1,800円以上の注文で送料無料

なにかが首のまわりに の商品レビュー

3.8

41件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/12

この感想を書いてるのは読んでから1年以上経ってからのことです。 12の短編全てを思い出すことは出来ないので12タイトルは他の方の読書感想からコピペしてきた。 おそらく多くの方のベストは「ジャンピングモンキーヒル」か表題の「なにかが首のまわりに」もしくは「震え」とかでしょうか。 私...

この感想を書いてるのは読んでから1年以上経ってからのことです。 12の短編全てを思い出すことは出来ないので12タイトルは他の方の読書感想からコピペしてきた。 おそらく多くの方のベストは「ジャンピングモンキーヒル」か表題の「なにかが首のまわりに」もしくは「震え」とかでしょうか。 私も読んだ直後はそうだったかも知れない。でも思い出せない。 今は「イミテーション」のあらすじだけが残ってる。 不思議。 セル・ワン イミテーション ひそかな経験 ゴースト 先週の月曜日に ジャンピング・モンキー・ヒル なにかが首のまわりに アメリカ大使館 震え 結婚の世話人 明日は遠すぎて がんこな歴史家

Posted byブクログ

2024/04/09

またまた「翻訳文学試食会」(ポッドキャスト番組)で取り上げられていた作品を含む短編集。 カタカナで書くとチカチカする名前の作者は、ナイジェリアからアメリカに移住した自身の体験をベースに、「アフリカってこんなもんだろう」というアメリカ人の偏見と、「アメリカってこんなもんだろう」と...

またまた「翻訳文学試食会」(ポッドキャスト番組)で取り上げられていた作品を含む短編集。 カタカナで書くとチカチカする名前の作者は、ナイジェリアからアメリカに移住した自身の体験をベースに、「アフリカってこんなもんだろう」というアメリカ人の偏見と、「アメリカってこんなもんだろう」というナイジェリア人の偏見を描きつつ、それに向き合わざるを得ない主人公を描く短編が並ぶ。 標題作『なにかが首のまわりに』もよかったが、私は『アメリカ大使館』が推しの作品。これほどまでに他国へ移住することを必死に求める心境に、私はなったことがなく、強烈なインパクトを残したためだ。日本は平和でいいなと思うのか、平和ボケ過ぎていつか気が付いたらどうしようもなくなっているのか。

Posted byブクログ

2024/01/13

アフリカの情景を十分にイメージすることができない自分の貧しさを思いつつも、シンプルでハッとする物語と、デリケートだけれど多くは逞しい心情の繊細な描写は楽しめた。長編も読んでみたい。

Posted byブクログ

2024/01/07

ナイジェリア出身の著者が、ステレオタイプの「アフリカ」とはほど遠い、実際の彼女たちの日常、心情、人間関係などが書き綴られた、短編集。 読み始めは、馴染みのない名前(「ン」から始まる名前の多いこと!)、地名、人種、宗教、文化に戸惑いを覚え、300ページほどの文庫読破に7日も要した...

ナイジェリア出身の著者が、ステレオタイプの「アフリカ」とはほど遠い、実際の彼女たちの日常、心情、人間関係などが書き綴られた、短編集。 読み始めは、馴染みのない名前(「ン」から始まる名前の多いこと!)、地名、人種、宗教、文化に戸惑いを覚え、300ページほどの文庫読破に7日も要した。アフリカ、特にナイジェリアのことを勉強してから、再読しようと思う。 再読したら、恐らく星は増えると思われる。 ナイジェリアのことに詳しくないあなたは、訳者あとがきから読まれるのがいいかもしれない。少しは、著者や背景理解が深まるのではないだろうか。

Posted byブクログ

2023/11/13

読んでて私は、異邦人の女の人の話が好きだと思った 国を出た、居場所がない、親しい男、家族になじめない等の、現在の自分のいる場所に違和感を持つ女たち。とても自立しているようで寂しい人。

Posted byブクログ

2023/11/05

「パープル・ハイビスカス」の大きなうねりはないけれど、さざなみのように、人と人のあいだの差違や隔たり、ずれ、違和感を物語にして差し出してくる。

Posted byブクログ

2023/10/02

アフリカ関係の本は、滝田明日香さん以来。(そうえいばキリマンジャロ登山の本とバッタの本は読んだ!) 滝田さんが繰り広げるエピソードは、私の知らない世界であり、わくわくしながら読んだことを覚えている。 本書の、チママンダさんは、世界的に活動されている。 本の評価が高いことは知って...

