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つけびの村 の商品レビュー

3.1

147件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

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  3. 3つ

    56

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2024/06/03

初めてノンフィクション作品 大変な事件のノンフィクションなので読む前はちょっと怖いしマイナスな感じは嫌だと躊躇したけど 以前周南市に住んでいた事もあり気になって読んでみた。思ってたような暗さは全くなくてどんどん引き込まれてしまった。読んでる間 「これは実際の話」と何回も頭で確認し...

初めてノンフィクション作品 大変な事件のノンフィクションなので読む前はちょっと怖いしマイナスな感じは嫌だと躊躇したけど 以前周南市に住んでいた事もあり気になって読んでみた。思ってたような暗さは全くなくてどんどん引き込まれてしまった。読んでる間 「これは実際の話」と何回も頭で確認してしまった。小さな事が生々しく感じる。 刑法39条、、、大変な事件を起こす人は それだけですでに精神疾患があるような気もする。 どんな背景があったとしても。 話題性で判決が変わっている点など ちょっと びっくりした。 田舎の話だけども どこでも起こり得る人間の 心の奥深いとこを感じた本だった。 またノンフィクション読んでみよう

Posted byブクログ

2024/02/27

著者の取材の過程が綴られてるだけで、何か大きな事実が明らかになるわけではないけど、限界集落の気味悪さがリアルに伝わってくる。多かれ少なかれ、田舎だけではなく限られたコミュニティってこういう気味悪さがあるなあと。こっちの言ってる常識が伝わらない、自分たちの常識の中で生きてるって感じ...

著者の取材の過程が綴られてるだけで、何か大きな事実が明らかになるわけではないけど、限界集落の気味悪さがリアルに伝わってくる。多かれ少なかれ、田舎だけではなく限られたコミュニティってこういう気味悪さがあるなあと。こっちの言ってる常識が伝わらない、自分たちの常識の中で生きてるって感じ。一体誰の言っていることが本当なのか、、モヤモヤした気分になりながらも、携帯も繋がらない、夜になると真っ暗になる限界集落に、著者である女性が何度も一人で訪れる描写にゾクゾクしながら読み進めてしまう。 犯罪もののノンフィクションというより、閉鎖された田舎の怖さに関するちょっと特殊なルポって感じ。 あとがきが良かった。「うわさ」というものに対する著者の思いも納得できたし、本書の構成の意図について綴られていて、ちょっとモヤモヤがすっきりした。

Posted byブクログ

2024/01/09

✓現実を噛み締めたい方にオススメ 連続放火事件を淡々と調査しまとめたルポ。 事件自体はショッキングな始まりだが、 劇的な結末はなく、これが現実。 私たちはそんな現実に生きていて、 雁字搦めになっても、もがくしかない。

Posted byブクログ

2023/12/15

面白い小説だった。と言いたくなる。 中身は事件のルポだけど、読みすすめるごとに『何の事件だった?』と忘れそうになる。 限界集落で起きた殺人事件。 興味があって、事件当時はネットで調べられるだけ調べたので、覚えている。 「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」 この言葉も覚...

面白い小説だった。と言いたくなる。 中身は事件のルポだけど、読みすすめるごとに『何の事件だった?』と忘れそうになる。 限界集落で起きた殺人事件。 興味があって、事件当時はネットで調べられるだけ調べたので、覚えている。 「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」 この言葉も覚えている。結局その後は調べることもなく、何が事実だったのか分からず仕舞いだった。 本も出たのは知っていたけれども、図書館の本はずっと貸し出し中。コロナに突入しても貸し出し中のマークが消えてなかった。 最近やっと、図書館に行って借りる事が出来た。 で、読めば読むだけ事件の真相は……闇の中だった。 うわさの不気味さは、身近にもあるのでよく分かるが、『うわさ』の不気味さだけで本が構成されているように感じてしまった。 表で仲良くしている子が、裏では悪口を言う……というのはよくある事だけれども、村人の誰もが『裏の顔』を持っているように感じる。 けど、「よそ者」であるライターにどこまでその顔を見せたのかは謎である。 表に出てくるのは結局、綺麗な『裏に見せかけた表』なのかもしれない。 いろいろな『うわさ話』が書かれているが、事実確認は無理だし、結局『うわさ』としか書きようがない。 ラストに事件の真相として村人が話すのは、『氏神様の祟り』という……田舎ならばありそうな話に着地する。引っ張るので、何だろうとワクワクしてしまったが、著者の『拍子抜けした』という感想と同じく、私も拍子抜けした。 これが小説ならば、それを信じ切っている村人たちがさらに『よからぬうわさ』に火をつける…なんて事になりそうだが、事件ルポでこれは、拍子抜け以外の感想は持てない。 ここで著者は、『神社(氏神)に関する事を調べる』という方向に舵を切っているが、そこで判るのは『地方の祭り事は衰退している』という事である。 書かれなくても知っている。ただでさえ衰退している地方の祭りは、いつ消えてもおかしくはない。 これは、『地方のあれこれ』について書いたことだったろうか?と、読みながら思ってしまった。地方の今を知るには最良の本かもしれない。限界集落ではなくても、程度の差はあれ、こんなものだと思って間違いはないと思う。 最後は判決について、書いてあった。 妄想性障害は認められず、死刑求刑。 それを読みながら、全く別の事件の判決を思い出した。 警察官から銃を奪ったという事件。警察官と警備員の二人がなくなって、犯人も撃たれて体が不自由になっている。 発達障害の影響があるという点は認められたが、減刑には値しないとして無期が言い渡された。(この事件は控訴されているのでまだ、決定していない) 本の最後に書いてあったのは 『”有名事件”であるか否か、ということと、被害者の人数が、判断に大きく作用しているのでは?と思われされる判決が多々、見受けられる』 ということ。いくつかの事件を上げて、有名事件で無罪判決が下る事はほぼない。とまとめてあった。 大きく報道されるかどうかで、判決が決まる。遺族の意向ではなくて、世間の意向が判決を決めている。事実かどうかはさておき、人間はそんなものと思えば 『限界集落のうわさ』も、どこまでが「うわさ」なのかと首を傾げる。 最後は犯人の妄想性障害は進み、現実の認識が出来ていないとなっていた。 人を殺した罪悪感で精神に異常をきたしたのならば、まだしも、最初からそうだったのでは救いがない。でも、どこまでが妄想かは、誰にも分からない。 最後まで、誰にも事実も真実も分からない。 でも、『事件』の真相は意外とそんなものなのかもしれない…… あるのは『人を殺した(人が死んだ)』という事実だけ。

