鎌倉うずまき案内所 の商品レビュー
連作短編。 物語の登場人物が繋がりあって1冊の本になっている。みんなそれぞれが自分の人生は自分で決めていく、自分軸で立つ事を気づいていく。 ー結婚してふたりで過ごす生活が始まっても、それはやっぱり私の人生だ。 属したりも所有したりもしない。 そのためにも、まずはひとりでしっかり...
連作短編。 物語の登場人物が繋がりあって1冊の本になっている。みんなそれぞれが自分の人生は自分で決めていく、自分軸で立つ事を気づいていく。 ー結婚してふたりで過ごす生活が始まっても、それはやっぱり私の人生だ。 属したりも所有したりもしない。 そのためにも、まずはひとりでしっかりたとう ちゃんと私が私を愛せるように。
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あぁ、村山早紀さんの『コンビニたそがれ堂』シリーズを彷彿とさせる。あれはもっと切なさが募った記憶があり、これは微妙なハッピーエンドってのがそそる。6話が6年ずつのインターバルで遡るから、30年の隔たりがある。それぞれの時代のサブカルチャーが懐かしい。時は移ろえども、人の悩みは時空...
あぁ、村山早紀さんの『コンビニたそがれ堂』シリーズを彷彿とさせる。あれはもっと切なさが募った記憶があり、これは微妙なハッピーエンドってのがそそる。6話が6年ずつのインターバルで遡るから、30年の隔たりがある。それぞれの時代のサブカルチャーが懐かしい。時は移ろえども、人の悩みは時空を超え、普遍的でさえある。そう、子どもを授かった時はただ元気であればと願い、幼少期には何か突出した才あらんと期待を寄せ、やがて成長するほどに普通に人並みにとばかりに子どもの冒険心を削がんとする。そして日本のダジャレ文化、なるほど。
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「お探し物は図書室まで」を読んで良かったので、読んでみた。 こちらも、とても良かった。 悩める人々が「気づくこと」で、やさしく強くなっていく。うずまきが巻き起こす、ほんの少しの奇跡の物語。 「読み終えたあと、必ず最初に戻りたくなる」に、納得。 どんどん時代をさかのぼっていくと、...
「お探し物は図書室まで」を読んで良かったので、読んでみた。 こちらも、とても良かった。 悩める人々が「気づくこと」で、やさしく強くなっていく。うずまきが巻き起こす、ほんの少しの奇跡の物語。 「読み終えたあと、必ず最初に戻りたくなる」に、納得。 どんどん時代をさかのぼっていくと、あの人の若い時、がいっぱいあって、いろいろな人がつながって、とても面白かった。 2001年の章のいちかと乃木くんがあのあとどんな人生を送ったのか、2人が関わることがあったのか、気になった。 黒祖ロイド、そっちかぁ。 もう一度、今度は最後の章から読んでみたい。
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「お探し物は図書室まで」で著者を知り、こちらも読んでみた。面白い、良く出来てるなぁと感心しつつ楽しみつつ読了。最後はホッコリ暖かな気持ちで本を閉じる事が出来ました。
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何かに悩み迷った時にたどり着いたところは、鎌倉うずまき案内所。 双子のおじいさんが、とても上手に悩みを聞き出してくれる。 そして自分自身が甕の中を覗いた時に見えるものがヒントになるという…不思議感満載。 外巻きさんのダジャレもクスッと笑える。 6人の悩める人が、平成時代を6年ご...
何かに悩み迷った時にたどり着いたところは、鎌倉うずまき案内所。 双子のおじいさんが、とても上手に悩みを聞き出してくれる。 そして自分自身が甕の中を覗いた時に見えるものがヒントになるという…不思議感満載。 外巻きさんのダジャレもクスッと笑える。 6人の悩める人が、平成時代を6年ごとに遡っていく。 なので読んでいくとあれっと気づく…。 この人、あの年に出てきてたな、と。 だからもう一度最初から読み返してしまう。 「気づくこと」でやさしく強くなっていくのがわかる。 温かな気持ちにさせてくれる。 そして、もっと近くにいる人の話に耳を傾けてみようと…。
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ナイスうずまき! 悩みがグルグルうずまきの様にとぐろを巻いていても、それがエネルギーに変わるんだと前向きな気持ちになれた本。 短編でどんどんお話が過去に戻るのも面白くて、「あ、これは前に出てきたあの人の若い時なんだ!」と気づく楽しみもありました。 全部読み終わったらまた最初から読...
