あのこは貴族 の商品レビュー
東京生まれ東京育ちの箱入りお嬢様と、成り上がり地方出身女性の話。 私がコメダに行く感覚で(笑)ホテルのアフタヌーンティーに行ってたり、ほんとに生粋のセレブは違うなぁと思う箇所が多々あり面白かった。真のセレブはそれがまた当たり前と思ってるのがいいよね。 でも思っ...
東京生まれ東京育ちの箱入りお嬢様と、成り上がり地方出身女性の話。 私がコメダに行く感覚で(笑)ホテルのアフタヌーンティーに行ってたり、ほんとに生粋のセレブは違うなぁと思う箇所が多々あり面白かった。真のセレブはそれがまた当たり前と思ってるのがいいよね。 でも思ってたより、その2人のバトル?が少なくて物足りないような。 あと大学生の内部生と外部生のこともっと書いてほしかったなー。 アラサー女性の奮闘と成長ストーリー。 意外と、さらさら読めて、よかった。
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固有名詞が沢山出てくるのでイメージしやすい。全く違う階級の2人がハイスペ男の婚約者と浮気相手という立場で出会うけど、いがみ合うわけではないのがいい。映画も好き。どうでもいいことだけど上流階級の人でもお見合いの顔合わせでオーバカナル行くんだって思った。映画ではもっと高そうなレストラ...
固有名詞が沢山出てくるのでイメージしやすい。全く違う階級の2人がハイスペ男の婚約者と浮気相手という立場で出会うけど、いがみ合うわけではないのがいい。映画も好き。どうでもいいことだけど上流階級の人でもお見合いの顔合わせでオーバカナル行くんだって思った。映画ではもっと高そうなレストランだった。どれくらいリアルかはわからないけど、上流階級の人たちの暮らしってこんな感じなのかなって考えるのが楽しかった。
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美容院に行った帰り、近くの閑静な住宅街をブラブラと散歩した。一戸の最低敷地面積が200㎡に定められている超高級住宅地だ。ひとつひとつの家が美術館のように立派で、しばらく歩いていても誰ともすれ違うことがない(みんな運転手さんつきの車で移動するのかな)。 大金持ちの家に生まれるってど...
美容院に行った帰り、近くの閑静な住宅街をブラブラと散歩した。一戸の最低敷地面積が200㎡に定められている超高級住宅地だ。ひとつひとつの家が美術館のように立派で、しばらく歩いていても誰ともすれ違うことがない(みんな運転手さんつきの車で移動するのかな)。 大金持ちの家に生まれるってどんな感じなんだろう。ハイソサエティな暮らしに多大な憧れを持つあたしにとって、この小説はもう設定だけで「おもしろーい」って思っちゃいました。 病院を経営する父親を持ち、年末年始は家族みんなで帝国ホテルで過ごす。一流ブランドの服を、普段着として気軽に身に着ける。お茶をするときは、ドトールやスターバックスなんかには絶対に行かず、いちいちホテルのティーラウンジに行く。 華子はそういう本当のお金持ちの家に生まれたものの、30歳直前で恋人に振られてしまった可哀想な「女の子」だ。 周りからも色々言われて早く結婚しなきゃと焦ってるけど、父親が持ってくるお見合いの相手は、いろんな意味で好みじゃない人たちばかり。そこで、姉の夫の友人で弁護士をしている男性を紹介してもらう。幸一郎はかっこよくて、服装のセンスもいい。家もお金持ちだ。貴族の結婚相手には、貴族が相応しいっていうことだね。 というわけで、二人はあっという間に婚約した。でも条件も外見もいい男には、必ず何か秘密がある。幸一郎だって例外ではないのだ。 これは、世間知らずで、すべて他人任せだったお嬢さんが、自分の身の上に降りかかった不幸を(周りの友人の助けを借りながら)乗り越え、人としてまた女性として(まだ他人を頼ってはいるものの、前よりはまともな大人に)成長していくストーリー。 この話にはもう一人、美紀という女性が出てくる。彼女は地方の貧しい家庭に生まれ、大学進学を機に上京してきた。 その真逆の生い立ちの二人の人生を対比させながら、物語は進む。 人から与えられたり、押し付けられたものではない幸せを自らの手で掴み、生き生きと日々を過ごすことが、本当の豊かさなのだろうか。 井の中の蛙のまま、穏便に一生を過ごすのだって、いい人生には間違いないけど。
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夫が面白そうな小説があるらしい、と言って紹介してくれたので、読書。 単なる男女の三角関係と思いきや、全く別の角度から描いた小説でした。 一人の男を二人の女が取り合う、とかチープな内容ではないのですね。 結構、現代的なお話かと思いました。 ジェンダーや格差問題を取り上げているの...
