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亥子ころころ の商品レビュー

4.1

62件のお客様レビュー

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2019/09/26

主人の治兵衛と娘のお永、孫のお君の3人が支える菓子屋の南星屋は、材料費を抑えて庶民でも安く購えるようにしており、日本諸国のお菓子が主人の工夫も加えられて毎日、2品売り出される。作る過程も詳しく描かれていて、作者の食べ物へのこだわりが伝わってくる。主人の弟の僧侶の石海が、それらを本...

主人の治兵衛と娘のお永、孫のお君の3人が支える菓子屋の南星屋は、材料費を抑えて庶民でも安く購えるようにしており、日本諸国のお菓子が主人の工夫も加えられて毎日、2品売り出される。作る過程も詳しく描かれていて、作者の食べ物へのこだわりが伝わってくる。主人の弟の僧侶の石海が、それらを本当に美味しそうに食べるのだが、いやー私も食べたくなってしまう。しかし、朝早く並ばないと手には入らないことだろうなあ。 主人の治兵衛が左手首を痛めて上手く和菓子を作れなくなって困っていると、店の前に行倒れの男がー。ひょっとして菓子職人では?と思っていたら、やはりそうだった。なんだかすごく都合のいい話の展開なのだが、まあよしとしよう。お話だから。この菓子職人の雲平をめぐって話は進んでいく。 期待通り、人情豊かなほろりとくるいいお話だった。続編あるかなあ。

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2019/09/20

+++ 味見してみちゃ、くれねえかい? 読んで美味しい“人情”という銘菓。“思い”のこもった諸国の菓子が、強張った心を解きほぐす――。親子三代で営む菓子舗を舞台に、人の温もりを紡いだ傑作時代小説!武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。全国...

+++ 味見してみちゃ、くれねえかい? 読んで美味しい“人情”という銘菓。“思い”のこもった諸国の菓子が、強張った心を解きほぐす――。親子三代で営む菓子舗を舞台に、人の温もりを紡いだ傑作時代小説!武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手ごろと大繁盛だったが、治兵衛が手を痛め、粉を捏ねるのもままならぬ事態に。不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで――。吉川英治文学新人賞受賞作『まるまるの毬』待望の続編! +++ 表題作のほか、「夏ひすい」 「吹き寄せる雲」 「つやぶくさ」 「みめより」 「関の戸」 「竹の春」  +++ 今作でも、治兵衛が諸国を旅して見覚えたご当地菓子がおいしそうである。しかも今作では、店前で行き倒れていたところを助けた、雲平という菓子職人と案を出し合いながら拵えた趣向を凝らした菓子が、目新しくもあり前作に増しておいしそうで、列を作る客の評判も上々である。雲平が行き倒れていた事情を解決するという大きな目的が、物語全体を通してまずあり、それに絡んだあれこれや、人と人との情の通い合い、親子の心情、などなど、いろいろな興味をかきたてられる。登場人物は善人ばかりだが、だからと言って問題が起こらないということはないのだなぁと思い知らされる。ラストは思わず頬が緩む展開で、あたたかい気持ちになれる一冊でもある。

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2019/09/11

武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手頃と大繁盛だったが、治兵衛が手を痛め、粉をこねるのもままならぬ事態に。不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問...

武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手頃と大繁盛だったが、治兵衛が手を痛め、粉をこねるのもままならぬ事態に。不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで―。

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2019/09/01

祖父、母、娘の3代で営むお菓子屋「南星屋」のお互いを思いやる人情噺の中に腕のいい職人雲平が現れて起こる騒動。ちょっと怖いことも想像してしまったけれど、悪人がいないことでほっ!あまりにもおいしそうなお菓子が毎回毎回登場するのでほほう!を通り越して今からでもお菓子屋さんに走りたい。

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2019/09/01

『まるまるの毬』続編!うれしい! 相変わらずお菓子がおいしそうだなあ… 今回は登場人物も増えて、ますます面白い。

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2019/08/28

初出 2016〜18年「小説現代」の連続7話。 『まるまるの鞠』の続編。 麹町の小さな菓子屋南星屋は、治兵衛と娘お永、その娘お君で営み、かつて巡り歩いた諸国の菓子を毎日2種類だけ売っているが、治兵衛が手を怪我してしまう。 偶然店のそばで行き倒れていた夏のが菓子職人雲平で、京の店...

初出 2016〜18年「小説現代」の連続7話。 『まるまるの鞠』の続編。 麹町の小さな菓子屋南星屋は、治兵衛と娘お永、その娘お君で営み、かつて巡り歩いた諸国の菓子を毎日2種類だけ売っているが、治兵衛が手を怪我してしまう。 偶然店のそばで行き倒れていた夏のが菓子職人雲平で、京の店を辞めてまで弟分亥之吉を探しに来たのがメインのストーリー。 治兵衛と雲平が意気投合して色々な菓子を創作していくのが楽しいが、次第に亥之吉失踪の謎がわかってくる。六百石取りの旗本日野家の茶人として知られる隠居に菓子職人として抱えられていたが、その突然の死がきっかけだった。 みんないい人ばかりで、最後はめでたしめでたしだが、次に続く問題もはらんでいる。 小さな菓子屋の話は、田牧大和の藍千堂シリーズに似ているが、あちらはサスペンス混じり、こちらは人情話。

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2019/08/23

【収録作品】夏ひすい/吹き寄せる雲/つやぶくさ/みめより/関の戸/竹の春/亥子ころころ  人情物。

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2019/07/26

えっそっちー!?な、ラスト。 前作の方がハラハラどきどきほっこり感があったと思います。 そこが抑え気味な分、和菓子の新しさ?(治兵衛とほかのキャラクターで案を練る場面)はたっぷりで、「おいしそう♡」加減はひとしおでした。

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2019/06/28

江戸時代の和菓子屋の話しで、地方の和菓子がたくさん出てくるのが特徴です。和菓子屋のアンって小説を昔読んだのですが、和菓子の部分は何となく似ています。ミステリー形式になっていて、最後の話しできちんとまとまるという感じになっています。これは続編なので、これだけでは人間関係が複雑で混乱...

江戸時代の和菓子屋の話しで、地方の和菓子がたくさん出てくるのが特徴です。和菓子屋のアンって小説を昔読んだのですが、和菓子の部分は何となく似ています。ミステリー形式になっていて、最後の話しできちんとまとまるという感じになっています。これは続編なので、これだけでは人間関係が複雑で混乱するので前作を先に読むのが良いと思います。とてもほっこりした気分になれる秀作でした。

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2019/08/05

武家出身の職人・治兵衛が娘・孫娘と営む「南星屋」は、 全国各地の銘菓を作り大繁盛。だが、治兵衛が手を 痛め、粉をこねるのもままらなぬ事態に。そんな中、 店の前で雲平という男が行き倒れて…。

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