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女たちのテロル の商品レビュー

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47件のお客様レビュー

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2020/04/28

100年前の話し。 日本、英国、アイルランドでそれぞれの女達がテロルに目覚める。 申し訳ありません。 途中で興味を失って挫折しました。

Posted byブクログ

2020/04/23

3人の女性活動家、金子文子、エミリー・ディヴィソン、マーガレット・スキニダーの評伝。 金子文子については、昨年(2019年)彼女をモデルにした映画が公開されたこともあり、名前だけは知っていたが、残りの二人については本書で初めて知った次第。 ちなみに、金子は反体制の活動家、ディ...

3人の女性活動家、金子文子、エミリー・ディヴィソン、マーガレット・スキニダーの評伝。 金子文子については、昨年(2019年)彼女をモデルにした映画が公開されたこともあり、名前だけは知っていたが、残りの二人については本書で初めて知った次第。 ちなみに、金子は反体制の活動家、ディヴィソンはサフラジェットと呼ばれる女性参政権の活動家、そして、マーガレット・スキニダーはアイルランドの独立を目指した活動家である。 本書の構成は各人のエピソードを順番に一人づつ紹介する形ではなく、細分したものをそれぞれ一人一章とし、3人分をそれぞれ交互につないでいく形になっている。 また、各省の終わりに次の章のキーワードとなる語が大きいサイズで、かつ太字で記載され、次の章ではそのキーワードが言い方を変えて、しかし大きいサイズでかつ、太字で繰り返される、という非常にユニークなスタイルがとられていることも印象的。 金子の悲惨な生い立ちや、まだ23歳の若さで絶命するまでの壮絶な生きざまは、前述の映画ではどのように描かれているのか、非常に観てみたくなった。 また、デイヴィソンのサフラジェットについては、本書を読んでその詳細を知り、こういうことがあったからこそ、ディビッド・ボウイが「サフラジェット・シティ」という曲を歌ったり、ポール・マッカートニー&ウィングスが彼らの大ヒット曲「ジェット」の中でサフラジェットについて言及していたのかと、数十年たって初めて理解した。 加えて、スキニダーのアイルランド独立運動についても、やはり音楽ネタになってしまうが、ジョン・レノン、ポール・マッカートニーをはじめとする数々のミュージシャンが歌にしてきたアイルランドに平和を求める内容についての下地はここら辺にあったのか、と深く納得した次第。 著者の文章のうまさもあり、しっかりと読ませる良書。 ただ、できれば3人の肖像写真くらいは載せても良かったのではとも思った。

Posted byブクログ

2020/03/29

たいへんくだけた文体にちょっとびっくりした。もしかしたら若い人たちに向けた本なのかもしれないが、恥ずかしながらいい歳をした私が知らないことばかり。 私はこういう女性たちの壮絶な戦いがあったことを何も知らずに、のうのうと暮らしてきたのだなあ。

Posted byブクログ

2020/02/23

不勉強で、金子文子は何となく知っていたが、エミリー&マーガレットのことは全く存じ上げず、サフラジェットやアイルランドのイースター蜂起についても無知で、大変勉強になった。金子文子の考え方は大変興味深い。頭でっかちの思想とは一線を画すもので、手記も読みたいと思う。

Posted byブクログ

2020/02/16

世界のあちこちで自分に敵対する陣営をテロリストと呼び合い、そして2020年のビックイベントへのテロ対策の名のもと個人データを照合され、一方、深夜のグルメ番組を「飯テロ」とカジュアルに表現し、重いも軽いもテロテロしている世の中ですが、やっぱり個人的には「テロはいかんでしょう、テロは...

世界のあちこちで自分に敵対する陣営をテロリストと呼び合い、そして2020年のビックイベントへのテロ対策の名のもと個人データを照合され、一方、深夜のグルメ番組を「飯テロ」とカジュアルに表現し、重いも軽いもテロテロしている世の中ですが、やっぱり個人的には「テロはいかんでしょう、テロは…」ぐらいのいわゆる平和ボケ人間だったりします。しかし、本書はテロ、いやテロルという言葉は顕在化されていないはずなので、今日におけるテロ的な行為、いや行為にすらなってない思考、に至らざるを得なかった100年前の3人の女性のシンクロニシティの物語です。著者は「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」とBREIXTで今、引っ張りだこのブレイディみかこ。相変わらずのパンキッシュなノリで3人の女性のストラグルとアクションをリミックスしていきます。金井文子、エイミー・デイヴィソン、マーガレット・スキニダー、それぞれの全く関係ない人生が、巧みにキーワードで編集され、社会の構成員とされていなかった女性の社会参加への扉を開けていく、いや、閉ざされた扉への体当たりを蘇らせています。松本清張「昭和史発掘」の「朴烈大逆事件」の章で金井文子の名前だけは知っていましたが、アイルランドイースター蜂起のマーガレットもサフラジェットのエイミーも本書で初めて知りました。フィンランド34歳女性首相の誕生を以って、100年経ってここまで来たのか?100年経ってもここまでしか来れないのか?そして、自分は「テロはいかんでしょう、テロは…」ぐらいのレベルなのか?いやぁ〜ブレイディさん、いつも投げ込んでくるよなぁ…

