神様の暇つぶし の商品レビュー
生命力と死へ向かう力が交差する物語。 その時その瞬間にしか達せない心の温度は、お互いが神様であると気づいた時にのみ存在する。里見のかけてくれる言葉ひとつひとつが心に残る。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
時間は記憶を濾過していく。 思い出とは薄れるものではなく、濾されてしまうもの。 「事実を言葉にするのはしんどい」 「言葉にしてしまったら、それを受け入れないといけなくなるんだから。早いも遅いもない。柏木が口にしたいタイミングでいいんだよ」 体に温度があるのと同様、きっと心にも温度はある。心の温度は体温とは違う。この世には想像もつかない温度の人がいる。相手を焼きつくすほど高温のこともあれば、誰にも触れられないほど凍てついていることもある。そして、それは関わってみないとわからない。 「どんな人の関係も同じです。どんなに深く愛し合っていても、お互い自分の物語の中にいる。それが完全に重なることはきっとないんです。だから、僕はあなたの話を聞きたかった」
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途中で藤子は全さんとの日々が全てと言っていたけど、時間が経ち、写真集を見て、全さんとの日々を思い出し、全さんを信じ、少し客観的になって、全さんとの日々を全て→「暇つぶし」という逆の言葉になったのだなぁ。 里見の言葉、「人は自分の恋愛だけをキレイだと思う」にハッとした。
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生々しくて、残酷で、美しい作品です。 藤子の若さゆえの危うさ。 全の身勝手さと色気。 里見の葛藤。 作品の95%は藤子の回想シーンで、全は本当に最低なんだけど、最後の最後に週刊誌記者の一言に救われた。 自分では汚くてどろどろした恋愛だと思っていても、周りから見たら美しい恋愛...
生々しくて、残酷で、美しい作品です。 藤子の若さゆえの危うさ。 全の身勝手さと色気。 里見の葛藤。 作品の95%は藤子の回想シーンで、全は本当に最低なんだけど、最後の最後に週刊誌記者の一言に救われた。 自分では汚くてどろどろした恋愛だと思っていても、周りから見たら美しい恋愛なのかもしれない。
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猛暑の夏。 ものを食べる。 人を好きになる。 すごい熱量を感じた本。 「あの人を知らなかった日々にはもう戻れない」 そして優しかった里美くんの言葉が心に残る。 「みんな自分の恋愛だけがきれいなんだよ。…あとは汚くて、気持ちが悪い。」
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じめっとした身体に張り付くような暑さを感じ、 自分のあまり思い出したくない記憶や感情を思い出させられる作品でした。 20代の頃に読んでいたらなんとなくで読んでしまっていたような気がします。 色々と考えさせられる、いい意味で後味の悪さを感じました。
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難しく考えることはいいことでもあり悪いことでもある。何かをし過ぎるはやっぱり良くないことなのかなと思う。食べすぎるのみすぎる考えすぎる。でも時々してしまう。
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自分に自信のない女子にありがちな ダメな男性や、随分年上の男の人を 好きになるパターン。 最初は50歳だし風貌も良さそうじゃないし、ときめかないよ!!!一体何を読ませられてる?って気持ちでした。 けれど、手も出さないし下心も感じないし、 寂しい時、辛い時にそばにいてくれて、...
自分に自信のない女子にありがちな ダメな男性や、随分年上の男の人を 好きになるパターン。 最初は50歳だし風貌も良さそうじゃないし、ときめかないよ!!!一体何を読ませられてる?って気持ちでした。 けれど、手も出さないし下心も感じないし、 寂しい時、辛い時にそばにいてくれて、 ああ、本当に素敵な人ってこういう人なのかも、 という気になってきます。 中身で人を評価できてる自分見る目あるじゃん。 と、主人公と同時に彼を大切な人だと気づく感じ。 そんな冒頭で述べた女性なら共感してしまう 恋愛により乱される感情がたくさん出てきます。 主人公の育った環境も暖かいと言えるものではなく、同情せざるを得ません。 全体的に終始同情、大変だよね、うんうん。という気持ちで読み続けました。 ただ。全体的にとっ散らかってるようには感じました。 読後の余韻はありません。。
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若いゆえのアンバランス感が自然に出てたなぁ、という印象。 体調悪いのにちょっとしたらめっちゃご飯食べれたり、ちょっとしたことでまた食べれなくなったり。 男に引っ張られて色々乱してしまうのも、他に時間を費やして埋めようとするのも。 うだるような暑さ、夏休みの最終日でメランコリ...
若いゆえのアンバランス感が自然に出てたなぁ、という印象。 体調悪いのにちょっとしたらめっちゃご飯食べれたり、ちょっとしたことでまた食べれなくなったり。 男に引っ張られて色々乱してしまうのも、他に時間を費やして埋めようとするのも。 うだるような暑さ、夏休みの最終日でメランコリーな気分の時に読むにはぴったりなトーンでした。 2020.8.16 77
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2020.7.16 読了 大学生の頃の私こと藤子の恋愛。 と一言でいってしまうのは ちょっと複雑、というか。 淡々と 男と出会い、 淡々と恋におちる。。。? それともまた違うか。 でも なんか引き込まれて どんどん読み進みました。 伏線張りまくりなのに、 気付いてな...
2020.7.16 読了 大学生の頃の私こと藤子の恋愛。 と一言でいってしまうのは ちょっと複雑、というか。 淡々と 男と出会い、 淡々と恋におちる。。。? それともまた違うか。 でも なんか引き込まれて どんどん読み進みました。 伏線張りまくりなのに、 気付いてない藤子がもどかしかった!
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