行けるのか、そこでどのような事が待ち受けているのか、下巻の展開が楽しみです。

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2021/05/20

俵屋宗達が生没年不詳の絵師なので、 天正遣欧少年使節団と共にローマを目指したというストーリーは 実際にあっても不思議ではないけれど 頭の隅で、架空だから…と思ってしまっていて どっぷりと物語に入り込むことが出来なかった。 天正遣欧少年使節団は大変良く描かれていて これからの旅の先...

俵屋宗達が生没年不詳の絵師なので、 天正遣欧少年使節団と共にローマを目指したというストーリーは 実際にあっても不思議ではないけれど 頭の隅で、架空だから…と思ってしまっていて どっぷりと物語に入り込むことが出来なかった。 天正遣欧少年使節団は大変良く描かれていて これからの旅の先がとても気になる

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2021/05/07

歴史も美術もわからないけれど、風神雷神図はもちろん、あの絵もこの絵も知っている!(゜▽゜*)そんな程度の私でも、意外な展開にぐいぐい引き込まれる(*゚Д゚*)この後、最初に発見された絵にどう結び付くのか?ワクワクo(^o^)o

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2021/04/25

原田マハさんのアート題材作品。 俵屋宗達をはじめとした、琳派の研究に熱心に取り組んできた望月彩。長年をかけて準備してきた『風神雷神図屛風』を中心とした。展覧会が催された。そこに突如現れたのが、マカオの学芸員レイモンド。折り入って話があるというレイモンドに戸惑いつつも話を聞くと、と...

原田マハさんのアート題材作品。 俵屋宗達をはじめとした、琳派の研究に熱心に取り組んできた望月彩。長年をかけて準備してきた『風神雷神図屛風』を中心とした。展覧会が催された。そこに突如現れたのが、マカオの学芸員レイモンド。折り入って話があるというレイモンドに戸惑いつつも話を聞くと、とにかく一度マカオに来て欲しいと言う。俵屋宗達に関することなのでは?と期待胸を膨らませてマカオ訪れた彩に、レイモンドが見せた作品、話して聞かせたことは、にわかには信じがたい驚くべき内容だった。 と、ここまでがプロローグ。上巻の大半は俵屋宗達と戦国の世にローマに派遣された少年使節団の原マルティノの出会いと交流、ローマへの過酷な旅についての話が大半を占めている。日本史は詳しくないので、純粋に物語を楽しんだ。 原田マハさんがすごいと思うのは、当然フィクションであるはずのこと、ここで言えば宗達とマルティノの物語が、まるで本当の出来事のように生き生きと描かれていることだ。この作品もまた、そういう魅力に溢れている。 下巻が気になる。

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2021/04/15

読み進むほど、面白くなり、使節団の内容を、ヤフーで検索したり、洛中洛外図を京都国立博物館名品展の図録で確認したりして、楽しい時間を過ごしました。

Posted byブクログ