海の見える理髪店 の商品レビュー
夏の8冊目。 短篇集とはいえ、一作一作に「心が動く」ストーリー展開。 その人の人生をこんなにもまっすぐ、そして穏やかに描ける‥ってすごいなぁと思いました!
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短編集です。 その短編集それぞれに自分にもどこか当てはまるようなエピソードで,とても感情輸入してしまう素敵な1冊だと思います。
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読みやすい、ほっこりとした気分になれる小説。 絶対読んだ方が良い!!と強く薦める程ではないが、自然豊かな旅行の移動中の電車内には最適な作品。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
それぞれの話に多少の好き嫌いはありますが、全体的に良かった。 好きなのは、「海の見える理髪店」と「成人式」 特に「成人式」は、人がいるところで読んではダメですね。
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荻原浩って、まだ直木賞とってなかったの!?!! …そう思った人は多いはず。 (解説にも書いてありました!) しまった! この本は電車内で、出先で、他人のいる場所で読むべき本ではない。 なぜなら、泣いてしまうから(´ノω;`) 誰もが過去のある部分に囚われながら、あるいは少な...
荻原浩って、まだ直木賞とってなかったの!?!! …そう思った人は多いはず。 (解説にも書いてありました!) しまった! この本は電車内で、出先で、他人のいる場所で読むべき本ではない。 なぜなら、泣いてしまうから(´ノω;`) 誰もが過去のある部分に囚われながら、あるいは少なからず現在に影響を及ぼしながら日々を懸命に生きている。 どの話をとっても、誰もが登場人物に共感できるか、寄り添える短編集。 決して無下になんかできっこない物語がここには詰まっている。 どの人生も貴重で意味がある。 そういう思いを抱けることがまた幸せなんだ、と思わせてもらえる作品に出会えたことが幸せ…
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久々の短編集。ストーリー的にはありふれた感じがして今っぽくないなと思ったけどそれが妙に懐かしさをかきたたせた。
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少しだけミステリーの香りをまとわせた、普通の情景を描く、ただし、少しだけ訳ありで影をまとった平凡な人の。ちょっとした触れ合い、会話、偶然さえあれば、それでも明日からも大丈夫。そんなショートストーリーの短編集だ。
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意外と、内容が深いと思いました。一方向の語り形式の短編小説なので、出来事が起きて考えるというものではなく回顧録のようですが、その人生について、考えるところがありました。すぐに答えが出せるものではなく、その人生は奥深いなと思いました。気がついたら、引き込まれて読んでいました。文体は...
意外と、内容が深いと思いました。一方向の語り形式の短編小説なので、出来事が起きて考えるというものではなく回顧録のようですが、その人生について、考えるところがありました。すぐに答えが出せるものではなく、その人生は奥深いなと思いました。気がついたら、引き込まれて読んでいました。文体は読みやすく短時間でも読めました。
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おっと、これも5月に出た本がブックオフにあったぞ。 海の見える理髪店… 散髪屋の親父が喋ってくるのは鬱陶しい。静かにチョキチョキしてくれたら良いのに、私が行く散髪屋は最近は喋ると手が止まりがちになるので更に閉口する。 この本の主人も問わず語りによく喋る。 私らの親がくぐってきた...
おっと、これも5月に出た本がブックオフにあったぞ。 海の見える理髪店… 散髪屋の親父が喋ってくるのは鬱陶しい。静かにチョキチョキしてくれたら良いのに、私が行く散髪屋は最近は喋ると手が止まりがちになるので更に閉口する。 この本の主人も問わず語りによく喋る。 私らの親がくぐってきた時代、私が子供だった頃の世相が懐かしい感じはするが、こうまで自分の人生をくどくど語られたら困っちゃうんじゃないかね。 まあ、わざわざこういう理髪店に予約をしていくのだから何かいわくがあるとは思っていたけど、こういう落ちだったとは。 いつか来た道… きれいに老いるのは難しい(認知症になるならないとは関係なく)。 子からみて、周りからみて、きれいに老いていければと思う。 切ろうとしても切れない親子の縁というか性が滲んで、切ないというか、やるせないというか。 遠くから来た手紙… こんな勝手な、甘っちょろい女は、嫌だな。昔の手紙がメールになって甦ってくるのも違和感。 空は今日もスカイ… なんだか、どこかで見たような(読んだような)お話と思ったが、既に別の本(「短編少女」集英社文庫)で読んでいたのだな。どおりで。 時のない時計… 誰しも『時計の針を巻き戻したいって思うこと』はあるだろう。 ただ、戻したところで、またどこかで同じ轍を踏み、結局は同じような人生を送ることになるのではないかと思う。 私の人生においても、岐路は沢山あったと思え、違う選択をしていたらまた違った人生だったかもしれないけれど、例えばどこに配属されるかとかどこに異動になるかなど自分ではどうしようもなかったこともあり、まあ、色々含めて自分の人生はこのひとつだったのだろうと今は思える。 子育てなど、やり直せるならやり直したいと思うこともあるけど、やり直したところで、同じようなことしか出来ないように思うしなぁ。 止まった時間の中に生き人間の見栄や欲について底意地悪い言葉でしか語れない時計屋の親父から、一本取った取ったところに作者の思いを見る。 成人式… 5年前に15歳の娘を亡くし、それ以来鬱々暮らす夫婦の話。 こんな辛気臭い話は勘弁と思いながら読んでいたが、誤って送られてきた成人式用の着物のカタログをきっかけに、妻が娘に成り代わって成人式に出席しようという話になってからは、何とも可笑しな展開に。 ここまで、ひとつの話ごとに同じ人が書いたとは思えない程に話の雰囲気が異なり、ある意味、巧みといった印象を受けていたが、最後のこの話が一番この作者らしくて良かった。 解説を読むと、作者は私と同じ年に大学を卒業し、社会人生活を始めたとのこと。 家族に対する考え方、父母についての描写、生活スタイルや物に対する価値観など、確かに同じ世代だと感じるところが多々あり。
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文庫化を待っていた直木賞受賞作。 連作短編かと思っていたら、それぞれ別の短編6作。 共通するのは、父と息子、母と娘、夫と妻、夫婦と娘、それぞれの家族が過去と向き合うということ。 そんな中で異種なのは、『空は今日もスカイ』。児童文学のような作品。 読後、特に印象深いのは、謎のメール...
文庫化を待っていた直木賞受賞作。 連作短編かと思っていたら、それぞれ別の短編6作。 共通するのは、父と息子、母と娘、夫と妻、夫婦と娘、それぞれの家族が過去と向き合うということ。 そんな中で異種なのは、『空は今日もスカイ』。児童文学のような作品。 読後、特に印象深いのは、謎のメールが夫婦の和解をもたらすSFタッチの『遠くから来た手紙』。 それに、交通事故で亡くした娘を忘れられない夫婦のつらい話であるが、何故かドタバタ喜劇風の『成人式』。
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