夫が面白そうな小説があるらしい、と言って紹介してくれたので、読書。 単なる男女の三角関係と思いきや、全く別の角度から描いた小説でした。 一人の男を二人の女が取り合う、とかチープな内容ではないのですね。 結構、現代的なお話かと思いました。 ジェンダーや格差問題を取り上げているので、今が旬なお話しかと思います。 東京のいい家庭でぬくぬくと温室で育った・華子と田舎から東京に出てきた賢い女性・美紀の二人の女性が登場します。 自分は完全に美紀派。 美紀を通して、自分は何で東京に憧れ、高学歴の人にコンプレックスを抱いていたのか、腑に落ちました。 ずっと心に持ち続けていた恨み・嫉みが浄化できそうです。 女性がたくましく生き抜いていく様を描いた小説はパワーをもらいます。この小説もまさにそんな本でした。
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東京の上流階級の人々と地方出身の自立した女性の人生の交錯を描いた小説です。 私は描かれているような上流階級の人々とは縁がなく、どれだけリアリティを持って彼ら彼女らの実態が描かれているのか判断できませんが、学校名、お店の名前、ブランド名などは全て実在のもので、現実味がありました。...
東京の上流階級の人々と地方出身の自立した女性の人生の交錯を描いた小説です。 私は描かれているような上流階級の人々とは縁がなく、どれだけリアリティを持って彼ら彼女らの実態が描かれているのか判断できませんが、学校名、お店の名前、ブランド名などは全て実在のもので、現実味がありました。 個人的に特に印象に残ったのは2つ。 •1つは、上京して自身の運命を切り拓いてきた美紀が地元で感じていた閉塞感と上流階級の限られた交友関係で華子が感じていた閉塞感が同種のものであるという考えは、言われて見れば確かにその通りで、膝を打ちました。 •もう1つは、女性が分断されているという考えです。つまり、社会構造的にあらゆる事で女性が結託しにくくなっているということですが、これも興味深い考えでした。あらゆる国、あらゆる時代の支配者の常套手段として、被支配者が団結しないように分断するというものがありますが、男女の社会的な関係においてもこれが当てはまり得るというのは、少し目が覚める考え方でした。 最終的には美紀も華子も前に踏み出したところで物語が終わっており、読後感も良かったです。慶應出身の人はとても楽しめるかもしれないです。Netflixでドラマ化されているようなので観てみようかな。。
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タイトルのわりに、格差社会とか、女同士のマウンティングとか、そういう内容ではない。作者の作風としては、誰も触れないけど、確実にそこにあるものに焦点が当てようとする点に特徴がおありのよう。 本作の作者の意図としては、「世の中(東京)には、目に見えない階級があり、みんなそれに囚わ...
タイトルのわりに、格差社会とか、女同士のマウンティングとか、そういう内容ではない。作者の作風としては、誰も触れないけど、確実にそこにあるものに焦点が当てようとする点に特徴がおありのよう。 本作の作者の意図としては、「世の中(東京)には、目に見えない階級があり、みんなそれに囚われて生きているが、実はそれに従って生きることが一番安心である。目の前の人間と気が合うかどうかは二の次でしかないんだよ。」みたいなことにあると思われる。多くの人間が上京してから(社会に出てから)感じることを、見事に認識し、それを淡々と描写できている。 あと、セリフが秀逸。「東京って棲み分けされているから。違う階層の人とは出会わないようにできてるから。」「田舎から出てきて搾取されまくって、私たちって東京の養分だよね。」「ずっとそう言ってほしかった気がするから。」 ただ、結局、だからといって、自分が、東京生まれ東京育ちの人間ではなく、田舎生まれ田舎育ちの人間とだけ関わり合いたいというわけではない。そもそも、上述した目に見えない階級というものが、自分の中ではどこに設定されているのか自覚できていないし、そのような線引きは、世間体に左右されるものなのか、個々人の中で形成されるものなのかは判然としない。今後、色んな人と接していく中で、発見していくしかなさそうだ。
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状況的に女の修羅場があるかと思ったらそれはなし。疾走感がある物語ではなくても読後感はすっきりでした。 同じ『女』として共感できる部分もあった。女同士も悪くないと思える作品です。
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映画がとても好みだったので、原作が気になったので読んでみました。 まずタイトルですが、映画の時も思ったけど、貴族(実家がお金持ち)の女の子に嫉妬する、みたいなお話かと思った。 でもそんな単純な話ではなく、貴族の女の子には貴族の悩みが、庶民の女の子には庶民の悩みがあり、それぞれが交...
