あのこは貴族 の商品レビュー
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幸せとは…! 結婚=幸せ とは限らないよって最近よく言われるようになったと思うんだけど、それをまさしく教えてくれる本でした 自分が楽しいと感じることや、自分らしく居られる活動を知ることが大切だなあと思いました 私も華子さん的な狭い世界の中で人生を歩んでる気がする、幸せなんだけどね もう少し外に出てみるのもいいのかなって思いました これからも旅行たくさんするぞ〜 みきさんみたいに自分のやりたいことを何歳からでも始められる人になりたい! 私も英語喋れるようになりたいな、笑 相楽さんと独身仲間になりたくないって思ってた華子が最終的に一緒に仕事して生き生きしてるの素敵だなって思ったし、幸一郎のときにその生き生き華子を発揮できなかったのも現実味があって良かったです、人生上手くいかないもんだよね〜
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幸一郎は薄情だと書かれていたけど、自分の家業を継ぐために必死で働いてて、華子や美紀とは向いてる方向が違うんだろうなと思った。 この小説を読んで、 今まで所謂上流階級の人と絡んだ時に感じてきた違和感の理由がわかった気がした。 彼らは圧倒的に内を向いてるんだろうなと。自分達のテリ...
幸一郎は薄情だと書かれていたけど、自分の家業を継ぐために必死で働いてて、華子や美紀とは向いてる方向が違うんだろうなと思った。 この小説を読んで、 今まで所謂上流階級の人と絡んだ時に感じてきた違和感の理由がわかった気がした。 彼らは圧倒的に内を向いてるんだろうなと。自分達のテリトリーの内を向いていて、気が向いた時にこちらを振返る程度はするけれど、基本的にこっちのことは眼中にないからある種の怖さを感じるのかもしれないなと。 彼らのテリトリーの内側には彼らの「正解」があるんだろうな。
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いい意味で思ってたのと違うかった 自分のテリトリー、視野を広げる、人としての成長物語 さいご、とっても清々しく読み終えれた 上流階級と地方であれば、地方の美紀の方が自然体で読めたのは、作者がより近しい実体験に伴うものだったからか?
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東京生まれ東京育ちで何も不自由なく過ごせた華子と田舎から上京し、夜の店を経験した上で世の中を渡り歩いた美紀、2人の目線から見た貴族社会のお話。 お互いが持っているものが全く違うからこそ、見える景色がこんなに違うのかと女性目線ではあるが、よく分かり非常に面白かった。 政治家等になる家柄の子は小さい頃から親行きつけのお店しか通わず、友人関係も家柄がある方のみで集まる非常に閉ざされた世界で生きている。 類は友を呼ぶと言ったもんで金持ちの常識が通じる人間としか関わりがないので庶民の感覚が全く分からない、知らないのは頷ける。 作中でもひな壇を毎年飾るとかクリスマスにミサをするとか何それ?って行いを当たり前のように行っている。 こういう家柄の人間は明治時代の政治家の家系や将軍の血筋の末裔だったりするらしく、昔の権力者が今も日本を仕切っているってことらしい。彼らの中では夫が働き妻が家を守り尽くす大古の価値観が未だにアップデートされておらず男社会中心のままなのである。 大人になり社会に出ても価値観は変わらないので自分たちの常識のまま政策をするのだから、的外れの考えになるのは当たり前である。 跡継ぎなどの柵も強いため、貴族と同じと言っていい気がする。 貴族と庶民の価値観の違いだけでなく男女差別が強くなる社会構造や今話題の立ちんぼ女子が誕生してしまう背景等も少しずつ理解できるような流れになっていて良かった。 美紀の東京に上京してお盆や正月に地元に帰った際に感じる退屈感や価値観の差を感じる描写は同じ上京民で東京という街が好きな私にとっては共感する点が多かった。よき本です
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上級市民もそれなりに苦労があるのは、よく分かりましたが、物語の最後のストーリーが短くて、 もう終わり?って感じがしました。
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私は上京した女性側なので、美紀の気持ちに強く共感できた。 自然体で経済力の差や経験の差を見せつけられて圧倒されることは大学時代に経験していた。 身の丈を知らない私は追いつこうとしていたが、美紀のように諦めておくべきだった。 美紀は自分の生活と学費のために夜のアルバイトを始めるが、私のように周りに追いつきたいことが動機で夜のアルバイトを始める学生もいる。 動機は置いておいて、お金に困った頭の良い女の子が東京という土地柄参入しやすい夜のアルバイトを始め、垢抜けていく流れは非常に解像度が高いと思った。 華子に対しては本当に嫌いなタイプの女で共感できる部分はあまりなかったが、最後は自分の人生を自分で生きていく選択をしていて、成長を感じられた。 東京とそれ以外、共通点はなさそうに見えるがどちらも閉鎖的な側面を持っていて生きづらさがあり、世界を広げることに伴う痛みがあるということが伝わってくる作品だった。
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環境が違えば重ねる体験も異なり、それってもうそういうものなんだよねっていうのを気持ちよく自分の中に落とせる
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山内マリコさん、初読み。これは面白かった。 東京出身の人の生活ぶり、こちら側の人間とあちら側の人間。お嬢様と庶民。 対比が面白いなぁと、地方在住の私は 思ってしまった。
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タイトルや前半の雰囲気から、湿り気の多い印象を持って読み進めたのですが、締めくくりがとても気持ちの良いお話で驚きました。人と比べた自分に一喜一憂してしまうのは、どの階級に属していても同じなんだろうなと思います。 色んな小説を読みながら、常々「本当の豊かさって何だろう」と考えてしまうのですが。お金や身分など目に見えるものに縛られすぎず、自分の気持ちを優先できる環境に身を置けた事で、生き生きと動き出した主人公達の人生に、大きなヒントを与えてもらった気がします。
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育ってきた環境によって私たちの”普通”は異なる。普通の感覚が合う人が輪をつくり、その壁を越えることはあまりないため、他の世界を知るきっかけもない。自分が憧れる世界は誰かの普通で、自分の普通が誰かの憧れだったりする。そんな当たり前を再認識すると共に、貴族と呼ばれる人の苦労も知り、今...
育ってきた環境によって私たちの”普通”は異なる。普通の感覚が合う人が輪をつくり、その壁を越えることはあまりないため、他の世界を知るきっかけもない。自分が憧れる世界は誰かの普通で、自分の普通が誰かの憧れだったりする。そんな当たり前を再認識すると共に、貴族と呼ばれる人の苦労も知り、今の自分の幸せを噛み締める。
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