1,800円以上の注文で送料無料

慈雨 の商品レビュー

3.7

328件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    126

  3. 3つ

    112

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2020/08/11

初柚月さん。 以前から気になっていたが、やっと読めた。 じんわりと沁みる作品だった。 号泣するわけではないが、目頭が熱くなり続ける。 特に後半からラストにかけて、刑事の矜持とゆうか決意が柱となり、なんてゆうかアツくなります。

Posted byブクログ

2020/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

定年退職した元刑事が妻と一緒に四国八十八箇所、お遍路の旅へ出る。 その最中に幼女誘拐殺人事件が起こり、元刑事が以前捜査した事件との類似を見出す。 そこから現在の事件、元刑事の人生、そして今彼が実行しているお遍路の道程を複雑に絡ませながらストーリーが展開していく。 彼自身の人生がまるで「今」行脚している「お遍路」の行程と重なり、読者に「人生とは」と語りかけているようにも感じさせる。 後半、現在起きている事件の真犯人に迫る謎解きなどは、なかなか凝った作りになっている。 サスペンスとしても面白いが、自分の人生を真正面から見据え、真摯にこれからも生きていこうとするひとりの男の人生物語としても感動の作品である。

Posted byブクログ

2020/08/04

警察を定年退職した警官が奥さんと四国八十八ケ所の遍路の旅。これは自分が解決できなかった少女誘拐殺人の犯人が悔悛の旅であり、同時に今まさに同様の

Posted byブクログ

2020/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

元警察官の神場は、四国遍路にいた。16年前に捜査した少女誘拐事件と酷似した事件が発生。冤罪だった可能性が濃厚に。

Posted byブクログ

2020/07/30

2020年7月30日読了。 孤狼の血シリーズ以外では初読。 群馬県警を退職した神場は奥さんとともに四国を訪れ、四国巡礼お遍路の旅に出る。 そこで見る悪夢、16年前の少女誘拐殺人事件。 そして、巡礼中に発生する16年前に酷似した少女誘拐殺人事件。 ちょいちょい胸にジーンとく...

2020年7月30日読了。 孤狼の血シリーズ以外では初読。 群馬県警を退職した神場は奥さんとともに四国を訪れ、四国巡礼お遍路の旅に出る。 そこで見る悪夢、16年前の少女誘拐殺人事件。 そして、巡礼中に発生する16年前に酷似した少女誘拐殺人事件。 ちょいちょい胸にジーンとくる描写、そしてラストも電車で読んでいて思わず涙ぐむところだった。 柚月裕子、女性なのになぜこんなに男性の心を読差ぶることができるのか?女性だからこそ、揺さぶることができるのか?

Posted byブクログ

2020/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お遍路さんもの?と思いきや違いました。 柚月さんは人の気持ちを書くのがうまい、と思う。 重厚 でも重すぎない (重い内容の時ももちろんあるけど) そしてこの小説は情景がめっちゃ浮かんだ。 別に自分が神社仏閣にいるわけじゃないのに、 なんだか風を感じたり、空の風景がふと思い浮かんだり。 おめでとうございました。 ご結婚も(するでしょうし)Wでおめでとうございます(*^^*)

Posted byブクログ

2020/07/21

過去に担当した事件の結末に対して疑問と後悔を抱えたまま引退した刑事が、お遍路を巡礼しながら自分に向き合う物語。 作品としてはよくできていると思いますが、神場の屈託が湿っぽ過ぎてあまり好きになれなかった。

Posted byブクログ

2020/07/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

元刑事の神場が四国遍路を行っている理由は、自分が関わった事件の被害者の供養のためだった。その被害者を殺したとされる犯人は別にいて、今も収監されている犯人は冤罪の可能性が高い。当時、神場は警察組織の正義を取らざるを得なかったが、四国遍路の途中からその罪を後悔し続けた。神場は決意する、献身的な支援をしてくれた妻に過去のその過ち、即ち、「罪を告白し清算すること」こそが正義であることに気付く。一人の刑事と妻の四国遍路、2人で再出発することを選んだ妻の優しさは慈しみの雨となり、神場の過去の罪を洗い流すに違いない。

Posted byブクログ

2021/02/06

主人公の鬱屈とした心情描写にどうも馴染めずに暫く積んでいたが、それに慣れてしまえば後は一気読みだった。この時代にここまで昭和が薫る警察小説を描き切る胆力が凄い。しかし、それゆえに目新しい展開はなく、大方予想通りの結末に着地するが、真正面から人間ドラマを描く清々しさが心地良い。巡礼...

主人公の鬱屈とした心情描写にどうも馴染めずに暫く積んでいたが、それに慣れてしまえば後は一気読みだった。この時代にここまで昭和が薫る警察小説を描き切る胆力が凄い。しかし、それゆえに目新しい展開はなく、大方予想通りの結末に着地するが、真正面から人間ドラマを描く清々しさが心地良い。巡礼中のサブエピソードを削り、本筋のディテールをもっと掘り下げた方が物語の奥行きやキャラクターの説得力が増して、終盤で駆け足にならずとも済んだ印象だが、現代の小説作品は寄り道なしのシンプルな筋書き一本勝負では最早成立しないのだろうか。

Posted byブクログ

2022/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1人の元刑事が背負った過去の過ちを償っていく。 冤罪がテーマであり、大きなトリックやどんでん返しはないが、神場の生き様やその人間性に惹かれてきた人との絆がしっかりと書かれていた

Posted byブクログ