少女葬 の商品レビュー
表紙の絵とタイトルに惹かれて買いましたが、裏面の内容紹介で怖気づき読むのを躊躇っていました。 家庭問題、年金問題等お金関係、友情などについて考えさせられました。 いざ読んでみると、かなり読みやすかったです。 1回読んで満足したので、読み返さないと思いますが、読んでみて損はない...
表紙の絵とタイトルに惹かれて買いましたが、裏面の内容紹介で怖気づき読むのを躊躇っていました。 家庭問題、年金問題等お金関係、友情などについて考えさせられました。 いざ読んでみると、かなり読みやすかったです。 1回読んで満足したので、読み返さないと思いますが、読んでみて損はないです。 そこまでグロくもないです。
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ひでー話だわー。 同じ境遇でどう転ぶかは、判断と運次第。 分かってはいるけど、ここまでまざまざと見せつけられると、なんともやるせない気持ちになる。 まともな会話や理屈が通じない人間しかいない世界は怖いね。
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あ、こいつが死ぬ奴だ。 プロローグではリンチで殺された少女の一枚の写真から話が始まる。 著者の受賞作「赤と白」では火事現場から見つかった少女の焼死体が話の始まりだった。 何も考えず周りに流されて、ただ可愛いだけの女の子は死ぬ。 大体そんなパターン。 さて、本作では荒...
あ、こいつが死ぬ奴だ。 プロローグではリンチで殺された少女の一枚の写真から話が始まる。 著者の受賞作「赤と白」では火事現場から見つかった少女の焼死体が話の始まりだった。 何も考えず周りに流されて、ただ可愛いだけの女の子は死ぬ。 大体そんなパターン。 さて、本作では荒廃した格安シェアハウスを舞台に、二人の少女の人生が一方は好転、一方は奈落の真逆の方向に向かう様を描いている。 出会った二人は同じ家出少女だった。 それなのに、物語が進むに連れて二人の進む道はどんどん離れていく。 年金ビジネスは貧困小説でよく見るテーマ。 そのビジネスを見る視点が十代の少女というのは新鮮だ。 父親が支配する家から逃げ出し、綾希がたどり着いたのは無法地帯で汚くて、タコ部屋同然のシェアハウスだった。 男女に別れた部屋には、一部屋に2つ二段ベッドが置かれ、個人のスペースは湿り気を吸い込んだベッドの上しかない。 ただ安く、身分不詳でも入れる、ここ以外に行く場所がなかった。 しばらくして、綾希の下の段のベッドに入った同年代の少女、眞実も家出少女だった。 二人は、このシェアハウスの中で仲良くしていく。 しかし、二人はそれぞれの出会いに寄って、人生を全く違う方向に進んでいくことになる。
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怖かった。眞美はただのバカだなぁ、危ないってわかるだろうに。 とは思うが、もし自分がこのような立場になったら?と想像してみる。 親の元へ帰れなくて、バイトもできない。友達もいない。 居場所は劣悪なシェアハウスのみ。 そこに憧れの生活をしている子が自分を気に入ってくれたとしたらつ...
怖かった。眞美はただのバカだなぁ、危ないってわかるだろうに。 とは思うが、もし自分がこのような立場になったら?と想像してみる。 親の元へ帰れなくて、バイトもできない。友達もいない。 居場所は劣悪なシェアハウスのみ。 そこに憧れの生活をしている子が自分を気に入ってくれたとしたらついて行ってしまうかもしれない。 逆に綾希の判断と幸運(偶然喫茶店にたどり着いたところ)は稀なのかもしれない。 そしていったんそこまで落ちた子は上がるのも難しいと知った。綾希は間一髪逃げられたが、何度か危ない箇所はあった。 読んでいるうち実はリンチされたのが綾希ではないかと思うくらい二人は紙一重だった。 今私は生後一か月の息子がいる。 今後、息子が離れて行っても私と旦那で帰る場所を常に作っておきたい。それを利用するしないは息子に任せるけど。
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虐待やネグレクトなどの被害者である少年少女たち そこまではなくても 親とうまくやれない子どもたちは多い 彼らの居場所はどこなのか どこに逃げたら助かるのか 間違ったところに逃げ込んでしまった子どもたちの行く末の物語だった そういった子どもたちを食い物にする大人 彼らもまた ...