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2023/09/18

ずいぶん前ですが話題になりオススメにもなっていたので読んでみました。田舎の村で起きたある事件ノンフィクション。 取材はよく頑張ったな〜、都会より苦労しただろう…というのがまず感想。 でもこれが、神の祟りにより起きたことなのか?と思ったら怖くなりました。書いてあるような村の情景...

ずいぶん前ですが話題になりオススメにもなっていたので読んでみました。田舎の村で起きたある事件ノンフィクション。 取材はよく頑張ったな〜、都会より苦労しただろう…というのがまず感想。 でもこれが、神の祟りにより起きたことなのか?と思ったら怖くなりました。書いてあるような村の情景を想像しながら読み、それでさえ寒々しく怖い雰囲気でした。そこへきて神の話もあったので、怖くてゾクゾクしました。 村の噂によって起きた事件だったのか…祟りなのか…。 思うに、かなり色々と悪い条件が重なっていたかなと…。ワタル以外にもこの村では犯罪なる噂も出ていたみたいだし単なるワタルの思い込みであると片付けてほしくない気持ちもある。ワタルが妄想障害であったのは事実だろうし、ワタルが障害をかかえてしまってからの環境が悪かったと思う。 そして裁判でよく問題になる心神喪失、心神耗弱、責任能力あるかないか…などについても疑問が残る。その部分を含めた判決が、精神医療に関わらない人間によるものの判断となるのは、考えなければならない課題のひとつではないのか…。

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2023/09/03

ノンフィクションである。だから事実である。でも視聴率やPV稼ぎの記事にはない事実がこの本で、著者の取材で明らかになる。 しかし、だからといって、裁判の結果が覆るようなことはない。 それでも、凶悪事件と一言では片づけられない背景が見えてくる。 少し、著者の憶測、”決めつけ”が過ぎる...

ノンフィクションである。だから事実である。でも視聴率やPV稼ぎの記事にはない事実がこの本で、著者の取材で明らかになる。 しかし、だからといって、裁判の結果が覆るようなことはない。 それでも、凶悪事件と一言では片づけられない背景が見えてくる。 少し、著者の憶測、”決めつけ”が過ぎる印象はあるが、こういった地道な努力の本は好きだ。

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2023/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2013年7月21日山口県周南市・須金・金峰地区の郷集落で2件の火災が起こり、3名が死亡した。翌日になるとさらに2名が殺害されていることがわかった。合計5名。5名と親しかった女性一人は生存。被害者女性の夫は村外に旅行に出ていて難を逃れた。 村に住む一人の男の行方が知れず、重要参考人として捜索が行われる。山中で発見し逮捕に至る。 当時マスコミは村でのイジメが動機であるとして報道した。実際にイジメがあったのか実際に現地に出向きインタビューと村の歴史から事件の全体像を探ったものである。 20190617最高裁最終弁論 20190711最高裁判決・上告棄却(死刑確定) 夕方から被害者遺族3名の記者会見。 2名は川村さんの娘。(一人損害へ旅行へ出ていて難を逃れた男性の娘。妻は殺害されている。) 1名は遺族の名を明かしたくないとして不明。 遺族の方のインタビューも載せて欲しかったかな。

Posted byブクログ

2023/08/19

面白い。しっかり調べてあるが、真相はワタルだけが知っているのかも。 噂については、気にしたことないがよく分かる。自分が加害者になっていないか点検しよう。

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2023/07/11

ヤバすぎて秒で読み終わった。結局なんもわかんないまま事件の解像度が増すかんじ。もやもやとじっとりした不快な感覚が残る 被害者の死に安堵するような態度を見せ、日常的な放火や動物虐待を全く気にかけない村人たちの倫理観も、犯人の妄言と現実が入り混じるところも気味が悪くてよかった。口から...

ヤバすぎて秒で読み終わった。結局なんもわかんないまま事件の解像度が増すかんじ。もやもやとじっとりした不快な感覚が残る 被害者の死に安堵するような態度を見せ、日常的な放火や動物虐待を全く気にかけない村人たちの倫理観も、犯人の妄言と現実が入り混じるところも気味が悪くてよかった。口から口へと伝わるうちに誇張される噂が加速させる村八分と神の呪い。真相は藪の中

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2023/07/11

2013年、山口県周南市の限界集落で起こった、5人殺害と2軒の放火事件、その原因を追ったルポルタージュ。報道当初はセンセーショナルだったが、その後量刑が確定すると、あっと言う間に忘れ去られたこの事件の、背景がどういうものであったのか、が分かりやすく書かれている。"村社会...

2013年、山口県周南市の限界集落で起こった、5人殺害と2軒の放火事件、その原因を追ったルポルタージュ。報道当初はセンセーショナルだったが、その後量刑が確定すると、あっと言う間に忘れ去られたこの事件の、背景がどういうものであったのか、が分かりやすく書かれている。"村社会"で生きて行くことの難しさが感じられた。

Posted byブクログ