Posted byブクログ

2020/02/18

アナーキー&ロックに生きた3人の女性の一代記。次々と展開していく小気味いい文章で一気に読み進められます。虐げられた状況下を闘い抜いた3人の姿はカッコよすぎ。最期まで力強く生きた彼女らをアッパレに描き、暗く悲しい結末で文章で終わらせない作者の筆もアッパレです。

Posted byブクログ

2020/02/13

日本の金子文子,アイルランド(スコットランド)のマーガレット・スキニダー,イギリスのエミリー・ディヴィソン.ほぼ同じ時代をそれぞれの生をかけて自分の信念を貫いたことに深く感銘を受けた.章が変わるごと大切な鍵となる言葉を手渡すように登場人物が変わる展開が面白かったです.時と場所を違...

日本の金子文子,アイルランド(スコットランド)のマーガレット・スキニダー,イギリスのエミリー・ディヴィソン.ほぼ同じ時代をそれぞれの生をかけて自分の信念を貫いたことに深く感銘を受けた.章が変わるごと大切な鍵となる言葉を手渡すように登場人物が変わる展開が面白かったです.時と場所を違えながらも女性として人間として輝いた人達を知ることができ,この本に出会えてよかったです.

Posted byブクログ

2020/01/31

P78「不平等、という問題に本気で取り組む人々が現れた百年前は、様々な分野でそれを行おうとする人々が、優先順位を争って対立した時代でもあったのだ」 P160「マイノリティーを上に置いてマジョリティーより尊重すべきものとして扱わない代わりに、劣るものとも見なさない」 P164「...

P78「不平等、という問題に本気で取り組む人々が現れた百年前は、様々な分野でそれを行おうとする人々が、優先順位を争って対立した時代でもあったのだ」 P160「マイノリティーを上に置いてマジョリティーより尊重すべきものとして扱わない代わりに、劣るものとも見なさない」 P164「生まれながらに蔑まれる人が存在しないのなら、生まれながらに敬われるべき人だって存在するわけない」

Posted byブクログ

2020/01/25

勇敢で逞しい日本とイギリスの女性達の話が、交互に同じ様なキーワードで繋がって語られる。頭ではなく身体で哲学を知っている女性の潔さに感服。

Posted byブクログ

2020/01/12

『女たちのテロル』レビュー 朝鮮の錦江の岸辺で自殺を試みるが、頭上で鳴く油蝉に、自分を取り巻いている世界の美しさ、静けさを気付かされ、もう一度、国家の構成人員としてはカウントされていない『もぐり』の人生を歩んでいく。  しかし、そこから感じる生きることの抵抗感覚はすべて『違う世...

『女たちのテロル』レビュー 朝鮮の錦江の岸辺で自殺を試みるが、頭上で鳴く油蝉に、自分を取り巻いている世界の美しさ、静けさを気付かされ、もう一度、国家の構成人員としてはカウントされていない『もぐり』の人生を歩んでいく。  しかし、そこから感じる生きることの抵抗感覚はすべて『違う世界はある』という実感であり、それが彼女の生きている原動力になって、雪ダルマのように自然児金子文子を膨張させていく。そしてその野性味が時代を巻き込んでいく。  ‘死の淵’から戻った人には‘信念’の貫徹を支える強い力が備わる。 それは逆から見ると運命がその人に与えた試練のようにも思えるし、その人の使命をスーパーパワーに転化する必然のようにも思える。 この様に‘死の淵’から戻った人に先日読んだ『だから、あなたも生きぬいて』(大平光代)に見ることができる。 そして、読みながら常に意識していたのが作者‘ブレイディみかこ’という人物だ。 『子どもたちの階級闘争』→ 『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』と読んできて、彼女の選ぶ言葉、そして社会の底辺で生きる者の姿を、読む者にしっかり手渡す様な表現を目にしてきた。 こんな表現をする人はどうやって作られるのだろうと考えながら、次々と彼女の作品を遡って読んでいる。ちょっと変わっている。そこがまた魅力で、親が知的な環境を与えてくれなわけでもない、真面目に学んだわけでも、高学歴でもない(高校は名門だが)、裕福な成金でもない。…。なのに、言葉は豊富に持っている。 自ら好んで裕福にはなりそうなタイプでもない。 彼女が金子文子を追ってこの本を書いた様に、私もしばらくブレディみかこを追っかけてみる。 そんな彼女は いまの私のマイブームだ

Posted byブクログ