マチネの終わりに の商品レビュー
『空白』以来、平野作品二作目。ほとんど読まない恋愛小説だったが、そんな私でも作品世界にどっぷりハマりました!恋愛関係って複雑で本当に些細なことで壊れてしまうものですね…。あのとき二人が少しでも若ければすれ違うこともなく、結ばれていたと思うのですが…。歳をとって、相手のことをより考...
『空白』以来、平野作品二作目。ほとんど読まない恋愛小説だったが、そんな私でも作品世界にどっぷりハマりました!恋愛関係って複雑で本当に些細なことで壊れてしまうものですね…。あのとき二人が少しでも若ければすれ違うこともなく、結ばれていたと思うのですが…。歳をとって、相手のことをより考えられるようになったことがひとつの原因のように思いました。それにしても恋愛要素抜きにしても、世界情勢や音楽、仕事と生活、父と子・・いろんなテーマがあり読み応えのある読書体験でした。最後はこれしかないな!って、終わり方で個人的にはとても良かったです(^^)
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こんなすれ違いってあるか!? ふたりとも饒舌なんだからもっと追求すればよかったのに!忖度し過ぎだよこれだから日本人は(言い過ぎ) まぁでも5年くらいならいいか(何が?) フィリップが一貫していい男だ
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冒頭は、文章の表現が少し難解で蒔野と洋子の出逢いまでは淡々と読み進めていましたが、その後は惹き込まれました。 人生経験を積み、その人なりの信念、価値観や生活スタイルが固まりつつある年齢で、自分の世界観を広げたり、お互いの感性が響きあい、今まで感じたことのない感情を抱かせてくれる...
冒頭は、文章の表現が少し難解で蒔野と洋子の出逢いまでは淡々と読み進めていましたが、その後は惹き込まれました。 人生経験を積み、その人なりの信念、価値観や生活スタイルが固まりつつある年齢で、自分の世界観を広げたり、お互いの感性が響きあい、今まで感じたことのない感情を抱かせてくれる人との出逢いは、会った回数が問題ではなく、人生に大きな影響を与えると思う。 蒔野と洋子はお互いを想うその感情に素直になりたい衝動を感じつつも、自分だけが勘違いしているのではないかという疑念、それを打ち消す気持ち、冷静に自分の状況、仕事や人間関係を考えて大人としてあるべき対応、理性的であることが賢明と思いつつ、次の扉を開く。 けれども、お互いの歯車は噛み合わずに、すれ違いを重ね、その間にそれぞれが人生の選択を重ねて時が流れる。 どんなに惹かれあった過去があっても、新しい生活により、現在に過去のままお互いの気持ちが留まることはない。感情や気持ちが変わらなくても、その感情は心の奥深くに沈められていく。 早苗が犯した罪の後、洋子の日本滞在中の蒔野と洋子の心情を思い、人の気持ちがすれ違っていくさまを読み進めるのが苦しくて辛すぎました。
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私には話が難しくて、あまりのめり込めなかった。 誰のことも責めない2人がとても大人で、それがまた、切なかった。 終わり方が綺麗だったけど、その先どうなったかすごく気になる。
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前半はわりと物語のテンポがゆるく、じっとりしっとり進みますが中盤の劇的展開から目が離せなくなりました 作中では40前後の主人公たちですが、余りにも落ち着いた言動から一回り上ぐらいのイメージで読んでいました(出産できる年齢ではないですが)。平野さんの紡ぐ言葉が美しすぎるせいですかね...
前半はわりと物語のテンポがゆるく、じっとりしっとり進みますが中盤の劇的展開から目が離せなくなりました 作中では40前後の主人公たちですが、余りにも落ち着いた言動から一回り上ぐらいのイメージで読んでいました(出産できる年齢ではないですが)。平野さんの紡ぐ言葉が美しすぎるせいですかね、映画のキャストぐらいがしっくりくるほど大人びていました
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平易に書いてしまうととってもベタな40代の恋愛小説なので、そう読まないほうが良いと思います。前段にそう作者が前置きしているのに、私はそのように読んでしまってこの微妙な評価です。(運命的な出会い→ 第三者の嫉妬からすれ違い →なんやかんやそれぞれ苦悩して立ち上がって→再会エンド) ...