虐待やネグレクトなどの被害者である少年少女たち そこまではなくても 親とうまくやれない子どもたちは多い 彼らの居場所はどこなのか どこに逃げたら助かるのか 間違ったところに逃げ込んでしまった子どもたちの行く末の物語だった そういった子どもたちを食い物にする大人 彼らもまた かつてはそういう子どもだったのだろう 綾希と眞実 二人の少女は 初めはほんの少しだけ違う方向に踏み出しただけなのに あんなにも正反対の結末をむかえた 環境が教育がいかに大切なのか 女の子にとっては特に 付き合う相手がどれだけの影響を与えるか 若ければ若いほど左右される 若者よ、悪と戦える知識と経済力を!
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図書館で借りた本。シェアハウスで暮らす高校生だった家出少女の綾希。父親のパワハラ支配、父親に服従しかできない専業主婦の母親。お年玉を貯めた金を持って突発的に家出した綾希がたどり着いた貧困の人々が集まったシェアハウス。訳あり人物のオンパレードで泥棒は当たり前。綾希はここからの脱出を...
図書館で借りた本。シェアハウスで暮らす高校生だった家出少女の綾希。父親のパワハラ支配、父親に服従しかできない専業主婦の母親。お年玉を貯めた金を持って突発的に家出した綾希がたどり着いた貧困の人々が集まったシェアハウス。訳あり人物のオンパレードで泥棒は当たり前。綾希はここからの脱出を目指す中、真美という同世代の子と仲良くなったのだが…後半は真美の生き様。継父からの性的虐待や実母の女としてのライバル視を受け続けた真美は家出しシェアハウスに。そこからの転落していく様は胸糞展開に。貴重な10代というのは歳を重ねないと気づかないだろう。
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9月-10。3.5点。 家出少年少女や、生活保護受給者の暮らすシェアハウス。 二人の家出少女が主人公。 堕ちていく二人、あるきっかけで二人の人生が逆の方向に。 結構リアルな堕ち方。一気読みした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ミステリーではないのに続きが気になってしょうがない。 同じ場所、ほとんど同じような境遇からスタートした2人には全く正反対な未来が待っていた。 どんなひとと付き合うかでこんなにも変わってしまうのかと怖くなった。
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最近流行りの貧困や虐待をテーマにした作品。 ちょっと食傷気味だけどそこそこ楽しめた。 心に響くものがないんだよね。 角田光代さんとかが待ち遠しい。
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敷金礼金保証人不要、風呂・トイレ・キッチン共同、家賃は破格だが、パーソナルスペースは2段ベッドの上だけ。ワケありの者だけが集まる劣悪な環境のシェアハウスで知り合った二人の家出少女・綾希と眞実。互いに友情を抱き励まし合って暮らしていた二人がたどることになった、あまりにもかけ離れた道...
敷金礼金保証人不要、風呂・トイレ・キッチン共同、家賃は破格だが、パーソナルスペースは2段ベッドの上だけ。ワケありの者だけが集まる劣悪な環境のシェアハウスで知り合った二人の家出少女・綾希と眞実。互いに友情を抱き励まし合って暮らしていた二人がたどることになった、あまりにもかけ離れた道。 綾希はシェアハウスを出て、仕事も得た。眞実は凄惨なリンチの果てに殺害された。二人の運命を分けたのは何だったのか?眞実はこんな目に逢わなければならなかったのか?読みながら考えずにはおれない。 生活保護の不正受給とそれを搾取する者たち。貧困を食い物にする闇のビジネスの末端に組み込まれていく少年少女たち。社会のひずみや闇、今、確実にある現実を容赦なく描きながら、目を逸らさせない筆力が凄い。 綾希と眞実、二人の「その日」が交互に描かれるラストは、あまりにも対称的で苦しくなる。 眞実の死を自己責任と切り捨てることはとてもじゃないけど、できないよね・・・
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