マジカルグランマ の商品レビュー
+++ いつも優しくて、穏やかな「理想のおばあちゃん」(マジカルグランマ) は、もう、うんざり。夫の死をきっかけに、心も体も身軽になっていく、75歳・正子の波乱万丈。 若い頃に女優になったが結婚してすぐに引退し、主婦となった正子。 映画監督である夫とは同じ敷地内の別々の場所で暮...
+++ いつも優しくて、穏やかな「理想のおばあちゃん」(マジカルグランマ) は、もう、うんざり。夫の死をきっかけに、心も体も身軽になっていく、75歳・正子の波乱万丈。 若い頃に女優になったが結婚してすぐに引退し、主婦となった正子。 映画監督である夫とは同じ敷地内の別々の場所で暮らし、もう五年ほど口を利いていない。 ところが、75歳を目前に先輩女優の勧めでシニア俳優として再デビューを果たすことに! 大手携帯電話会社のCM出演も決まり、「日本のおばあちゃんの顔」となるのだった。 しかし、夫の突然の死によって仮面夫婦であることが世間にバレ、一気に国民は正子に背を向ける。 さらに夫には二千万の借金があり、家を売ろうにも解体には一千万の費用がかかと判明する。 亡き夫に憧れ、家に転がり込んできた映画監督志望の杏奈、 パートをしながら二歳の真実ちゃんを育てる明美さん、 亡くなった妻を想いながらゴミ屋敷に暮らす近所の野口さん、 彼氏と住んでいることが分かった一人息子の孝宏。 様々な事情を抱えた仲間と共に、メルカリで家の不用品を売り、 自宅をお化け屋敷のテーマパークにすることを考えつくが―― 「理想のおばあちゃん」から脱皮した、 したたかに生きる正子の姿を痛快に描き切る極上エンターテインメント! 「週刊朝日」連載の書籍化 +++ 本作の主人公はおばあちゃんの柏葉正子だが、さまざまな立場のステレオタイプにはまらずに生きていこうとするすべての年代のすべての人々が主役になり得る物語なのだろうと思う。何の疑がいも抱かずに、「おばあちゃんはこうあるべき」という世間の目に応えるような自分であろうとしてきた正子だったが、ある事件をきっかけに、本来の自分に目覚めてみれば、これがなかなか具合がよく、なんだかいろんなことが身の回りに起こるようにもなってきた。憤慨したり、悩んだり、自己嫌悪したり、またやる気を出したりしながら、愉しんだり落ち込んだりして生きていくのも悪くないかもしれない、と改めて自分の立ち位置を見回してみたくなる一冊だった。
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最後の最後まで、どんどん予想外の方向に話が進んでいって面白かった。 [図書館・初読・6月13日読了]
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70歳を超えてから女優を目指していた女性の人生のお話。 とにかく文章が読みずらくて内容が全く入ってこない。 70歳を超えた女性の気持ちが感じられない。 読了できなかった・・・。
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正直、あまり面白さがわからなかった…女優のアクティブなおばあちゃんのお話。現実的でも無いけどファンタジーでもないし、共感できる所がなかった。
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ぶっ飛んでる展開が柚木さんらしいw 意外なラストが、これまた面白い! こんなオバアちゃんが身近にいたら、飽きないだろうけど、大変だわね!www
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「マジカルグランマ」のタイトルから「魔法使いのおばあちゃん」とぐらいに想像していた。でも、本作ではmagicalは異なる意味合いで引用されたようだ。 小説『風と共に去りぬ』を引いて説明されていたのだが、主人公・スカーレットの乳母・マミーの存在の解釈が実に興味深い。マミーはスカーレ...