ナイスうずまき! 悩みがグルグルうずまきの様にとぐろを巻いていても、それがエネルギーに変わるんだと前向きな気持ちになれた本。 短編でどんどんお話が過去に戻るのも面白くて、「あ、これは前に出てきたあの人の若い時なんだ!」と気づく楽しみもありました。 全部読み終わったらまた最初から読み直したくなる作品でした。
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鎌倉うずまき案内所という、道どころか自分や人生にはぐれた人をそっと案内してくれる不思議な場所。 中には外巻さん・内巻さん、アンモナイトの所長?!がいて、 道を聞こうと訪れた人のはぐれ話を聞いてくれ、「ナイスうずまき!」と言ってくれる。 不思議なふわふわした時空間の中で、道ではな...
鎌倉うずまき案内所という、道どころか自分や人生にはぐれた人をそっと案内してくれる不思議な場所。 中には外巻さん・内巻さん、アンモナイトの所長?!がいて、 道を聞こうと訪れた人のはぐれ話を聞いてくれ、「ナイスうずまき!」と言ってくれる。 不思議なふわふわした時空間の中で、道ではなく気づいたら人生のはぐれが何となく晴れたような気にしてくれる。 読み始めはファンタジー色にやや面食らったけれど、 あらら、気づいたらうずまきに巻き込まれ、読後は胸がじーん。 外巻さん・内巻さん・所長もインパクトなのだけれど、登場人物の方に引き込まれる。 時間を遡って話が展開され、登場人物それぞれがつながっている。 今は中年でも誰にでも少年や青年の頃があって、それぞれの時期にそれぞれの場所で一生懸命生きているんだなぁ。 案内所でアドバイスをもらうのではなく、 ヒントになるような、ならないようなものとうずまきキャンディを手に入れ、 自分ではぐれの中を進んでいくのがすごく好き。 どれもジンジン響いてきたけど、特に心に留まったのは『二〇十三年 つむじの巻』。 将来の夢をユーチューバーと書いた息子に、何とか大学受験してほしいと願う母のうずまき話。 「思い出した。幼い日の真吾。 公園では、すべり台やブランコより、アリの行列に魅入っていたこと。 ...他の子たちとは離れたところでひとり、レゴのものすごい大作を作っていたこと。 ...あのころは、嬉しかったのだ。真吾が他の子と違うことが。 ...いつからだろう。みんなと同じじゃないと不安になったのは。 ...普通のことを普通にしてくれればいいと思うようになったのは。」 そしてこちらも。 『一九八九年 ソフトクリームの巻』344ページ 「たぶん、本当に言いたいことを書くためにフィクションが必要なんだよ。事実をそのまま書いたら受け入れてもらえないことも、空想世界みたいな設定にすると伝わるんだ。」 私には伝わったようです。 黒祖ロイドみたいに、青山美智子さんの本は私のためにも書かれた本なのかもしれない! 青山さんの本は2冊目だけど、どちらも不思議とジンジンじわじわくる~!
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ぐるぐると巻き戻されるような構成に引き込まれて、さらっと読了。とにかく優しくてあったかくて、不思議。時にはうずまきのエネルギーを信じてみようと思う。
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鎌倉にまつわる迷える人が、ふとはぐれてしまうお話。双子の外巻さんと内巻さんに導かれて覗いた先には・・ それぞれのお話で主人公がはぐれてしまった。はぐれ方も人それぞれ。解決のヒントをもらい現実世界に戻る。右往左往しながら生きる姿がいい。
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既読感ある。「猫のお告げ」は新鮮だったが、柳の下に2匹目はいなかった…昭和から令和。感熱紙に歌手。各時代の小物までさりげなく配置され懐かしく読めたけど、お決まりの水戸黄門部分長すぎ!「はぐれましたか」「この人は流れに文句を言って立ち止まることなく、理不尽な波に抗うことなく、その時...
既読感ある。「猫のお告げ」は新鮮だったが、柳の下に2匹目はいなかった…昭和から令和。感熱紙に歌手。各時代の小物までさりげなく配置され懐かしく読めたけど、お決まりの水戸黄門部分長すぎ!「はぐれましたか」「この人は流れに文句を言って立ち止まることなく、理不尽な波に抗うことなく、その時たどり着いたところでずっとおもしろいな、おもしろいなって言いながら、ありったけの力で仕事してきたんだ」「人生は真っ直ぐな道を歩いていくんじゃなく螺旋階段を登っていくようなもの」その通りです。何事も楽しんで。
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