映画がとても好みだったので、原作が気になったので読んでみました。 まずタイトルですが、映画の時も思ったけど、貴族(実家がお金持ち)の女の子に嫉妬する、みたいなお話かと思った。 でもそんな単純な話ではなく、貴族の女の子には貴族の悩みが、庶民の女の子には庶民の悩みがあり、それぞれが交わりあって成長していく…といった話でした。 一人の男を巡って…と書くと、女同士の修羅場ドロドロ恋愛ストーリーのように聞こえますが、本作は全く真逆で、「女の義理」といった言葉が使われています。女同士を対立させる風潮のある世の中ですが、義理を守る、という女性がすごく粋で素敵に感じました。 世の中にはいろんな人がいますが、より見識が広げられるような作品でした。 2人とも、自分のコンプレックスにきちんと向き合って、改善していこうと1歩踏み出すのが良いですね。
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映画は映画でとても良かったけど、原作は原作でめっちゃくちゃ良かった。 東京のお金持ち階級で生まれ育った華子と、地方出身で東京に憧れて上京してきて厳しい現実と戦ってきた美紀。対照的な2人の人生が交わって、それぞれの世界と考え方が広がる。 華子の話には全く共感できないし、いやしっかり...
映画は映画でとても良かったけど、原作は原作でめっちゃくちゃ良かった。 東京のお金持ち階級で生まれ育った華子と、地方出身で東京に憧れて上京してきて厳しい現実と戦ってきた美紀。対照的な2人の人生が交わって、それぞれの世界と考え方が広がる。 華子の話には全く共感できないし、いやしっかりせえや!って思うけど、環境ってほんとに大事だもんな。同じ階級の人たちと仲を深めていくから本当に自分たちにとってそれが「普通」なんだ。 人生は出会いだと思う。華子が美紀に会えて良かったし、相楽さんに会えて良かったし、幸一郎にも会えて良かった。小さな枠から出られて、今が幸せだって胸張って思えるようになって良かった。 逆に美紀の地元のすたれていく様子を見て東京と無意識に比べて満足できない感じが分かる。でも地元に残ってる人は残ってる人で幸せで。じゃあ自分な何?ってなる。最後に地元と東京を行き来して働いてる美紀が理想的でかっこよかった。 安っぽい言葉になってしまうけど、山内マリコは女の味方だ。たくましく生きていく女の子たちが素敵だと思える。結婚とか仕事とか世間体とか、そういうのと日々戦う女の子たちは、自分のやりたい、いたい世界にいていいんだよって言ってくれる。結婚するなとか悪いとかじゃなくて、自分の幸せを見つけていいって言ってくれてると思う。華子、美紀、相楽さんがホテルのラウンジ?で幸一郎についていろいろ話す場面たのしかった。結婚式に新婦友人として参加して、幸一郎がえってなるのもよかった。 映画で華子が美紀の家に行って「ここにあるものは全部美紀さんのものでいいな」みたいなことを言うシーンがあってそこがすごく好きで、映画オリジナルだということにびっくり。レールに乗って生きてきた華子の苦しさがよく表されてるセリフだと思う。あと美紀の地元の友達の平田さんが小説ではあんまりクローズされてなかったけど好きだったな。映画より幸一郎のしんどさみたいなのが垣間見えてよかった。 ある年齢をすぎると女の人は1人で立ってることが急に心細くなって。結婚してないことがなんとなくみじめになって。まわりに結婚のこと聞かれるのうんざりするけど誰より自分がそのことを考えちゃって余計ウンザリする。 離婚した華子がかっこいいと思えた。結婚することも幸せだと思う。正解はない。自分の生き方次第だ。 いろんなひとが夢持ってオシャレしてて、キラキラしててドロドロしてて、でもそんな世界を知らずにど真ん中で狭い世界で生きてる人もいて。東京ってすごいな、不思議だな。
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6冊目 自分も内部生やから色々共感出来た。華子が成長していく姿が見れてよかった。つくづく自分の田舎者さに気付かされた
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