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少女葬 の商品レビュー

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67件のお客様レビュー

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2025/01/03

私は貧困というものがいまいちイメージ出来ない。現実で起きていてもおかしくないはなしだというのは理解はできる。著者の作品を読むたびに、恐怖と絶望を感じる。

Posted byブクログ

2024/12/28

父からの威圧的な態度と母親から貰えない愛情 この家庭状況に嫌気が差した綾希は、16歳で家出をした。 資金は100万もあったが、未成年で住所もない子供にとって一人暮らしは不可能であった。 "誰でも住めるシェアハウス"と謳われるグリーンヴィラに綾希は住むことになっ...

父からの威圧的な態度と母親から貰えない愛情 この家庭状況に嫌気が差した綾希は、16歳で家出をした。 資金は100万もあったが、未成年で住所もない子供にとって一人暮らしは不可能であった。 "誰でも住めるシェアハウス"と謳われるグリーンヴィラに綾希は住むことになった。 服は誰かに破られ、大切なものは盗られる。法治国家の中に存在するシェアハウスとは思えないほど無法地帯だった。 胸が痛いほんとに…。 日本という国でもこんな事が実際に起こってるのだとしたら許されることじゃない。 私には実際に降りかかることのない悲劇だからこそ小説として楽しめている。 これに感謝して生きようと思う

Posted byブクログ

2024/12/02

エピローグでの少女の有様が痛ましい。 この作者は児童虐待をする親やモラハラ気質な男性、SNSのコメント、十分な教育を受けられていない児童等の人物の解像度が異常に高すぎる。 気がついたら付箋だらけになっていた。 本書は、主人公の綾希と友人の眞実が主軸となり話が進行していくのだがこの...

エピローグでの少女の有様が痛ましい。 この作者は児童虐待をする親やモラハラ気質な男性、SNSのコメント、十分な教育を受けられていない児童等の人物の解像度が異常に高すぎる。 気がついたら付箋だらけになっていた。 本書は、主人公の綾希と友人の眞実が主軸となり話が進行していくのだがこの二人の対比が最高に悪趣味で素晴らしかった。 また大矢博子さんの解説がとても感慨深い。 眞実はどこで間違ったのだろうか…。

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2024/10/23

家出少女が暮らすシェアハウスを舞台に福祉ビジネス、正体の知れない若者たち、リンチ殺人と物語は進んでいく。哀しくも切なく、面白い。

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2024/09/10

貧困のループは何たるやがしっかり書かれています。 ニュースで報道される貧困問題は自分のすぐ側にあること、そしてほんの少しのタイミングで呆気なく貧したり救われたりするのだと思いました。 同じ家出少女の綾希と眞実の進む道が別れてしまった事とその先に起きたことの対比があまりにも辛すぎ...

貧困のループは何たるやがしっかり書かれています。 ニュースで報道される貧困問題は自分のすぐ側にあること、そしてほんの少しのタイミングで呆気なく貧したり救われたりするのだと思いました。 同じ家出少女の綾希と眞実の進む道が別れてしまった事とその先に起きたことの対比があまりにも辛すぎる。 あの時の眞実の未来を決定してしまった一言も。 あのヴィラに住んでいた人たちはどうなったのだろうか。 それぞれの思う『神さま』とは何だったのかと考えました。

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2024/09/07
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※このレビューにはネタバレを含みます

私はすごく好きな作品です。 購入した日の夜、寝る前に少しだけと思い物語中盤のページをぱらぱらめくっていたらそのまま一気に引き込まれ一気読みしていました。 自分も高校生の頃に、派手な遊びをする知人の輪に入ってみたり背伸びをして遊んでいたことがあるので、眞実のことは他人事には思えませんでした。「このままでいいのかな」と思ったときに素直に来た道を戻れるか、そもそも戻れる選択肢があること自体が幸せなのかもしれません。

Posted byブクログ

2024/09/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

訳ありな人達が流れ着くグリーンヴィラ 汚い、プライバシーゼロ、自衛しなければ食事やトイレットペーパー、使いかけの生理用品まで奪われてしまう劣悪な環境。 そんなシェアハウスで出会った家出少女2人。 出会う人間が違うとここまで人生変わってしまうのか。 終盤の〈その日〉の2人の状況が細かく交互に展開する場面には圧倒された。 恐ろしい。 胸が痛い 朝の通勤電車で読み終えたので、気持ちがしんどくなって真っ直ぐ職場に行けず、10分だけ喫茶店に寄った。 贅沢だな私。

Posted byブクログ

2024/08/31

とにかく息が詰まり途中ページを進めるのも躊躇するようなシーンもあった。 ただ2人の少女が些細なことで切り裂かれ対比して描かれていく様は本当に見事だった。想像力も掻き立てられる素晴らしい構成だった。

Posted byブクログ

2024/08/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

舞台は劣悪なシェアハウス。低俗な住人の中で出会う2人の少女。芽生える友情。強い自分の芯を貫き努力する1人と環境に染まっていく1人。仲が良かった2人がどんどん交わらなくなっていく描写が悲しかったです。 自分軸の大切さ、そして周りの環境は大事で自分で関わる人(友達など)を選ぶことの大切さを再認識しました。 眞美は自分の頭が良くないことを分かっていたのにそれに甘えているような気がして好きになれませんでした。 個人的には「明日世界が滅んでも、私は今日も林檎の種を蒔く」という言葉が心に刺さりました。これからも私は本を読み続けたいなと思います。 終始、物理的そして心理的にグロテスクでした。寝る前に読み進めたことを後悔するほどしんどかったです。でもこれが櫛木理宇さんの良さ。良かったです。

Posted byブクログ

2024/08/06

久しぶりにこのような作品を読みました。 息が、詰まる。 ストーリーはもちろんのこと、構成の妙も相待って苦しい感情がグッと胸に迫ります。楽しい、面白い内容ではないけれど、小説としてはとても良かったです。

Posted byブクログ