絵を見る技術 の商品レビュー
表紙はボッティチェリの「ピィーナスの誕生」で、教科書にも載っている美しい絵 絵に詳しくない私でもかなり面白かった! まずは、内容が分かり易いので、目次紹介を! 序章 「名画をちゃんと見られるようになりたい」 一部分紹介 美術教育を受けた人の目の動きは、上...
表紙はボッティチェリの「ピィーナスの誕生」で、教科書にも載っている美しい絵 絵に詳しくない私でもかなり面白かった! まずは、内容が分かり易いので、目次紹介を! 序章 「名画をちゃんと見られるようになりたい」 一部分紹介 美術教育を受けた人の目の動きは、上下左 右端々まで万遍なく見る。 普通の人は中央の顔とか、目立つ所ばかり 視線が惹きつけられる。 第一章 絵の主役、フォーカルポイントの探し方 第二章 名画が人の目を捉えて離さないのは何故か 第三章 この絵はバランスが良いってどう言う事? 第四章 何故その色なのか? 一部紹介 ゴッホが弟のテオに宛てた手紙にある、 「アルルの寝室」の色について 壁は淡い紫、床は赤く、ベッドと椅子は黄 色、毛布は真っ赤…とある。 ところが現存する絵では壁は青、床も赤と 云うより茶色。何故齟齬があるのか? この絵の描かれた1888年はゴッホが精神 を崩していた時期だから、うっかり間違え と思われていた。 しかし2010年に始まった調査で、ゼラニウ ムレーキと言う赤の絵の具の色素が、経年 劣化で抜け落ちていた事が判明した。 第五章 名画の裏に構造あり! 一部紹介 右は左より格上? 位置が明かす、力関係。 ラファエロ、アテネの学堂、は四等分 に隠された深い意味あり 第六章 だから名画は名画なんです! 少しだけ、より絵を楽しめるようになった様な気がします。 美術館で試してみようかな!
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とても素晴らしい本で、お薦めです。 絵の見方を「センス」や「作品の知識」で説明するのではなく、とても具体的に「技術」として解説してくれるので、1つ1つの見方の具体例に驚かされます。「色」の章ではよくある「色相」とか「補色」とかよりもまず「絵の具」の歴史や材料の話から始まったのがと...
とても素晴らしい本で、お薦めです。 絵の見方を「センス」や「作品の知識」で説明するのではなく、とても具体的に「技術」として解説してくれるので、1つ1つの見方の具体例に驚かされます。「色」の章ではよくある「色相」とか「補色」とかよりもまず「絵の具」の歴史や材料の話から始まったのがとても面白かったです。 また、バロックやルネサンス、印象派などは作風の違いで見ていましたが、それはなぜ時代を作ったのかという解説も興味深かったですね。 目や頭に見えている世界を正確に描く技術ってすごいと思っていのたですが、実はかなり様々な角度から様々な思惑を込めて「作って」いるのだと知れて、とても面白かったです。
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なるほど!だから惹きつけられるのか!と納得できるようになります。 感覚的に良い絵だなと思っても、何故そう思ったのかわからなかったことが、少しだけ言語化できる気がしてきました。 理屈とは別に初めて見る絵画もあり、とても楽しめました。
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絵画の構造の解説 補助線を引きながら、名画の何が凄いかを説明している。 今までなんとなく、背景や解説を頼りに 繰り返し見てそういうものかと思いこんでいたが、 ようやく 絵を、そして二次元の創作物を 観る手がかりをようやく得たように思う
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※1章読了時点 くっそほど面白い作品。おそらく、最初の20ページ読んだら止まらないだろう。 絵画を解説してる本では圧倒的な情報量、わかりやすさ、それを後押ししてる文章の読みやすさと次を読ませたい流れがある。 それでいて専門用語がある程度ありかなり学びがある。なによりも、図で示...
※1章読了時点 くっそほど面白い作品。おそらく、最初の20ページ読んだら止まらないだろう。 絵画を解説してる本では圧倒的な情報量、わかりやすさ、それを後押ししてる文章の読みやすさと次を読ませたい流れがある。 それでいて専門用語がある程度ありかなり学びがある。なによりも、図で示されている点が、自分の知識に活かせる。 本書の構成は以下。 【大方針】絵のデザインを要素ごとに分解。役割はなにか、絵にといかけながらみる問いかけながら見る。 【章構成】 1章 主役(と脇役) 2章 眼の経路 3章 バランス 4章 色 5章 1-4章の配分 6章 表面的な特徴、構造
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その絵の歴史的背景ではなく、構図メインの話 構図を勉強したい人にかなり向いてる カラーでわかりやすく解説されていて読むと絵を観察したくなる。絵を描きたくなる。
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帯に書かれている「どうしてこの絵に惹きつけられるんだろう?」という疑問に対する答えのヒントを与えてくれる名著。 「センス」という言葉に逃げずに丁寧に「ロジック」が説明されており、美術の素養がない評者も余裕で通読できた。本書を読むと美術館に行きたくなります。
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あらすじ(HPより) 同じ絵を見ても、プロと素人では、見ているところが違っていた!? ・なぜ、この絵に惹きつけられるのだろう? ・この絵の主役はどこ? ・前情報なしに、どう見たらいいの? ・バランスや構図が良いとか悪いとか、みんな何を見て言っているの? ちゃんと絵の中にヒントが...
