Iの悲劇 の商品レビュー
読んでいる時は、先を知りたいという思いを強くさせてくれるし、文体は読みやすいし、満足した印象。そうだ、過疎に直面する町の、Iターン企画をベースにした内容だった。 そして、まさに悲劇だった・・。これが現実なのか, とため息をつきたくなるよう内容。そう言えば少し前の、行政による誤振込...
読んでいる時は、先を知りたいという思いを強くさせてくれるし、文体は読みやすいし、満足した印象。そうだ、過疎に直面する町の、Iターン企画をベースにした内容だった。 そして、まさに悲劇だった・・。これが現実なのか, とため息をつきたくなるよう内容。そう言えば少し前の、行政による誤振込を返金しない騒ぎを起こした人物も確か町おこしのIターン制度を使った移住者だった事を考えると、現実は厳しい事の方が多いのでは、と改めて感じる。 それでも、確か最後の方は少し明るさが見える終わり方だったような。
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社会派ミステリー小説 やや満足 時間つぶしには良い 著者のミステリーでの楽しみは、フレームのバリエーションのおもしろさかなと思う 地方行政の実態に関心ある人なら、このミステリーを楽しめると思う 国内の地方公務員数は、令和3年4月1日現在、280万661人で、平成6年をピークと...
社会派ミステリー小説 やや満足 時間つぶしには良い 著者のミステリーでの楽しみは、フレームのバリエーションのおもしろさかなと思う 地方行政の実態に関心ある人なら、このミステリーを楽しめると思う 国内の地方公務員数は、令和3年4月1日現在、280万661人で、平成6年をピークとして対平成6年比で約48万人減少 対前年比は、3万8,641人の増加 読者ターゲットとしてのマーケット規模ともいえる 地域活性化は多くの自治体の重要課題だ Iターンを積極的に募集アピールしている自治体はかなりの割合になるのだろう コミュニティデザインだとか サポートコンサルビジネスも流行ってもう長いことになる 辻村深月など、毛色の違う作家を含め 色々な形で小説も作られてきているテーマだ タイトルは、Iターン の悲劇 だ 過疎化する地方に都市部から住民が移住する 地方行政の施策 市役所は、住民の減少にブレーキをかけるための大事な施策として取り組む 小説は6つのエピソードでは、この山間部に移り住んだ人たちに起こるトラブルをミステリー仕立てで描かれる 新規定住者支援プロジェクトをになる、市役所の 甦る課 の職員3人の視線から描かれるのだが、最後に行政のカラクリとして表現されるネタ明かしがある 地方行政の逼迫した切実な財政のやりくりを現場でどう切り盛りするのか ありそうな話ではないだろうか この著者は、滅び去るものを描くのも好きなんだろうと思う 身近な感覚で読める気軽なミステリーで、社会勉強にも良いのではなどとも思います 楽しめそうでしょ
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田舎暮らしにあこがれる瞬間は誰にでもあります。TVの人生の楽園なんて見ると、早い所蕎麦屋かパン屋で修行でもして、明るい山村でカフェでも開いて生きて行きたいななんて思いますよね。 そしてこの本は無人になった村に移住希望者を募るも、住民に不幸な事が起こって少しづつ住民が離脱していくと...
田舎暮らしにあこがれる瞬間は誰にでもあります。TVの人生の楽園なんて見ると、早い所蕎麦屋かパン屋で修行でもして、明るい山村でカフェでも開いて生きて行きたいななんて思いますよね。 そしてこの本は無人になった村に移住希望者を募るも、住民に不幸な事が起こって少しづつ住民が離脱していくというミステリーです。 田舎暮らししようと思っている人が読んだら、ナチュラルに嫌な気持ちになりそうな本です。ちょっと田舎暮らししたいなと思っている人には鬼門かも。
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正確に書くと星3.7。 短編が繋がっていて、一つ一つにちゃんとしたオチがあって面白かった。 地方自治体について考えさせられる。
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エンタテイメントとして、また現代日本の地方都市が抱える問題の難しさに触れる意味でも楽しめた。伏線の張り方は著書らしく巧妙でミステリー的の要素があることも持ち味。
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6年前に無人になり、荒廃した山間の小さな集落。そこに新たな住人を募集し、定住を促して村を再生するプロジェクトを任された市の「蘇り課」。その職員の万願寺の奮闘むなしく、新たな住人間ではトラブルが絶えず、だんだんと住民は去って行く。そして最後には……というお話。 読後感は爽やかとは言いがたいけれど、物語の序盤から違和感のあった点がラストで結実する様は見事。主人公の万願寺のキャラクターもつかみどころがなくて良かった。この後彼がどんな仕事をしていくかも気になる。面白かった。
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廃村復活のユーモアミステリーと思って読み始めたが、、「悲劇」と銘打つ通り、最後には、「そして、誰もいなくなった」。 地方行政の現実と、何にでも寿命がある、という真実とを痛感した。 トリック自体は小仕掛けなものが多いが、「浅い池」はシンプル過ぎて、やられたー感を楽しめた。 主...
廃村復活のユーモアミステリーと思って読み始めたが、、「悲劇」と銘打つ通り、最後には、「そして、誰もいなくなった」。 地方行政の現実と、何にでも寿命がある、という真実とを痛感した。 トリック自体は小仕掛けなものが多いが、「浅い池」はシンプル過ぎて、やられたー感を楽しめた。 主人公の万願寺さんが、一生懸命なだけに最後はかわいそう。。
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抱いていたイメージは、もっとドロドロした感じだった。しかし,正統派の連作短編だった。 辺鄙な場所だけでなく、土地を再生するというのは、本当にコストがかがる。その覚悟が誰にあるのかを問う小説かな。
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黒牢城を読み、他のものをと思い手に取りました。 サクッと読めましたが、逆にもう少しひとつひとつの事件に深みがあってもいいのではと言う感じ。 多くの世帯の話をしなくてはいけないから、それをしだしたら大長編になってしまうのでしょうけど。 最後はやっぱりねという結末。
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新しい村に人を住まわせることは決して簡単ではないし、制度や都市部へのアクセスという見えるところばかりが問題なのではないと感じました。 大切なのは結局「人」であり、たかが1~2回の面接でおいそれと決めれるものではありません。かといって縛りすぎると人は入ってこない。 変化を受け入れる...
新しい村に人を住まわせることは決して簡単ではないし、制度や都市部へのアクセスという見えるところばかりが問題なのではないと感じました。 大切なのは結局「人」であり、たかが1~2回の面接でおいそれと決めれるものではありません。かといって縛りすぎると人は入ってこない。 変化を受け入れるというのは口にすれば簡単ですが、自分の行為を否定することへの葛藤と戦わなければならないことが一番の問題点だと思いました。
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