「マジカルグランマ」のタイトルから「魔法使いのおばあちゃん」とぐらいに想像していた。でも、本作ではmagicalは異なる意味合いで引用されたようだ。 小説『風と共に去りぬ』を引いて説明されていたのだが、主人公・スカーレットの乳母・マミーの存在の解釈が実に興味深い。マミーはスカーレットを温かく厳しく見守り続ける黒人女性と概ね思っている。しかし、ハリウッドでは白人を救済するためにだけ存在する魔法使いの様になんでもこなせる献身的な黒人のキャラクターであって、マジカルニグロと敢えて差別用語を使って批判的に語られることもあるというのだ。同様にマジカルゲイも挙げてあった。物語を進めるためにだけ存在するおしゃれでおせっかいな同性愛者。差別を受けているのに忠誠が揺るがないのはおかしいと指摘してあった。マジカルニグロは白人しか助けない、マジカルゲイはヘテロセクシャルを援ける。それは差別する側にとって都合よく創られた人格だからという。 おばあちゃんと云えば、白髪頭に和服を着て杖をつく穏やかで優しそうな像が結ばれる。時代は変わりもはや当てはまらない。というより、そんなのって実はあり得なかったのではないかとも思えて来る。 理想的な偶像は便利な存在を求められたからからかもしれない。お互いがうまくやっていくには都合が良い。この世界が押し付けてくる規範に抗うことができるのは、自分と似たような立場の誰かと助け合うことかもしれないと、正子は幼なじみの陽子ちゃんを見つけ出し、老人ホームにいた痴呆症気味の彼女と住む決断をした。 といっても、正子は偏屈な女子ではないのよ。近所の若い主婦や子供たち、地方から舞い込んで住みつく若い女の子、折り合いが悪い息子らと、遺されたお屋敷で面白い計画を思いつく。 老いてもなお、自分の気持ちを大事に他人の目を気にせず果敢に挑む正子は痛快。手際よく食べ物をふるまう正子は料理の腕も確かだろう。 ★同著者による「本屋さんのダイアナ」も好きです。
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正子にいまいち感情移入できなかったが、「風と共に去りぬ」のマミーから、マジカルニグロ→マジカルグランマ、と自分についての認識を変えてくところはすごいと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
正子は75歳の元女優。携帯電話のCMで再デビューを果たし、順風満帆かと思いきや、ある出来事をきっかけに事務所を解雇され、急遽お金が必要な状況に。周りを巻き込み、逆境を跳ね返す生き方はマジカルグランマ(理想のおばあちゃん)像をぶち壊す! 読み進めるのに時間が掛かってしまった。 あんまり正子さんのキャラが好きになれなかったのが要因かな?
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初出 2018〜19年「週刊朝日」 女性の生きにくさを描き続ける作者は、今度は高齢女性を主人公にした。 主役級ではなかった女優の正子は、75歳になろうとするとき、映画監督で家庭内別居していた夫が死んで、自由を手に入れるが経済的に苦しくなって、オーディションを受けてCMに出演。...
初出 2018〜19年「週刊朝日」 女性の生きにくさを描き続ける作者は、今度は高齢女性を主人公にした。 主役級ではなかった女優の正子は、75歳になろうとするとき、映画監督で家庭内別居していた夫が死んで、自由を手に入れるが経済的に苦しくなって、オーディションを受けてCMに出演。話題になるがバッシングされる。 「マジカルグランマ」とは現役世代にとって都合のいいステレオタイプのおばあさんのこと。そうではない自分になろうと、周囲の協力を得て古い邸宅を使ってホラーハウスを営業。脇役の杏奈や明美さんたちがどんどん能力を発揮していくのがすごい。後半は面白くてしかたなかった。 姉貴分の女優からハリウッドでの共演の話があって、認知症の友人らと渡航するが大逆転したのも痛快。
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柚木麻子 著「マジカルグランマ」、2019.4発行。皆様の感想では好評、75歳の元女優さんの生き様に拍手を送る方が多いようですが、私は、男性だからか、お化け屋敷があまり好きでないからか、読むのに難儀しました。はっきり言いますと面白くなかったです。でも柚木麻子さんの作品ですから最後...
柚木麻子 著「マジカルグランマ」、2019.4発行。皆様の感想では好評、75歳の元女優さんの生き様に拍手を送る方が多いようですが、私は、男性だからか、お化け屋敷があまり好きでないからか、読むのに難儀しました。はっきり言いますと面白くなかったです。でも柚木麻子さんの作品ですから最後まで読了しましたw。ひとつ心に残った言葉があります。「本物は他人の目なんて気にしない」
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