あらすじ(HPより) 同じ絵を見ても、プロと素人では、見ているところが違っていた!? ・なぜ、この絵に惹きつけられるのだろう? ・この絵の主役はどこ? ・前情報なしに、どう見たらいいの? ・バランスや構図が良いとか悪いとか、みんな何を見て言っているの? ちゃんと絵の中にヒントがあるんです。 センスがなくても、知識がなくても、目の前の絵画を「自分の目で見る」、 そして「良し悪しを判断する」ことは、できるんです。 謎を解くカギは、ぜんぶ絵の中にあります。 絵の研究は、「意味」と「形」の二本柱。 この本では、これまであまり触れられてこなかった、「造形」の面から歴史的名画を見ていきます。 描かれたモノを「見る」ためには、少し見方を訓練していないと気づかないものです。 ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ルーベンス、 ベラスケス、フェルメール、ゴッホ、セザンヌ―― 超有名なあの名画、知られざるあの傑作、 どう見たらいいか迷う抽象絵画、20世紀を代表する写真まで―― どう見たらいいか、初めて分かるようになります。たくさんのカラー作品が練習問題。 はじめて見る絵でも、パズルを解くように絵を読み解いていく面白さ、 味わってみませんか? 「どういう絵に対しても使える本書で紹介した絵の見方は、 コンパスのような役割を果たしてくれるはず。 名画がどうして名画と呼ばれるのか。 今まで見ようとしなかった真実が、きっと見え始めるでしょう」 (https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255011110/) Twitterでたまたま見かけて気になったやつ。 美術は大学でそれっぽい授業1個取ったけど、ほぼ知識ゼロ。 そんな私でも楽しめる作りになっててすごい。とても読みやすかった。 著者も書いているけど、絵を見るポイントみたいなところを学べるので、絵をじっくりとみてみたくなる本でした。 (でも構造のところで図形の話が続いた時はちょっと眠くなってしまった。自分つくづく文系人間すぎる…) 特に絵の具の歴史と、それに紐づく色が持つイメージのあたりが面白かった。 当たり前に好きな色を使える時代に生きているのってあらためてすごいことなんだなと思った。美しい色に対する思いが変わるね。 いわゆる「名画」と言われる絵画、素敵だけどどこがどうすごいかわからん!という状態からちょっとだけ成長できた気がする。 最後に好きだった言葉を引用。 世の中でバランスが取れている状態というのは部分的、もしくは一瞬しかなく、世界はつねに有為転変している。そして芸術というのは、そういう中で、バランスが取れた、一瞬の理想的な瞬間を絵の中に組織化しようとする試み。絵は単にバランスを取ることが目的なのではなく、その方法は無限にあり、どうバランスを取っているかという点に意味が込めてある(ルドルフ・アルンハイムの言葉, p.142) →風景画とか、リアルであればあるほどレベルが高い(?)みたいな認識でいたけど、決してそういうわけではなくて、いかに「一瞬の完璧な美しさ」を切り抜くかが絵画の醍醐味なんだなと思った。 そうして画家によって切り取られた一番美しい瞬間を、私たちも作品を通して見ることができると思うと、ありがとうございます(?)となるね。
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絵画の見方が分かりやすく説明されてる! 四隅の視線誘導の構図とバランスの話が分かりやすくて、意識して見てみたくなる フェルメールのウルトラマリンの話も面白くて、絵画の見方がこれまでと変わりそう
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目から鱗! 絵やデザインの鑑賞をしようと思っている方はぜひ一読してほしい。 名画が、見たまま、思いつきのままで、描かれているのではなく、我々のプレゼン資料やスピーチと同様に鑑賞者・顧客を考慮した上で作成されていることが、よく理解できました。 逆に言うと、そのような意図が乏しいまま...
目から鱗! 絵やデザインの鑑賞をしようと思っている方はぜひ一読してほしい。 名画が、見たまま、思いつきのままで、描かれているのではなく、我々のプレゼン資料やスピーチと同様に鑑賞者・顧客を考慮した上で作成されていることが、よく理解できました。 逆に言うと、そのような意図が乏しいまま描かれた作品は、名画としては今の人類に伝えられていないだろうと感じた。 こういう話を美術の授業で聴かせてほしい!
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