アフリカ関係の本は、滝田明日香さん以来。(そうえいばキリマンジャロ登山の本とバッタの本は読んだ!) 滝田さんが繰り広げるエピソードは、私の知らない世界であり、わくわくしながら読んだことを覚えている。 本書の、チママンダさんは、世界的に活動されている。 本の評価が高いことは知っていたけれど、活動拠点はアフリカではなくアメリカ。来日もしていて、松たか子さんが朗読??? なんとも驚くものがある。 アフリカに私は行ったことなく、はっきり言って知らない世界である。 それをいいことにアフリカのイメージが作られてきた感がある。 それを証明するものが、FACTFULNESSのチンパンジーアンケートである。 にしても知らないことが多すぎる。 この本は、マスコミにつくられたものではなく、アフリカの暮しから出てきたもの。アメリカへの移住、査証取得に伴う面接に関する切実な対応・対策については、確かに驚いた。特別な心構えが必要なのである。 出張で同行していた人が(アフリカではありません)、イミグレーションで賄賂を要求されて払っていたけれど、まだまだどこもかしこも腐敗しているのかな。 今回滝田さん、チママンダさんに共通して感じたことは、治安の悪さと、腐敗した警察、根底にある宗教である。バッタの本にも(あまりにも有名な本なので、これだけでわかるひとはわかるとおもう)、信頼していたドライバーに盗まれた話がでてくる。 はやり怖いイメージはあるけれど、どうなんだろう。 ーーー 317頁 『闇の奥』的なイメージのアフリカは、アフリカを反人間としての「他者」と見なすことが可能な場です。つまり、西側諸国の人々がその人間らしさを試す場ということです。

Posted byブクログ

2023/05/09

凝り固まったステレオタイプな印象と、差別と意識していない差別こそが、多様性の時代に潜む本質的な問題なのではないかと考えさせられる短編集。 ナイジェリア出身の主人公たちが外国(主にアメリカ)との文化の差や、経済的な格差、ナイジェリア出身であるというアイデンティティに直面する物語を...

凝り固まったステレオタイプな印象と、差別と意識していない差別こそが、多様性の時代に潜む本質的な問題なのではないかと考えさせられる短編集。 ナイジェリア出身の主人公たちが外国(主にアメリカ)との文化の差や、経済的な格差、ナイジェリア出身であるというアイデンティティに直面する物語を数話読んだだけで、豊かな国に生まれた人々の多くが自身でも知らないうちに、自分の中に「無意識の差別」を育んでいるのだと感じてしまいました。 差別というのは肌の色や宗教の違いを理由に人を迫害するような行為だけを指すのでなく、自分の中の常識に無い、相手にとっての常識に敬意を払わないことで生じる現象を指すのかもしれません。

Posted byブクログ

2023/04/09

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ。 アフリカからアメリカに渡って、自己のアイデンティティを見つめる移民文学。アフリカの苦しみを伝えるストーリー。 僕自身が、そんなステレオタイプで彼女の作品を捉えようとしていないかと、自問する。 この短編集は、そんな簡単に括ることはできない。 ...

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ。 アフリカからアメリカに渡って、自己のアイデンティティを見つめる移民文学。アフリカの苦しみを伝えるストーリー。 僕自身が、そんなステレオタイプで彼女の作品を捉えようとしていないかと、自問する。 この短編集は、そんな簡単に括ることはできない。 これまで無知であったナイジェリアに関する出来事を知るきっかけになったが、それ以上に何よりも物語の力に持って行かれた。苦悩を抱えて生きる人の心の震えを描く繊細さと、ナイジェリアの同世代と世界の両方に意識の変容を迫る揺るぎない力強さが、十二の短編に満ちている。 心が苦しくなる幕切れも多いが、一冊読み終わった後にはポジティブな気持ちになってくる。頑固なまでに私らしくあること。彼女のメッセージに背中を押される。 次は長編小説を追いかけたい。

Posted byブクログ

2023/04/02

アメリカーナが面白かったので、こちらも読んでみた。 一つ一つがとても短い話なのに、一話終わるたびに感じる余韻がすごい。本書で描かれている、ナイジェリアとアメリカの空気、それぞれの女性たちの感受性や生きる力などに触れ、視界が開けるように感じた。世界は広い。

Posted byブクログ