背中の蜘蛛 の商品レビュー
インターネットの闇といったら言葉は軽くなるが、ネット空間に流れるメタ情報を犯罪捜査に活用することの是非に葛藤する捜査員たち。 独裁制を取る隣国では何の問題にもならなそうなテーマでシリアスな小説が書かれるのは体制の違いと言ってしまってよいものか。
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1部2部と疑問を残した解決に3部で本宮管理官の警官魂が存在感を見せる.サイバー攻撃に対してこちらもそれ以上に対処すべく監視システムを配備し秘密裏に運営する警察の部署.この覗き屋のようなシステムをどう捉えるか,結局はそれを扱う人間の問題になってくる.いろいろな問題を投げかけながら,...
1部2部と疑問を残した解決に3部で本宮管理官の警官魂が存在感を見せる.サイバー攻撃に対してこちらもそれ以上に対処すべく監視システムを配備し秘密裏に運営する警察の部署.この覗き屋のようなシステムをどう捉えるか,結局はそれを扱う人間の問題になってくる.いろいろな問題を投げかけながら,登場人物の魅力でグイグイ読ませさすがです.
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う、うっ、う〜ん。 最近の誉田哲也さんの本は政治色が強い。 強過ぎる。 ざっくり言うと携帯のサーバーを利用して個人情報を盗み見して犯罪者を捕まえるって話だったんだけど‥ 小難しい上にグロくもなかった。 終盤の展開は早くて面白かったんだけどそれまでがイマイチ。
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警察もの好きで色々読んでる中でも専門用語が多くてちょい難しかった。 でも、素人の私には踏み込めない世界だけど、関係ないとシラをきれる世界のはなしでもなく。怖さは残った
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監視社会という意欲的なテーマに取り組んだ作品。構成も巧みで、情報部門と捜査部門の両面から真相に迫っていく。誰がどう正しいのかは、「読者がそれぞれ判断してくださいね」ということなんだろう。 それにしても、ちょっと前までは防犯カメラ(監視カメラ)の存在すら大問題だったのに、今では当た...
監視社会という意欲的なテーマに取り組んだ作品。構成も巧みで、情報部門と捜査部門の両面から真相に迫っていく。誰がどう正しいのかは、「読者がそれぞれ判断してくださいね」ということなんだろう。 それにしても、ちょっと前までは防犯カメラ(監視カメラ)の存在すら大問題だったのに、今では当たり前。スマホの利用状況から、いったいどれだけの情報が実は管理されているのだろう。考えたくもないや。
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警察用語と警察組織とかなり漢字多めの難解な本でした。 全体的に表紙と同じ白と黒とグレーな空気がどぉんと被さってる様な。 これから警察も情報捜査の時代。足で捜査するって人昔前になるんだろうな。 警察官を目指す息子は、この本の主人公の部署ような所を目指してるんだけど、これを読んだら絶...
警察用語と警察組織とかなり漢字多めの難解な本でした。 全体的に表紙と同じ白と黒とグレーな空気がどぉんと被さってる様な。 これから警察も情報捜査の時代。足で捜査するって人昔前になるんだろうな。 警察官を目指す息子は、この本の主人公の部署ような所を目指してるんだけど、これを読んだら絶対なりたくないって言うだろうな。 警察官の激務と私生活でも警察官でいなければならない事、尋常じゃないストレス‥ 息子の警察官への夢を応援するべきか悩んでくる。 そして同時進行する、社会の底辺の姉弟を心の拠り所とする警察官。こちらも辛い話。 子は親も生まれてくる環境も選べない。 それでも懸命に生きた最後が‥ 誰も救われない。負のサイクルから抜け出すことってこれほど難しい事なんだな。 ものすごく後味の悪い辛い話だったけど、考え深い本でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
事件も登場人物も切り替わるので なかなか物語の全貌を掴めず 前半は読むのに時間がかかりました。 警察用語が多いことも ちょっと読みづらく… でもこれにもちゃんと意味があったのかと 後半になりわかってきましたが。 なんの事件の話なのか? と思いながら読み進めていくと 後半は全ての話がキチンと重なり 引き込まれていきました。 監視について、私個人の意見としては 全く知らない、それこそ国とかに 監視されているとしても 嫌は嫌だけど、そこまでという感じがしてました。 でもそれが上司にってなると もう考えられないくらい嫌。 ゾワっとします。 いつこういう社会になってもおかしくない、 むしろもうなってるかもしれない。 倫理観がホントに3.40年後に変わっているのか いろいろ考えながら読みました。 テクノロジーは 人を幸せにもするけど、 確実に不幸せにもする その通りだなと思います。
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事件が起こった後に、謎のタレコミで急速に解決に至る。そんなことが相次いだ。誰がタレコミをしているのか、情報源は分からない。警察内部の特殊な組織構造に起因する謎の組織や警察組織内の陰謀めいたものなど、警察小説好きにはたまらないかもしれない。 謎のタレコミも日本国民を護り守るための...
事件が起こった後に、謎のタレコミで急速に解決に至る。そんなことが相次いだ。誰がタレコミをしているのか、情報源は分からない。警察内部の特殊な組織構造に起因する謎の組織や警察組織内の陰謀めいたものなど、警察小説好きにはたまらないかもしれない。 謎のタレコミも日本国民を護り守るためのもの。警察内部の施策に行きすぎな面があったとしても、それを完全否定できないのが守られる立場の国民だったりする。それでも最近はプライバシーに気を使う人は多く、この小説が現実になってしまったら、気持ちが悪くなるのは正直な気持ちではある。 それにしても前原幹子・涼太の姉弟は不幸だ。安藤が鬼畜すぎるのだが、前原姉弟をいいように使った罰は受けた。警察内部の人々は何らかの報いがあるのだろうか。
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デジタルな世の中に、すっかり取り残された私には、少し痛い物語でした。 でも… 私はこれからも、人を信じて生きたいな。
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スノーデンの映画を観たときは、日本も例外では無いと、なかなかの衝撃だった。もはや実際に、この小説のような事が行われていたとしても驚きはない。それが事件の早期解決になるなら、良い面の方が大きいと思う。ラストの会話にあったように『覗き屋本舗』に関わる権限を得た人達が、清廉潔白であるか...
スノーデンの映画を観たときは、日本も例外では無いと、なかなかの衝撃だった。もはや実際に、この小説のような事が行われていたとしても驚きはない。それが事件の早期解決になるなら、良い面の方が大きいと思う。ラストの会話にあったように『覗き屋本舗』に関わる権限を得た人達が、清廉潔白であるかが問われるだろう…とネット社会について考えさせられる題材だったが、対照的にキャラクターが人間味があり、話は軽快に進んでとても面白く読ませていただいた。誉田哲也氏の作品また読みたいです。
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