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夫の骨 の商品レビュー

3.5

54件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    15

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    2

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2021/08/03

なしてこの本が図書館に予約されていたのかは不明だけど、懐かしく読んだ、こういうの。中高生の頃によく読んだ、夏樹静子とか阿刀田高とかを思い出させる、日常生活の延長上の、家族の桎梏絡みの短篇集。「絵馬の赦し」の結局は何も知らないずに中学受験を乗り越えた楓花ちゃんの素直さと、「鼠の家」...

なしてこの本が図書館に予約されていたのかは不明だけど、懐かしく読んだ、こういうの。中高生の頃によく読んだ、夏樹静子とか阿刀田高とかを思い出させる、日常生活の延長上の、家族の桎梏絡みの短篇集。「絵馬の赦し」の結局は何も知らないずに中学受験を乗り越えた楓花ちゃんの素直さと、「鼠の家」の実は悪いのは死んだ親父だけじゃんな落としが印象的だった。

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2021/08/02

「9つすべてがどんでん返し」という帯の惹句に違わず、どんな仕掛けがあるのやらと構えて読んでいても最後には「そうきたか!」 と思わず叫んでしまう粒ぞろいの短編集。 ちょっとこのテイスト長岡弘樹さんを彷彿とさせます。自分だけかもしれませんが。でも長岡さんの作風が好きな人ならきっと本作...

「9つすべてがどんでん返し」という帯の惹句に違わず、どんな仕掛けがあるのやらと構えて読んでいても最後には「そうきたか!」 と思わず叫んでしまう粒ぞろいの短編集。 ちょっとこのテイスト長岡弘樹さんを彷彿とさせます。自分だけかもしれませんが。でも長岡さんの作風が好きな人ならきっと本作は面白いと感じると思います。 知らない作家さんでしたが是非他の作品も読んでみたいですね。気になる作家さんが一人増えました。

Posted byブクログ

2021/07/16
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全編、どんでん返しというか、思い込みを誘う書き方で、最後に伏線回収して思い込みとは違う答えを用意される。一気に読めたけど、何となく気持ちの良い終わり方とは言えない。

Posted byブクログ

2021/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不穏なムードが漂いつつ物語が進み、さらに予想と違う不穏な着地…という展開の九編をおさめた短編集。 矢樹純さん、初読。 くるたんさんのレビューを読んで手に取った一冊。 文章はきちんとしていて読みやすく、予想外の展開へもっていく手法はよく出来ているけれど、どうも読後感がすっきりしない作品ばかりだったので、少々疲れた。 「夫の骨」は、さすがに表題作という感じだったけれど、読後は複雑。 全てが明らかになって、夫が自殺ではなかったという安堵はあったが…義母の、亡くなる間際に罪と煩悶を実の息子にわざわざ残す気持がわからない。 「絵馬の赦し」「虚ろの檻」が、わずかながら前向きな空気が感じられて良かった。

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2021/05/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

帯に“どんでん返し”とあるように「おっ」と唸る結末の短編が9編。 どの作品もそこはかとなく非日常的な空気感が漂ってて、どんな結末を迎えるのかをドキドキしながら読んでいた気がします。とてもスリルのある体験で、感覚的にはホラー小説を読んでるような、そんな感じでした。 後味の悪い結末のものが多い印象でしたが、「絵馬の赦し」「鼠の家」はホッとするというか少しホロっとする結末で、感動すらしました。 ちょっと特徴的だと思ったのは、他の小説と比較して人物の内面描写や過去の人間関係を、とても丁寧に描いているように感じた点。 小説だけでなくマンガでもそうなのですが、女性の作家にそうした傾向が強い気がしていて(あくまで個人的な考えですが……)本作もそれがあるので各キャラの言動に説得力があるように思いました。 少しユニークな作風に感じたので、他の作品も探してチェックしてみようと思います。

Posted byブクログ

2021/03/26

夫が亡くなり遺品を整理していたら、乳児と思われる骨が木箱の中に。 なぜ?どういうこと? 憶測してことと事実は異なり、驚愕した。 とても大きな衝撃があったが、文章は静かに語られる。 そこに迫力を感じた。 短編集で、9作品どれも、とても怖面白かった。

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2021/03/14

中々強烈なタイトルです 短編集ですが、どれも短い中にも内容が濃く、読み応えがありました 家族の抱える秘密や軋轢にぞっとしました ミスリードを誘っている…ということを分かっていながらもうっかり誘いに乗り、えー!!そういうことだったのー!?と衝撃を受けました 想像...

中々強烈なタイトルです 短編集ですが、どれも短い中にも内容が濃く、読み応えがありました 家族の抱える秘密や軋轢にぞっとしました ミスリードを誘っている…ということを分かっていながらもうっかり誘いに乗り、えー!!そういうことだったのー!?と衝撃を受けました 想像の斜め上をいく感じ 初めましての作家さんでしたが、長編小説を読んでみたくなりました

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2022/12/25

何とも後味の悪い短編集です。 9編あるなかで、後半の5編が まあまあ救われる話やったかな 笑 どの話にも「おお!」っていうオチが。 (勘のいい人には分かるのもありますw)

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2021/01/10

ありがちな家族の中にある秘密が、ちょっと陰鬱で不穏な展開で語られる。いわゆるイヤミス系と思いきやのどんでん返し。やられた感満載の9編の短編集。日本推理作家協会賞短編部門受賞作品だけあり楽しめた。

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2020/11/15

帯から下げた「どんでん返し」のアオリの御紋に、「8時45分くらいにその印籠をスケさんかカクさんが出してくるんだろ」と勘繰る頭を一刀の下に両断する背筋の伸びた正眼からの鋭い振り。 剣道強い人ってこうだったなと、金縛りにあった様に太刀筋を追えてても態勢崩されたり、虚を突かれたりして受...

帯から下げた「どんでん返し」のアオリの御紋に、「8時45分くらいにその印籠をスケさんかカクさんが出してくるんだろ」と勘繰る頭を一刀の下に両断する背筋の伸びた正眼からの鋭い振り。 剣道強い人ってこうだったなと、金縛りにあった様に太刀筋を追えてても態勢崩されたり、虚を突かれたりして受けきれなかった事を思いださせてくれた短編集でした。

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