平易に書いてしまうととってもベタな40代の恋愛小説なので、そう読まないほうが良いと思います。前段にそう作者が前置きしているのに、私はそのように読んでしまってこの微妙な評価です。(運命的な出会い→ 第三者の嫉妬からすれ違い →なんやかんやそれぞれ苦悩して立ち上がって→再会エンド) 芸術家の苦悩/スランプや、PTSD、嫉妬、情や運命。過去と未来の捉え方等、色々と要素が散りばめられて織りなされる小説として読みましょう。それを加味しても第三者の嫉妬からすれ違いのところで読むのやめようかと思っちゃいましたけどね。
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人は誰でも、理解されたい では、天才はその願望がみたされるのか? 天才でなくとも誰しも、人とは違う、オリジナリティの意識はあり、理解し合える人との出会いは、一生で一度あるかないか… 本書は、そういう誰でも持つ未熟な願望と、天才ギタリスト、国際的ジャーナリストという稀有な生き方と...
人は誰でも、理解されたい では、天才はその願望がみたされるのか? 天才でなくとも誰しも、人とは違う、オリジナリティの意識はあり、理解し合える人との出会いは、一生で一度あるかないか… 本書は、そういう誰でも持つ未熟な願望と、天才ギタリスト、国際的ジャーナリストという稀有な生き方とを結びつけることにより、人生の選択というテーマを儚なく描いた小説である。 著者の作品は初めてだが、とにかく言葉選びが濃い、なぜそこでそんな比喩が?な表現のオンパレード。小説の核を追うだけなら、はっきり言って余分な気もするし、いちいち気にして味わっていたら数ページで日が暮れる、または夜が明ける…だが慣れてくると、あまりに重ねてくる表現がだんだんクセになって面白い。 物語の先も気になるので、ついページを繰りたくなるが、我慢してじっくり味わいたい。
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私自身もたしかに洋子であり蒔野であった たしかにそう感じた もうこの2人に出会う前の自分はいないのだ ただ感じたことのすべては未来によって変化するだろう 過去はそのくらい繊細で大事なものだから
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こんなに心動かされる恋愛小説は初めてかもしれない。途中でとても陰鬱な気持ちや焦燥感襲われるようなな気持ちに出来事があったけど、それを全部ひっくるめて感動に変えてくれる美しい話だった。人が運命的な出会いをするとどうなるのだろう?やはり運命っていうのは神様がもたらしてくれる奇跡で人生...
こんなに心動かされる恋愛小説は初めてかもしれない。途中でとても陰鬱な気持ちや焦燥感襲われるようなな気持ちに出来事があったけど、それを全部ひっくるめて感動に変えてくれる美しい話だった。人が運命的な出会いをするとどうなるのだろう?やはり運命っていうのは神様がもたらしてくれる奇跡で人生の中で運命というべきものが出てくるとそこで人が下す決断というのは自由となるか?とか運命が良いもの、悪いものっていう良し悪しをつけれるものではないけど、場合によっては人を酷く苛ませる原因になるものでもあるんだなとか色々思った。また、でてくる人物に教養があるため、会話の中やナレーションで同時代のイラクの政治情勢から文学作品の適所での引用まであって気になったところとか調べながら読んでいると読み応えがあって、とても知的な作品だなと感じたら。
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単純に恋愛小説だと思って読んでしまうと、物足りないと思うし、消化不良で終わってしまう。二人がそれぞれどの地点でどういう決断をして、後悔して、その先の未来で過去を振り返り、どう思うか。というのを環境の変化とともに見ていくと面白い。文章は少し難しい言葉も出てくるが、とても美しい。 モ...
単純に恋愛小説だと思って読んでしまうと、物足りないと思うし、消化不良で終わってしまう。二人がそれぞれどの地点でどういう決断をして、後悔して、その先の未来で過去を振り返り、どう思うか。というのを環境の変化とともに見ていくと面白い。文章は少し難しい言葉も出てくるが、とても美しい。 モデルとなった人物についても調べてみると、この本がとても大切なもののように思えた。
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