「死」とは何か 完全翻訳版 の商品レビュー
何となく、死後も魂は残された者を見守る、と思っているが、哲学者であるシェリー教授は、 人間は基本的にただの身体にすぎない、 死は本当に一貫の終わりだと思う、とはっきりしている。 死は避けられない。しっかりと凝視し自ら考えること(今をよく生きる)ことかな。
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死について考える前に、生とは?私とは?存在とは?について触れ、二元論と物理主義での私を問い、魂の存在について考察する。魂が不滅か?存在しないとすれば立証できるか? なにを私と定義づけるのか(人格の同一性)。魂説、身体説、人格説。その場合、複製・分裂はどうなるか。そもそも生き延びる...
死について考える前に、生とは?私とは?存在とは?について触れ、二元論と物理主義での私を問い、魂の存在について考察する。魂が不滅か?存在しないとすれば立証できるか? なにを私と定義づけるのか(人格の同一性)。魂説、身体説、人格説。その場合、複製・分裂はどうなるか。そもそも生き延びることだけが大切なのか。 ここで死の本質について。 いつ死んだことになるか、睡眠と死の違い、死ぬのは孤独か? 死はなぜ悪いのか?不死は善か?人生の価値の測り方。不可避、不平等、残り時間の未知、幸福度とは。死になにを恐れるのか。 さらに自殺の合理性について。 合理的な決断になりうるか、それは明晰で冷静な判断になりうるか、道徳性に対する疑問、功利結果主義の考え。 最後にシェリー先生の結論。 一晩かけた長い講義だったが、すごく考えさせられた。 そもそも私が私であるのは脳にある記憶のみである。(昨日したことの記憶とそれ相応のエビデンスと思われる状態、さらに鏡に映る容姿が変わらない自分であるという記憶) 生きていると実感するのも今生きているから。死んだ時の感覚はわからないが、物理主義であれば五感はなく寝ているのと変わらない(時間も感情もない)。 わたしの人生の価値は何か。 富でも名声でもなく、細く長く生きることでも短く濃いものを期待するのでもなく、幸せにプラスで終わりたいがそれを躍起になって戦うでもなく、人と比べるでもなく、終わりを恐れるでもなく、どっちがより心赴くかを考えながら日々無数の決断を積み重ねて一喜一憂して過ごすことだろう。 251冊目読了。
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「死とは何か」について、昔はよく考えたけど、考えているうちによく分からなくなって、考えるのをやめていた。 本書は、死について、複数の視点から論理的に迫ることで、一般的に考えられる「死」をより深い場所で考えることを可能にしてくれる。 最も印象的なことは、生きることが良いことという考...
「死とは何か」について、昔はよく考えたけど、考えているうちによく分からなくなって、考えるのをやめていた。 本書は、死について、複数の視点から論理的に迫ることで、一般的に考えられる「死」をより深い場所で考えることを可能にしてくれる。 最も印象的なことは、生きることが良いことという考えは西洋的な考えで、東洋的にはそうではないということ。前提を変えると、死を恐れる理由がよく分からなくなる。 本書の大部分は死についての考察だが、最後はそれを踏まえて、より実りある生き方についての記述もある。 読み終わった後に、生きることに少しだけ勇気が出る。
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死ぬとわかっていても心の奥底では受け入れることができていない。 これは皆に共通する心情だと思う。 では死後の世界があるとしたら?
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とても分厚い。ずっと読みたかった本。物心ついたころから死に恐怖を感じていた私にとって、この本は「絶対に読まなきゃいけない本」だった。今は忙しくて死について考えることは少ないし鈍感になってしまった。 この本を読む間は改めて深く死を考え、 ある意味ポジティブに受け止めることができるよ...
とても分厚い。ずっと読みたかった本。物心ついたころから死に恐怖を感じていた私にとって、この本は「絶対に読まなきゃいけない本」だった。今は忙しくて死について考えることは少ないし鈍感になってしまった。 この本を読む間は改めて深く死を考え、 ある意味ポジティブに受け止めることができるようになる。
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イエール大学で23年連続の人気講義という触れ込みで、買おうかと迷っていたところに、オーディオブックで聴き放題で登場していたため早速聴いた。死をあらゆる角度から分析すると確かに面白いのだが、当たり前すぎることが多いので、少し退屈な部分もあったので、23年連続というのも少し疑問。死と...
イエール大学で23年連続の人気講義という触れ込みで、買おうかと迷っていたところに、オーディオブックで聴き放題で登場していたため早速聴いた。死をあらゆる角度から分析すると確かに面白いのだが、当たり前すぎることが多いので、少し退屈な部分もあったので、23年連続というのも少し疑問。死というのは経験しようがないので、結局わからないことなのだ。
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初めこの本を取った時手っ取り早く死ぬことについて考えたかったのだが、本書ではまず魂の有無について、人格についてを論じていくため、好奇心がついてこずなかなか読み進めるのが大変だった。ただ有名な哲学者の意見を引用し、それについて批評していく形式については他の哲学の勉強にもなりわかりや...
初めこの本を取った時手っ取り早く死ぬことについて考えたかったのだが、本書ではまず魂の有無について、人格についてを論じていくため、好奇心がついてこずなかなか読み進めるのが大変だった。ただ有名な哲学者の意見を引用し、それについて批評していく形式については他の哲学の勉強にもなりわかりやすかった。私が本書を読んで至った結論は私たちは死んだら無になるだけなので、それまでに懸命に生きれば良いのだろう。死ぬことについて恐れず今生きていることを感謝して生きたい。
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哲学書を読みたいと思い本屋に行ったところ表紙に吸い込まれ購読しました。 誰にもいずれは訪れる「死」について 様々な観点から考えれる本 これを読んで、死生観というものを考え持ち始めました。 今をより強く楽しく、一瞬を大切に刻みながら人生を謳歌していきたいですね。
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講義調でやや冗長ながらも、死と徹底的に向き合う全750ページ超は、人生を再考する恰好の機会と視点を与えてくれる。 死といかに向き合うべきかは、すなわちどう生きるべきかと同義であり、ゆえに死とうまく向き合うことは、うまく人生を生きるために欠かせないことなんだと改めて。剥奪説の考察な...
講義調でやや冗長ながらも、死と徹底的に向き合う全750ページ超は、人生を再考する恰好の機会と視点を与えてくれる。 死といかに向き合うべきかは、すなわちどう生きるべきかと同義であり、ゆえに死とうまく向き合うことは、うまく人生を生きるために欠かせないことなんだと改めて。剥奪説の考察など、なるほどと膝を打つ論考も随所に。 "人生は、何もしないには長過ぎるが、何かをするには短すぎるーーあまり時間はない。人生は、二、三度のやり直しをするには十分に長いが、その機会はそれほど多くない。だから私たちは注意を払わなければならない。人生で何をするべきか、人生をどう満たすべきなのか、何を目指すべきなのか、と問わなければならない。"
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自分がいかに哲学と遠い存在なのか、理解できた事がこの本を読んだ収穫。途中何度も読むのを止めようと思ってしまった。
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